2020年2月7日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「コーユーレンティア」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
コーユーレンティアの上場日は!?期待度は?どんな会社か簡単にPR
企業名 |
コーユーレンティア |
上場市場 |
東証JQスタンダード |
銘柄コード |
7081 |
事業内容 |
家具、什器、備品、OA機器のレンタルおよび関連サービス |
所在地 |
東京都港区 |
設立 |
1970年 |
従業員 |
651名 |
会社HP |
https://www.koyou.co.jp/ |
監査法人 |
EY新日本 |
上場日 |
2020年2月7日(金) |
主幹事 |
いちよし証券 |
BB期間 |
2020年1月22日(水)~2020年1月28日(火) |
価格決定日 |
2020年1月29日(水) |
購入申込期間 |
2020年1月30日(木)~2020年2月4日(火) |
同社はオフィスや建設現場、コンサート等イベント会場向けの機器レンタル事業を行う会社です。
近年話題となっている「持続可能な開発目標(SDGs)」に関して、レンタルという環境問題解決に繋がる事業をもって貢献する会社として注目されるIPO案件となりそうです。
どんなことをしている会社なの?(会社のサービスを詳しく)
(参照:https://www.koyou.co.jp/service/office/)
同社は1970年に「広友リース㈱」として設立された会社で、元々は1957年に創業した事務機器販売を行う「廣友物産㈱」のレンタルサービス部門が独立して誕生した会社です。
主なビジネスとしては、建設現場やイベント会場、その他一般の企業オフィス向けにOA機器やFF&E(家具・備品・什器)のレンタル事業を行っています。
特に建設現場やイベント会場など、短中期で一時的に必要とする分のOA機器やオフィス家具等の準備が必要なクライアントに対して、必要な分をレンタルする形を取っています。
自社で配送や搬入ができるため、クライアントの要請に応じたレンタル物の配送から搬出までを一気通貫でできる点が強みです。
近年世界的にSDGsの流れが出てきており、レンタル事業をもって環境問題に貢献している会社です。
全国24か所に拠点を持っており、北海道から沖縄までをカバーしています。上場後もレンタル・リースの切り口から事業拡大を狙っていく方針です。
売上や成長性は?
|
2015年3月期 |
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
売上高(百万円) |
13,020 |
10,400 |
13,039 |
16,954 |
19,975 |
経常利益(百万円) |
429 |
200 |
328 |
421 |
476 |
当期純利益(百万円) |
346 |
146 |
763 |
204 |
370 |
純資産額 (百万円) |
945 |
1,091 |
1,762 |
1,987 |
2,324 |
BPS(円) |
10,495 |
12,119 |
19,575 |
441 |
516 |
EPS(円) |
3,844 |
1,624 |
8,475 |
45 |
82 |
自己資本比率(%) |
18.3 |
21.5 |
22.4 |
14.2 |
16.7 |
ROE(%) |
44.8 |
14.4 |
53.5 |
10.9 |
17.2 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績はまずまずといったところです。2015年12月期から12月決算となっており、前期より9か月の不規則決算でした。2017年12月期より連結決算となっていますが、売上高・利益共に緩やかな上昇です。尚、2019年12月期3Q(2019年9月末)売上高は16,126百万円、経常利益は995百万円と、3Q時点で経常利益は前期を上回っており、良好な決算が予想されます。配当はこれまで無配で、目先のオリンピック需要に向けた内部留保確保を目的に上場後2年間は無配を予定しています。その後は配当を出していく方針です。
公募株数 |
総数1,000,000株 (内、公募800,000株、売出200,000株) |
OA分 |
150,000株 |
発行済み株数 |
5,300,000株 |
想定価格 |
1,890円(100株単位19万円) |
仮条件 |
1,740円~1,890円 |
初値予想 |
2,300円~4,000円 |
想定PER |
約27倍 |
想定PBR |
約2.7倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
100億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は22億円で、時価総額が100億円の案件です。2020年初IPO銘柄ということもあり注目を集めると思います。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
ワイドフレンズ(株) |
91.77% |
180日間 |
梅木 孝治 |
4.31% |
180日間 |
梅木 健行 |
3.67% |
|
畑 耕一 |
0.06% |
|
寺澤 重治 |
0.06% |
|
長田 朋久 |
0.06% |
|
小倉 隆男 |
0.06% |
|
同社の大株主は、同社の創業元であったワイドフレンズ㈱で同社株の91.8%を保有しています。代表取締役社長である梅木孝治氏は4.3%、取締役で梅木社長の実弟である健行氏が3.7%を保有しており、梅木家一族がオーナー家の会社です。他従業員および役員が株式を保有していますが、上場前での株主は限られています。
今回の売出はワイドフレンズのみで、20万株の売出を行います。
公募は13.8億円の資金調達で、レンタル用資産調達資金や物流倉庫の改修資金に充当する予定です。上場前発行株式数の95%には180日ロックアップが掛かっており、上場直後の既存株主のエグジットリスクはほぼありません。
今回は公募が売出を上回る資金調達案件で、今年開催の東京オリンピック・パラリンピックに向けたレンタル需要に対応するための資産購入を行うための資金調達でIPOを選択しています。前向きな投資であり期待できます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「コーユーレンティア」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
いちよし証券 |
78.26% |
900,000株 |
幹事 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
4.35% |
50,000株 |
みずほ証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
岩井コスモ証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
極東証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
東洋証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
マネックス証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
水戸証券 |
2.61% |
30,000株 |
|
東海東京証券 |
0.87% |
10,000株 |
|
丸三証券 |
0.87% |
10,000株 |
今回の主幹事は中堅証券のいちよし証券が主幹事を務めます。新年一発目の上場をいちよし証券が担うという形です。その他三菱UFJモルタル・スタンレー証券を含めた9社が幹事を務めます。
著者のまとめ
2020年1社目の上場となることから注目を集めるのは間違いないと思います。レンタルという事業柄、一定の需要とストックを稼げる一方、資産更新が必要な業界であるため、安定的な業績向上が見て取れるのであれば安心して投資できる先です。まずは注目をしていきたい会社です。