2020年3月13日に東証2部市場へ上場する「木村工機」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
木村工機の上場日は!?期待度は?どんな会社か簡単にPR
企業名 |
木村工機 |
上場市場 |
東証2部 |
銘柄コード |
6231 |
事業内容 |
空調システム機器の開発・製造・販売 |
所在地 |
大阪府大阪市 |
設立 |
1947年 |
従業員 |
329名 |
会社HP |
https://www.kimukoh.co.jp/ |
監査法人 |
EY新日本 |
上場日 |
2020年3月13日(金) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年2月26日(水)~2020年3月3日(火) |
価格決定日 |
2020年3月4日(水) |
購入申込期間 |
2020年3月5日(木)~2020年3月10日(火) |
同社は空調システム機器の開発・製造・販売を手掛ける会社です。
創業50年以上の老舗企業ですが、昨今のウイルス空気感染予防において注目されている空調業界のIPOとして堅調なスタートをしていきそうです。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.kimukoh.co.jp/products/)
1945年に木村悦造氏が創業した個人商店が同社のスタートです。当時は伸銅品や機械工具の販売を行っていましたが、1947年に法人化し現在に至ります。
1952年にプレートフィンヒーター・クーラーの製法を確立したことで空調機器メーカーへ転換し、現在まで空調機器の製造販売を手掛けてきました。
同社の技術は特許取得済み147件、申請件数49件と自社のみの技術を有し、自社の営業が顧客向けに販売することで製販一体の体制を構築しています。
主に、公共施設やビルなどの大規模空調を手掛けており、室外機と室内機を一体としたルーフトップ型は同社の強み商品です。
業務用空調としては、引き続きビルの建設や既存ビルの修繕等の際に空調への投資が行われる見通しで、同社へのニーズは一定数あると思われます。
また、昨今のコロナウイルスの影響もあり、空気感染によるウイルス感染を防ぐための空調設備への需要は高まっており、同社への期待は高い模様です。
売上や成長性は?
|
2015年3月期 |
2016年3月期 |
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
売上高(百万円) |
7,071 |
8,088 |
8,694 |
9,536 |
11,083 |
経常利益(百万円) |
406 |
610 |
688 |
966 |
1,478 |
当期純利益(百万円) |
104 |
109 |
300 |
725 |
1,023 |
純資産額 (百万円) |
1,712 |
1,794 |
2,066 |
2,819 |
3,828 |
BPS(円) |
501 |
527 |
624 |
810 |
1,075 |
EPS(円) |
29 |
32 |
90 |
219 |
289 |
自己資本比率(%) |
23.7 |
24.1 |
26.4 |
34.5 |
39.5 |
ROE(%) |
6 |
6.2 |
15.5 |
29.7 |
30.8 |
配当性向(%) |
17.3 |
15.6 |
8.9 |
5.5 |
6.9 |
業歴は長い会社ですが、右肩上がりに業績成長させています。売上高・経常利益共に5期連続増収増益で着実に収益性を高めています。尚、2020年3月期3Q(2019年12月末)売上高は8,529百万円、経常利益は1,331百万円と前期を上回る勢いで業績を上げており、6期連続増収増益も視野に入っています。
配当はこれまで出しており、前期は配当性向6.9%の1株20円配当でした。上場後も引き続き配当を出す方針ですが、内部留保の拡充を優先するため配当性向は未定です。
公募株数 |
総数349,000株 (内、公募249,000株、売出100,000株) |
OA分 |
51,000株 |
発行済み株数 |
3,849,000株 |
想定価格 |
2,340円(100株単位:23万円) |
仮条件 |
2,300円~2,400円 |
初値予想 |
2,400円~3,000円 |
想定PER |
約9倍 |
想定PBR |
約2倍 |
配当利回り |
0.8% |
想定時価総額 |
91億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は9億円で、時価総額が90億円と東証2部上場銘柄としては中規模ながら吸収金額が少ないです。業種柄地味な業界ですが、昨今のニーズには合致しており、割安な水準であるため一定数の買いを集めそうです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
(株)KIMURA |
11.74% |
180日間 |
大阪中小企業投資育成(株) |
8.39% |
180日間 |
木村 惠一 |
5.28% |
180日間 |
大河内 英枝 |
4.70% |
180日間 |
(株)みずほ銀行 |
4.61% |
180日間 |
日本生命保険相互会社 |
4.47% |
180日間 |
(株)三井住友銀行 |
3.91% |
180日間 |
第一生命保険(株) |
3.36% |
180日間 |
木村 晃 |
3.19% |
180日間 |
三菱電機(株) |
2.80% |
180日間 |
同社の大株主は、創業家の資産管理会社である「㈱KIMURA」で、同社株の12%を保有しています。2位は中小企業投資を行う大阪中小企業投資育成で8%を有しています。その他創業家や従業員および役員が保有する他、金融機関や取引先も株式を保有している構成です。
今回の売出は大阪中小企業投資育成のみで、10万株の売出です。
公募によって5.2億円の資金調達を実施し、製造用の機械装置更新等に充てる予定です。大株主には180日のロックアップ制限がかかっているため、エグジットリスクは低いでしょう。
今回は公募が売出を上回る資金調達案件で、業容拡大に向けた設備投資資金の調達となります。売出もファンドである大阪中小企業投資育成であり、創業家の株の売出はありませんでした。流動性は限られるため、少ない浮動株の中上昇していく可能性は高いです。
業容拡大に向けた会社知名度の向上が印象付けされるIPOとなりそうです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「木村工機」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
91.33% |
365,300株 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
6.10% |
24,400株 |
SBI証券 |
1.73% |
6,900株 |
|
マネックス証券 |
0.85% |
3,400株 |
今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他SMBC日興証券を含めた3社が幹事を務めます。
著者のまとめ
同日に他2社の上場が控えており、どちらも東証マザーズ市場への上場となります。やや地味な案件とはなりますが、昨今のコロナウイルス関連銘柄として既に注目されています。初値動向は市場に左右される可能性はありますが、将来的には堅調な動きを予想するため要チェック銘柄です。