2018年9月27日に東証マザーズ市場へ上場する「SBIインシュアランスグループ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
SBIインシュアランスグループの上場日は!?期待度は?
企業名 | SBIインシュアランスグループ |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 7326 |
事業内容 | 損害保険業、生命保険業、少額短期保険業を営む子会社の経営管理及び関連する事業 |
所在地 | 東京都港区 |
設立 | 2016年 |
従業員 | 769名 |
会社HP | https://www.sbiig.co.jp/ |
監査法人 | トーマツ |
上場日 | 2018年9月27日(木) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2018年9月7日(金)~2018年9月13日(木) |
価格決定日 | 2018年9月14日(金) |
購入申込期間 | 2018年9月18日(火)~2018年9月21日(金) |
同社はSBIグループの損害保険および生命保険を扱う保険会社です。
ネット金融の筆頭に上がっているSBIグループが設立した保険会社であり、上場させることでSBIグループの規模拡大と信用度の拡大に寄与することが考えられます。
ただし大手保険会社がライバルとなるためシェア拡大には労力がかかることが想定されるため、ピカピカのIPO銘柄とは言えません。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.sbiig.co.jp/business/)
同社は2016年12月にSBIホールディングスがSBIグループ内の保険会社を統括する企業の設立を目的として設立された持株会社です。
同社設立以前より損害保険事業や生命保険事業を行っていたSBIグループですが、2006年にあいおいニッセイ同和損保と共同で設立させたSBI損保と、2015年に元ピーシーエー生命の買収によって商号を変更したSBI生命が同社の根幹ビジネスとなっています。
同社の強みはネット保険として低コストでありながら安心保障を提供できるモデルづくりができている点です。ダイレクト型自動車保険を中心とするSBI損保や、低掛け金で安心保障の生命保険を扱うSBI生命を運営しています。
また住宅ローンと同時に加入する団体信用生命保険に力を入れており、大手保険会社よりも安い保険料を引っ提げシェアを伸ばしています。ネット金融ならではの低コストかつ優良なサービス提供を行っています。
直近では少額短期保険事業にも取り組んでおり、より低コストで掛けられる保険を提供しています。
上場によってSBIグループのシナジーと新しいテクノロジーとの融合による、高効率な保険商品の提供を進めていき、大手保険会社の領域を崩していくことが想定されます。
売上や成長性は?
2017年3月期 | 2018年3月期 | |
売上高(百万円) | 0 | 62,186 |
経常利益(百万円) | △31 | 1,059 |
当期純利益(百万円) | △8 | 724 |
純資産額 (百万円) | 30648 | 31,041 |
BPS(円) | 1,622 | 1,643 |
EPS(円) | △36 | 38 |
自己資本比率(%) | 18 | 19 |
ROE(%) | – | 2 |
配当性向(%) | – | – |
同社は2016年12月に設立したばかりのため、一概に比べることはできません。売上高は2018年3月期で622億円となっており、当期純利益は7億円となっています。創業から期間が立っていないこともあり東証マザーズに上場してきますが、サイズとしては東証一部に上場できるサイズ感です。配当政策については、当面の間は内部留保を優先し、無配を予定しています。
公募株数 | 総数5,710,000株 (内、公募4,000,000株、売出1,710,000株) |
OA分 | 856,500株 |
発行済み株数 | 22,820,530株 |
想定価格 | 2,160円(1株単位・22万円) |
仮条件 | 1,800円~2,160円 |
初値予想 | 2,000円~2,700円 |
想定PER | 約68倍 |
想定PBR | 約1倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 492億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は141億円と大きいため胃もたれ感のある上場となりそうです。時価総額が492億円と大きい点からも初値割れのリスクは否めません。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
SBIホールディングス(株) | 88.89% | 180日間 |
SBIファイナンシャルサポート(株) | 3.46% | |
ソフトバンクグループ(株) | 0.44% | |
島津 勇一 | 0.36% | |
飯沼 邦彦 | 0.36% | |
大和田 徹 | 0.33% | |
乙部 辰良 | 0.30% | |
城戸 博雅 | 0.22% | |
鈴木 真也 | 0.22% | |
五十嵐 正明 | 0.22% |
大株主はSBIホールディングスが89%を保有しています。その他、SBIグループの創業パートナーであるソフトバンクグループが一部出資をしていますが、ほぼSBIグループの持ち物です。
売出は筆頭株主のSBIホールディングスとSBIファイナンシャルサポート、ソフトバンクグループの3社で、171万株です。ソフトバンクグループは上場時に保有株全株を売却する予定です。上場後もSBIホールディングスの筆頭株主は変わりません。
公募によって調達する79億円は保険会社として重要なソルベンシー・マージン比率向上のための自己資本増強に充てられる予定です。一部は事業における戦略投資に使われる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「SBIインシュアランスグループ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | みずほ証券 | 81.73% | 5,366,500株 |
幹事 | SBI証券 | 18.27% | 1,200,000株 |
今回はみずほ証券が主幹事、SBI証券が幹事会社と、2社のみの配分です。非常に当たりやすい銘柄であるため、申し込むのであればもらえる可能性は大です。
著者のまとめ
ネット証券を筆頭に多くの方に使われているSBIグループですが、近年は保険事業にも力を入れてきました。今回の上場によってより知名度向上を狙う動きになることが想定されます。
ただしマザーズ上場案件としては大きく、事業内容に目新しいものがないという点から初値割れのリスクは否めません。
ただ流動株が多くはないため一巡後に上昇する可能性は大です。
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