2021年6月30日に東証マザーズ市場へ上場する「プラスアルファ・コンサルティング」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
プラスアルファ・コンサルティングの上場日は!?期待度は?
同社はマーケティング関連のソフトウェア提供会社です。
様々な情報を「見える化」にすることで、ビジネスに役立てるクラウドサービスを提供しています。AI関連の銘柄として注目を集めそうな会社の上場となります。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 | プラスアルファ・コンサルティング |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4071 |
事業内容 | データ分析プラットフォームのクラウドサービスの提供 |
所在地 | 東京都港区 |
設立 | 2006年 |
従業員 | 186名 |
会社HP | https://www.pa-consul.co.jp/ |
監査法人 | EY新日本 |
上場日 | 2021年6月30日(水) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2021年6月15日(火)~ 2021年6月18日(金) |
価格決定日 | 2021年6月21日(月) |
購入申込期間 | 2021年6月22日(火)~ 2021年6月25日(金) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.pa-consul.co.jp/)
同社は2006年に野村総合研究所出身の三室克哉氏によって設立された会社です。創業当初より大量のデータから統計学や人工知能を駆使して「知識」を生み出す「データマイニング」のシステム開発を手掛けてきました。
同社は、世の中に溢れるデータを、データマイニング技術を駆使した「テキストマイニング」という技術をベースに、あらゆる情報の「見える化」するためのサービスを複数提供しています。
具体的には、顧客の声を見える化する「見える化エンジン」や、顧客情報と購買履歴が見える化する「カスタマーリングス」、人事情報や社員の見える化する「タレントパレット」の3サービスが、それぞれセグメントとして運営されています。
それぞれの事業はSaaS型サービスとして提供されており、顧客の増加及び定着することによって収益が増大するサブスクリプションモデルとなっています。
特に2016年にスタートしたタレントパレットは、急激にシェアを伸ばしており、現在の同社における柱事業となりつつあります。
今後は、成長しているタレントパレット周りの「人事関連向け」に注力することで、比較的解約率の少ない法人顧客の増加による業容拡大を狙っています。
2016年9月期 | 2017年9月期 | 2018年9月期 | 2019年9月期 | 2020年9月期 | |
売上高(百万円) | 1,742 | 2,101 | 2,533 | 3,439 | 4,727 |
経常利益(百万円) | 456 | 577 | 730 | 996 | 1,445 |
当期純利益(百万円) | 316 | 404 | 522 | 638 | 1,026 |
純資産額 (百万円) | 1,305 | 1,629 | 2,029 | 2,676 | 3,577 |
BPS(円) | 1,305,006 | 1,629,061 | 2,028,612 | 67 | 89 |
EPS(円) | 316,233 | 404,055 | 521,781 | 16 | 26 |
自己資本比率(%) | 83 | 83 | 80 | 78.2 | 79.7 |
ROE(%) | 27 | 27.5 | 28.5 | 27.2 | 32.9 |
配当性向(%) | 25.3 | 29.7 | – | 20.4 | 20.0 |
業績は右肩上がりの成長です。売上・利益共に右肩上がりに成長しており、引き続き成長が見込めそうな状況です。
尚、2021年9月期2Q(2021年3月)の売上高は2,881百万円、経常利益は1,051百万円となっており、足元は堅調に推移している模様です。
配当はこれまでも出してきており、上場後も内部留保の確保を優先しつつも配当性向20%を目指して出していく方針です。配当利回りは約0.2%程度を予想されています。
公募株数 | 総数9,492,500株 (内、公募50,000株、売出9,442,500株) |
OA分 | 1,423,800株 |
発行済み株数 | 40,050,000株 |
想定価格 | 1,940円(100株単位:19万円) |
仮条件 | 2,100円 ~2,300円 |
初値予想 | 2,500円 ~3,500円 |
想定PER | 約76倍 |
想定PBR | 約21倍 |
配当利回り | 0.2% |
想定時価総額 | 776億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は211億円で、時価総額が776億円と東証マザーズ上場銘柄としては大型案件です。直近上場のマザーズ銘柄の中では最も大きいサイズであり、初値は公募価格をやや上回ることが予想されます。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
三室 克哉 | 36.51% | 90日間 |
野村キャピタル・パートナーズ第一号投資事業有限責任組合 | 34.18% | 90日間or1.5倍 |
鈴村 賢治 | 21.93% | 90日間 |
辻本 秀幸 | 1.21% | 90日間 |
竹内 孝 | 1.15% | 90日間 |
金子 若葉 | 1.15% | 90日間 |
松原 雅仁 | 0.38% | |
山﨑 雄司 | 0.31% | |
西田 紀雄 | 0.28% | |
下村 真由 | 0.28% |
同社の株主構成ですが、創業者である三室社長が筆頭株主で、同社株の37%を有しています。株主2位には野村證券系子会社の投資ファンドが34%を有する株主となっています。その他は役員・従業員が保有しています。
今回の売出は野村證券系ファンドと三室社長を含めた5者で、計9,442,500株の売出です。
今回は公募で0.8億円の資金調達を行い、調達資金は人件費及び広告宣伝費に充てる予定です。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件で、株主2位のファンド売出がメインとなります。ただし、事業柄注目されていることから、公募価格をやや上回る初値形成が予想されます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「プラスアルファ・コンサルティング」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 野村證券 | 82.61% | 9,018,100株 |
幹事 | 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 13.04% | 1,423,800株 |
みずほ証券 | 0.87% | 94,900株 | |
SMBC日興証券 | 0.87% | 94,900株 | |
SBI証券 | 0.87% | 94,900株 | |
楽天証券 | 0.87% | 94,900株 | |
マネックス証券 | 0.43% | 47,400株 | |
松井証券 | 0.43% | 47,400株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他を三菱UFJモルガン・スタンレー証券含めた7社が幹事を務めます。
著者のまとめ
2021年度でも比較的大きなマザーズ銘柄の上場となります。AIやSaaSといった現代の流行りに乗ったIPOであり、上場後も注目を集めるでしょう。
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