2018年3月29 日に東証マザーズ市場へ上場する「和心」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
和心の上場日は!?期待度は?
企業名 | 和心 |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 9271 |
事業内容 | 和装小物の販売及び着物レンタル |
所在地 | 東京都渋谷区 |
設立 | 2003年 |
従業員 | 100名 |
会社HP | https://www.wagokoro.co.jp/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2018年3月29日(木) |
主幹事 | SMBC日興証券 |
BB期間 | 2018年3月13日(火)~2018年3月19日(月) |
価格決定日 | 2018年3月20日(火) |
購入申込期間 | 2018年3月22日(木)~2018年3月27日(火) |
同社は和装小物の販売および着物のレンタルを展開している企業です。
自社製造のかんざしを始めとする小物販売店の運営から、観光客向けの着物レンタル屋を運営しており、訪日外国人客向けに着実な事業拡大を図れている会社です。
資金調達をメインとしたIPOであり、多少なりと期待が持てそうです。
どんなことをしている会社なの?
同社は1997年に現社長である森智宏氏の個人事業にて創業され、2003年に法人化しました。
創業当初より装飾品の企画製造を行ってきた同社は、「和」をテイストとした小物に強みを持っています。特にかんざしや和柄のシルバーアクセサリーを販売する小物店を自社で運営しており、製造から販売までを一貫して自社で展開しています。
近年の訪日外国人観光客増加に伴い、日本の「和」をモチーフにした商品に人気を集めており、和柄スタイルの傘や浴衣、着物の製造へ事業を広げております。2017年12月現在で小物ショップは44店舗を運営しています。
また観光地を中心とした「着物レンタル事業」にも参入しており、2017年12月現在、京都等の観光地にて計11店舗の運営を行っています。
また自社でECサイト運営を行っており、今後はより拡大していく予定です。
同社は森社長を中心とした事業展開を行っており、社長の手腕に会社の将来が問われています。
売上や成長性は?
2012年12月期 | 2013年12月期 | 2014年12月期 | 2015年12月期 | 2016年12月期 | |
売上高(百万円) | 673 | 899 | 1,027 | 1,287 | 1,733 |
経常利益(百万円) | 34 | 39 | △23 | 65 | 154 |
当期純利益(百万円) | 26 | 23 | △10 | 25 | 95 |
純資産額 (百万円) | 74 | 97 | 86 | 113 | 269 |
BPS(円) | 95,763.00 | 125,185.00 | 111,508.00 | 50.00 | 114.00 |
EPS(円) | 33371 | 29,421.00 | △13,567 | 11 | 42 |
自己資本比率(%) | 22.1 | 24.9 | 14.5 | 15.3 | 29.3 |
ROE(%) | 42.2 | 26.6 | △11.5 | 24.6 | 49.7 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
同社の業績推移ですが、売上高は着実な右肩上がりを見せています。また利益については
2014年度で赤字を出しているものの、拡大傾向にあります。配当は上場後も無配の予定ですが、業績によっては出していく意向です。
公募株数 | 総数404,000株 (内、公募290,000株、売出114,000株) |
OA分 | 60,600株 |
発行済み株数 | 2,755,700株 |
想定価格 | 1,620円(100株単位・16万円) |
仮条件 | 1,620円~1,700円 |
初値予想 | 1,750円~2,500円 |
想定PER | 約47倍 |
想定PBR | 約6倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 45億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は8億円と大きくないため、初値高騰が狙えそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
(株)フォレスト | 41.35% | 180日間 |
森 智宏 | 32.49% | 180日間 |
最上 夢人 | 11.77% | 180日間 |
中村 彰一 | 2.43% | 180日間 |
(株)エボラブルアジア | 1.65% | |
バリューマネジメント(株) | 1.57% | |
(株)BuySell Technologies | 1.18% | |
羽原 加奈子 | 1.06% | 180日間 |
宮原 優 | 0.97% | 180日間 |
(株)ブレア | 0.78% | 180日間 |
同社株は森社長と役員で構成されている資産管理会社で7割以上を有するオーナー会社です。同社の関係者で大株主になっている方々は180日間のロックアップ制限がかかっています。
また大株主に上場会社のエボラブルアジアやビジョンが入っており、旅行に関わったビジネスを取っている企業からの支援が多いことが見て取れます。
売出は森社長、取締役の最上氏、森社長の親族の藤山氏の計3名で、11.4万株の売出となります。
公募によって調達する約4億円はシステム開発費や店舗開設費、オフィス増床費用に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「和心」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
証券会社名 | 割当率 | 株数 | |
主幹事 | SMBC日興証券 | 91.1% | 367,900株 |
幹事 | SBI証券 | 3.0% | 12,100株 |
野村證券 | 2.0% | 8,000株 | |
極東証券 | 1.0% | 4,000株 | |
マネックス証券 | 1.0% | 4,000株 | |
エース証券 | 1.0% | 4,000株 | |
エイチ・エス証券 | 1.0% | 4,000株 |
今回は中小型IPOに強いSMBC日興証券が主幹事です。公募株数が少ないため当選は至難の技でしょう。
著者のまとめ
外国人観光客に人気な「和」をモチーフにした商品を自社ブランドとして開発している点から、同業に比べても強い競争力を持っていることがわかります。
また着物レンタル事業では2018年初めに起きた「はれのひ騒動」がありましたが、同社は観光客向けに事業を行っている観点から一線を画していると言えます。
東証1部上場の企業が同社へ出資している点からも、事業展開の上手さを表していると考えると、是非投資しておきたいところです。
ニッチな業界ではあるものの、今後の事業拡大では大きく高値を狙えそうな企業ですので長い目を持って見て行きたいと思います。
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