【6562】ジーニー新規上場の株価とPTS株価&ADR株価

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20171218日に東証マザーズ市場へ上場する「ジーニー」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

ジーニーの上場日は!?期待度は?

企業名

ジーニー

上場市場

東証マザーズ市場

銘柄コード

6562

事業内容

インターネットメディアの広告収益最大化プラットフォームを主軸としたアドテクノロジー事業

所在地

東京都新宿区

設立

2010年

従業員

235名

会社HP

http://geniee.co.jp/

監査法人

トーマツ

上場日

2017年12月18日(月)

主幹事

野村證券

BB期間

2017年11月30日(木)~2017年12月6日(水)

価格決定日

2017年12月7日(木)

購入申込期間

2017年12月8日(金)~2017年12月13日(水)

同社はインターネットメディアの広告収益最大化プラットフォームの開発・提供を行うアドテクノロジー事業会社です。

インターネット広告業界については「RTBReal-Time Bidding)」という広告表示ごとにオークション形式オークション方式で最も高単価な広告を配信する仕組みが主流になってきており、同社はこれらの技術を使ったプラットフォームである「GenieeSSP」を提供しています。

ネット社会が主流となった現代社会において、同社の技術は非常に重宝されており、益々の業績拡大が期待できます。IoTAI技術の進展は同社のビジネスチャンスであるといえます。

どんなことをしている会社なの?

同社はWebサイトやスマホアプリ上に、閲覧者それぞれに合わせた広告を表示させる「アドテクノロジー」を用いたプラットフォームの提供を行っています。

具体的に「RTBReal-Time Bidding)」という、広告配信ごとにオークション方式で最高単価な広告を配信する仕組みに強みを持っています。ユーザーがサイトにアクセスしてから平均0.1秒のスピードで広告を表示することができるため、ユーザーにあった広告を常に発信することができます。

主なサービスとして、広告主および広告代理店とメディアの間に立つ役割を持っています。まずはメインとなる「GenieeSSP」はインターネットメディアでの広告収益を最大化するプラットフォームです。国内外のDSPとアドネットワーク等のシステムとリンクすることで、広告オークションへの参加者拡大を促し効率的な広告配信を実現させます。

この機能に付随するものとして広告買い付けプラットフォームの「GenieeDSP」や、データ蓄積・分析・活用を行うプラットフォームの「GenieeDMP」といったサービスも提供しており、より効率且つ広告収益の最大化に寄与するためのビジネスを展開しております。

上記に合わせて、企業のマーケティング活動の自動化に寄与するプラットフォーム「MAJIN」というサービスは、「GenieeDMP」によって収集したビックデータを活用することが可能なサービスで、メールやLINEを使ったマーケティングへも利用することができます。

同社のビジネスモデルは同社サービス等から配信された広告の表示回数に応じて広告掲載料(同社の売上)を広告主から支払われ、インターネットメディア事業者には広告配信回数に応じた広告掲載料(同社の原価)を支払っております。その差額が同社の儲けです。

また月額でシステムサービス料を頂いているサービスにおける「月額利用料」が売上になります。

同社の強みは、広告配信収益最大化プラットフォームである同社サービスを全て内製化している点です。非常にタイムリー且つ事業者に合わせたシステム構築ができます。

また他社へOEM提供を行うなど、業界でも一目置かれた存在になっています。そのほか現代のトレンドであるビックデータやAIの活用に積極的に行っており、これら技術も自社で開発に努めています。

産学連携による技術研究にも余念がなく、同社ビジネスの技術的発展に寄与しています。

  

同社は技術者と営業が半分半分を占めており、高い技術力と強力な営業力を兼ね備えたIT企業です。

また国内大手通信会社「ソフトバンク」との資本提携を行っており、強い後ろ盾を有しています。

今後は現在のビジネスモデルの拡大に向けてサービス拡充を図っていく予定です。益々ビッグデータやAIの活用を叫ばれる今日における先駆者の同社は高い強みを有することが想定されます。

現在東南アジアを中心とした海外進出を行っており、引き続きアドテクノロジー市場の高い成長性に寄与していくことが想定されます。また新規開拓を積極的に行うことでより「アジアを代表するテクノロジー企業」を目指していく模様です。

同社は2010年にリクルート出身の現社長・工藤智昭氏によって創業し、創業以来RTB技術の開発に努めてきました。すると2014年にソフトバンクを割当先とする第三者割当増資を行い、ソフトバンクが大株主第2位となりました。

売上や成長性は?

同社は概ね成長状態にあります。

売上は5期連続で増収となっており、年々大きな曲線を描いています。一方利益についてはシステム開発等の先行投資によって赤字を計上している時期もありましたが、大きな成長企業に見られる傾向でしょう。

特にこの2年ほどで大きなサービス2つの提供開始もあり、売上高は大幅に拡大しています。

同社は創業以来配当の支払をしておらず、上場後もシステム投資を中心とするべく無配にしていくことが予想できます。

公募株数

総数1,308,000株             (内、公募1,023,000株、売出285,000株)

OA分

196,200株

発行済み株数

17,147,000株

想定価格

1,220円(100株単位・12万円)

仮条件

1,220円 ~ 1,350円

初値予想

2,000円~3,000円

想定PER

なし

想定PBR

約7.6倍

配当利回り

なし

想定時価総額

209億円

今回のIPOによって市場より吸収される金額が18億円ほどで、比較的中規模な上場となります。売出株が公募分の2割ほどしかなく、資金調達に重きを置いた上場となります。利益は黒字と赤字を行き来しているなか東証マザーズでの上場となることから、重たい上場であるともいえますが、AIやビッグデータ銘柄として注目されることで初値高騰も期待できます。

株主名

保有割合

ロックアップ

工藤 智昭

38.84%

90日間

ソフトバンクグループインターナショナル合同会社

32.70%

90日間or1.5倍

廣瀬 寛

4.62%

90日間

吉村 卓也

4.36%

90日間

AT-Ⅰ投資事業有限責任組合

4.19%

90日間or1.5倍

トランス・コスモス(株)

2.88%

90日間or1.5倍

NICE SATISFY LIMITED

2.34%

90日間or1.5倍

Fenox Venture Company Ⅸ, L.P.

1.50%

90日間or1.5倍

アンカー・アドバイザーズ TMT3号投資事業有限責任組合

1.27%

 

YJ1号投資事業組合

0.70%

90日間or1.5倍

大株主を見ると社長の工藤氏が同社株39%を有する筆頭株主となっており、続いてソフトバンクグループが約33%を有しています。

今回同社役員に対して90日のロックアップ制限がかかっており、その他提携企業およびVC90日もしくは公開価格から1.5倍までのロックアップ制限が掛かっています。VCの大株主への記載が多いため、上場後のエグジットによる売り圧力には気をつけたいです。

売出は大株主の工藤社長や役員の廣瀬氏、従業員の吉村氏、大株主20位以内の電通デジタル投資の計4者が応じており、28.5万株の売出しとなっています。上場後も基本現状の株主のままですが、ある程度の高値まで言った場合に大株主のVCによる売りも想定されるため、初値の高騰後の動向には注意したいです。

公募で調達する約11億円は設備投資、運転資金、借入金返済資金に利用する予定です。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「ジーニー」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

 

証券会社名

割当率

株数

主幹事

野村證券

87.0%

1,138,200株

幹事

SBI証券

5.0%

65,400株

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

3.0%

39,200株

大和証券

2.0%

26,100株

SMBC日興証券

2.0%

26,100株

いちよし証券

1.0%

13,000株

今回は大手証券会社の野村證券が主幹事を務めており、同社への高い期待の表れであると言えましょう。

また幹事証券にSBI証券や大和証券などネットでも申込みできる企業が多く名を連ねていますので、是非申し込んでみましょう。

著者のまとめ

201712月の上場は今年一の数になります。同社が上場する18日は同時4社の上場日となっており、投資資金がどこに向かうかが注目されます。

同社は4社の中でも注目されているようなので、初値高騰に期待したいものです。インターネットメディアが発達する現代においては、同社の広告配信効率化を図るプラットフォームは絶大な効果を生むことでしょう。

AIやビッグデータといった今のトレンドを有している点や、世界的に優良企業への投資を近年進めているソフトバンクが大株主に名を連ねている点からも、高い将来性が期待できてしまいます。

世界的にも重要視される技術であるため、グローバルな業容拡大に期待したいです。

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