2020年8月25日に東証マザーズ市場へ上場する「インターファクトリー」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
インターファクトリーの上場日は!?期待度は?
企業名 |
インターファクトリー |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
4057 |
事業内容 |
クラウド型ECプラットフォーム構築事業 |
所在地 |
東京都千代田区 |
設立 |
2003年 |
従業員 |
117名 |
会社HP |
|
監査法人 |
太陽 |
上場日 |
2020年8月25日(火) |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
BB期間 |
2020年8月7日(金)~ 2020年8月14日(金) |
価格決定日 |
2020年8月17日(月) |
購入申込期間 |
2020年8月18日(火)~ 2020年8月21日(金) |
同社はECプラットフォームの提供をソフトウェア会社です。
近頃は当たり前になってきたEコマースですが、創業来長くEC業界でプラットフォーム
を提供した同社が今回上場となります。初値動向に注目したいところです。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.interfactory.co.jp/top.html)
同社は2003年に現CEOである蕪木登氏によって設立されました。元々エンジニアからスタートした蕪木社長は29歳の時に独立し同社を設立しました。
創業来、Eコマース向けのシステム提供を行っており、中でも代表的なものは「ebismart(旧えびすマート)です。2010年頃よりオンプレミス型からクラウド型に移行し、SaaSモデルとしてクライアント数を伸ばしてきました。
ebisumartの特徴として、「拡張性・最新性・安全性」の特徴が挙げられ、クラウド型のパッケージソフトでは特に難しい「拡張性」がある点は大きな強みと言えます。
クラウド型の場合、ある程度モジュール化した形でなければアップデート等に苦労するため、拡張性を犠牲にすることが多いですが、ebisumartの場合は、様々なパッケージソフトとの連携カスタマイズが比較的容易にできるため、非常に柔軟性のあるECシステムと言われております。
同社が公表している「累積公開API数」によると、2019年4Q時点で処理カスタマイズAPI数が833件、データアクセスAPI数が49件と多くのAPIと連携を図れるようになっています。
ebisumartを利用しているクライアントは、NTT西日本や東京証券取引所、ゼンリンやカシオといった中規模~大規模の企業が中心となっており、フルカスタマイズを前提としたソフトとなります。
|
2015年5月期 |
2016年5月期 |
2017年5月期 |
2018年5月期 |
2019年5月期 |
売上高(百万円) |
617 |
831 |
961 |
1,338 |
1,503 |
経常利益(百万円) |
8 |
8 |
23 |
40 |
86 |
当期純利益(百万円) |
8 |
5 |
24 |
28 |
54 |
純資産額 (百万円) |
28 |
59 |
83 |
111 |
165 |
BPS(円) |
△2,104 |
△550 |
356 |
12 |
29 |
EPS(円) |
257 |
160 |
753 |
9 |
17 |
自己資本比率(%) |
9.3 |
14.5 |
14.7 |
16.8 |
23.5 |
ROE(%) |
32.2 |
11.5 |
34 |
28.5 |
39.1 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績は堅調な成長過程にあります。売上は5期連続増収で、利益はここ4期連続増益となっています。レベニューシェアのモデルとため、クライアント数の増加に伴い売上利益の増加が見込めます。尚、2020年5月期3Q(2020年2月末)の売上高は1,309百万円、経常利益は125百万円と最高益が見えている状況で、引き続き成長が見込まれます。
配当はこれまで無配で、上場後も内部留保を確保するため当面無配方針です。
公募株数 |
総数966,000株 (内、公募466,000株、売出500,000株) |
OA分 |
144,900株 |
発行済み株数 |
3,686,000株 |
想定価格 |
840円(100株単位:8万円) |
仮条件 |
870円~960円 |
初値予想 |
1,500円~3,500円 |
想定PER |
約57倍 |
想定PBR |
約6倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
31億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は9億円で、時価総額が31億円とマザーズ上場銘柄としては小規模案件ですが、コロナ禍でEC需要が増してきていることもあり、注目を集めると言えましょう。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
蕪木 登 |
46.63% |
180日間 |
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 |
29.14% |
90日間or1.5倍 |
蕪木 有紀 |
9.62% |
180日間 |
ヤマトフィナンシャル(株) |
2.62% |
180日間 |
兼井 聡 |
2.19% |
180日間 |
小出 勝洋 |
2.19% |
180日間 |
三石 祐輔 |
1.31% |
180日間 |
赤荻 隆 |
1.02% |
180日間 |
長谷川 修 |
0.44% |
180日間 |
加山 宏 |
0.44% |
180日間 |
同社の株主構成ですが、創業者の蕪木社長が筆頭株主で47%の株式を有しています。2位はSMBC系VCで29%を有しています。尚、蕪木社長の奥様が10%を有しているため、過半数は蕪木社長が実質有していると言えます。
今回の売出はSMBC系VCのみで、50万株の売出を予定しています。
公募によって3.5億円の資金調達を実施し、広告宣伝費やソフトウェア開発費、本社オフィスのリニューアル工事にかかる費用に充てる予定です。
大株主には180日もしくは90日及び公募価格1.5倍のロックアップがかかっています。SMBC系VCには後者のロックアップのため、初値高騰時はエグジットリスクもあります。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件ですが、VCのエグジットがメインとなるため、ネガティブな上場案件ではありません。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「インターファクトリー」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
89.52% |
994,500株 |
幹事 |
SBI証券 |
7.97% |
88,500株 |
いちよし証券 |
0.84% |
9,300株 |
|
丸三証券 |
0.84% |
9,300株 |
|
松井証券 |
0.84% |
9,300株 |
今回の主幹事はSMBC日興証券が主幹事を務めます。その他SBI証券を含む4社が幹事を務めます。
著者のまとめ
ECシステム業界では老舗となる同社の上場は、業界内では注目を集めているようです。サイズ感も小さく、初値高騰も見込めそうなので積極的に行きたいところです。