【9268】オプティマスグループ新規上場の株価とPTS株価&ADR株価

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20171226日に東証2部市場に上場する「オプティマスグループ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

オプティマスグループの上場日は!?期待度は?

企業名

オプティマスグループ

上場市場

東証2

銘柄コード

9268

事業内容

海外ディーラー向け中古自動車輸出に係る、貿易・物流・金融・サービス・検査・検疫等のサービスの提供

所在地

東京都港区

設立

2015

従業員

437

会社HP

https://www.optimusgroup.co.jp/

監査法人

新日本

上場日

20171226日(火)

主幹事

野村證券

BB期間

2017128日(金)~20171214日(木)

価格決定日

20171215日(金)

購入申込期間

20171218日(月)~20171221日(木)

同社は海外の自動車ディーラー向けに中古自動車の貿易・物流・検査等の販売業務および役務提供を行う子会社を多数有した持株会社です。

日本が世界に誇る産業・自動車は世界各国から高い評判を誇っています。その一方で日本車の中古車は他国の中古車に比べても高い信頼性とニーズを有しており、日本以外の国では高い需要を有しています。

同社は特にニュージーランドを中心に中古自動車の輸入・検査・販売・債権回収を行っている実績があり、世界を相手とした業容拡大を進めていく予定です。

どんなことをしている会社なの?

同社は2015年にグループ子会社等を一体化するために設立された持株会社です。同社社長の山中信哉氏は同社グループの創業者でもあります。1988年に三重県に水産食品の輸出入事業を目的として設立した「(株)日貿・ジャパントレーディング(現・日貿)」が同社のルーツです。

創業翌年の1989年に当時自動車産業の市場開放を行おうとしていたニュージーランドに目を付けて、日本の中古自動車の輸出事業を同国に向けて開始しました。元々ニュージーランドはイギリスの加盟国であるため、他国とは異なり「左車線・右ハンドル」という日本と同じ自動車文化を有していたこともあり、事業拡大を図ることができました。

現在同社は子会社26社を含む28社でビジネスしています。同社社名の由来はラテン語の「最善・最適」を表しており、顧客に対する最善・最適を提供していきたいという意向から付けられたようです。

同社のビジネスは「貿易」、「物流」、「検査」、「サービス」の4つから成り立っており、すべて日本車の中古自動車向けに行われています。ニュージーランドにおいては日本の中古車ばかりになっているほど日本車がポピュラーになっています。その背景を支えるのが同社ということになります。

同社の事業ごとに見ていきます。まず貿易事業はメイン子会社である「日貿」によって事業展開されています。日本において中古車をオークション等より仕入れ、海外に輸出するビジネスをとっています。同社は長く海外の自動車事情に精通しているため、ニーズにあった中古車の仕入れを行うノウハウを有しています。

次に物流事業ですが、子会社6社によって行われており、日貿で仕入れた中古車を自前で海外輸送しています。とはいっても船舶を有している訳ではなく、「非船舶運行事業」という元請として船舶を有している船会社を利用して輸送を行い、あくまで一貫して責任を負うという利用運送業を自社で有しています。

そのため年間一定数の自動車を輸出する際に船会社と交渉して、中古車を運んでもらえるよう自社ですべて手配ができるという強みを同社は有しています。

サービス事業については海外現地での自動車販売にあたって必要な整備・自動車ローン・債権回収等を現地のディーラーに代わってフォローするという事業を行っています。また現地で自動車販売を行ったり、レンタカー事業を行ったりと幅広く事業を展開しています。

最後に検査事業ですが、輸出をする際に必要な点検や、検疫で問題がないかを検査する事業です。グループ内はもちろんですが、他社からも委託を受けて行うなど、これら検査

事業においても高い信頼度のあるビジネスをしています。

今後の同社ビジネスは、既存のニュージーランドでの事業拡大と付随サービスにおけるバリューチェーンの延伸、そして他地域への進出を含めて業容拡大に努めて行く予定です。

売上や成長性は?

同社の業績はまちまちといったところでしょう。

売上については前期が減収となっています。輸出事業のため海外の情勢によってはぶれが生じてしまう可能性があります。一方で利益面は増益基調となっており、付加価値ビジネスを通して収益性の向上に努めています。

事業セグメント別に見ていきますと、売上は貿易事業が6割ほどを占めております。その他の事業は比較的同比率となっています。一方の営業利益を見てみると物流事業と検査事業が同比率くらいで、同社の利益の大半を担っています。貿易事業の場合中古車を仕入れて輸出するという間を抜くビジネスなため、薄利多売の部分があるといえます。

同社の従業員については過半数が検査事業に従事しています。輸出事業において検査をおろそかにできないという点が従業員数に表れているといえます。

セグメント別の売上および利益推移ですが、サービス事業においては増収となっております。事業内での多角化が徐々に進んできているといえます。一方で利益面は物流事業が増益基調となっています。その他の事業は延び盛りのサービス事業において営業赤字をだしているものの、今後の成長のための投資が優先されていると見て取れます。

同社の今後は横ばいの貿易および物流事業以外の部分でどれだけ補えるかが鍵となります。

同社はこれまでM&A等を活用しながら会社規模を拡大してきました。上場後についても配当を出していく方針はあるものの、内部留保メインとなるため当面は無配を継続することが想定されます。

公募株数

総数1,611,200
(内、公募
270,600株、売出1,340,600株)

OA

241,600

発行済み株数

5,293,125

想定価格

1,710円(100株単位・17万円)

仮条件

1,710円 ~ 1,800

初値予想

1,650円~1,900

想定PER

6.6

想定PBR

1

配当利回り

なし

想定時価総額

91億円

今回のIPOによって市場より吸収される金額が32億円と初値高騰が狙える銘柄と比べると重たい上場です。減収傾向もある点から初値割れのリスクもあります。ただしPER6倍台でPBR1倍と割安度を感じる上場のため、長期投資の機関投資家からの買いが入る可能性もあります。

株主名

保有割合

ロックアップ

山中 信哉

40.73%

90日間

デイモン・スコット・ジャクソン

16.84%

90日間

ロバート・アンドリュー・ヤング

16.31%

90日間

マーティン・フレイザー・マッカラック

16.31%

90日間

ピーター・ケネス・ジョンストン

1.33%

90日間

福村 康一

1.11%

 

笠原 義隆

1.11%

 

篠原 正裕

1.11%

 

吉田 浩

1.11%

 

山中 玲子

0.64%

90日間

大株主を見るとVCや金融機関の名前が一切ありません。世界的に企業の信頼度獲得に向けたIPOという感じが強くみられます。筆頭株主の山中社長が41%を有しており、その他は本体および子会社の役員・従業員となっております。

今回は大株主の山中社長と奥様、外国人の取締役に対して90日のロックアップ制限が掛かっています。総発行株式数の35%ほどの売り出しとなりますが、VC等のエグジットリスクがないため上場後の値動きは安定しそうです。

売出は山中社長と上位株主である外国人取締役3名の計4名が応じています。今回は約136万株の売出しとなっております。上場後も基本株主構成に変化はないと思われます。

公募分で調達する4.2億円は子会社の投融資資金と設備投資資金に当てられる予定です。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「オプティマスグループ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

 

証券会社名

割当率

株数

主幹事

野村證券

幹事

みずほ証券

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

SMBC日興証券

SBI証券

いちよし証券

今回は野村證券が主幹事を務めております。201712月の最後の上場銘柄となる同社ですので、注目を集めそうです。

SBI証券等であれば当選する確率が高いと思われますので申し込んでみる価値はあります。

著者のまとめ

201712月上場の最後を締めくくる同社の上場は注目を集めそうです。

海外への中古自動車輸出事業は引き続き好調を見せると思われますが、同社の売上の9割以上をニュージーランドで稼いでいるため、他地域への進出を進めていかないとこれ以上の拡大を見込めないという懸念もあります。

ただし上場することによって資金調達の多様化からM&A等を積極的に行うことができる可能性が上がるため、今後の同社の動向には注目したいです。

同社の上場日は1226日と2017年の損益通算の最終日ということもあり、初日で精算しようとする個人投資家もいる可能性もありますので、値上がりについては長期投資をイメージしています。

まずは同社の上場に対する市場の声に耳を澄ませてみたいと思います。

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