2018年2月8日に東証マザーズ市場へ上場する「世紀」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
世紀の上場日は!?期待度は?
企業名 | 世紀 |
上場市場 | 東証マザーズ |
銘柄コード | 6234 |
事業内容 | 射出成型合理化機器の製造販売 |
所在地 | 山形県米沢市 |
設立 | 1954年 |
従業員 | 186名 |
会社HP | https://www.seiki-hot.com/ |
監査法人 | 新日本 |
上場日 | --- |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | --- |
価格決定日 | --- |
購入申込期間 | --- |
同社はプラスチック製品や樹脂製品の製造に使われる射出成型合理化機器等の製造販売を行っている企業です。
中でも同社製品は「ランナーレスシステム」と呼ばれる製品に特化しており、自動車関連や日用品、医療機器等の幅広い製造メーカーとの取引を有しています。
どんなことをしている会社なの?
同社はプラスチックや樹脂製品を製造する際に必要な「射出成型合理化機器」の製造と販売を行っています。
プラスチックや樹脂製品は、高温で軟化させた原料を金型に流し込み、冷却することでしたい形へと変貌します。その際に射出成型機器が必要となります。製造方法には2種類あり、機器と金型の間に樹脂を流すことによって副産物的に出来てしまう固形樹脂「ランナー」がある「コールドランナー」方式と、ランナーが発生しない「ホットランナー」方式があります。
プラスチックやゴム、樹脂製品を作る際にできるランナーはリサイクルが出来ないため、非常に無駄と言われてきました。そこで材料の無駄を防ぐために「ホットランナー」方式を採用する製造メーカーが増えてきました。
同社は「ホットランナー」、別名「ランナーレスシステム」に特化した射出成型機器の製造を行っており、メーカーに合わせてオーダーメードで機器を製造しています。
システムの他、付随の温度管理等のコントローラーやセンサー機器等の製造を行っています。
同社は1954年に山形県米沢市で創業し、以来樹脂成型機器の製造を行ってきました。現在は大阪の非上場会社で、化学品専門商社の「KISCO」が同社株の98%を有しております。
売上や成長性は?
同社の業績は着実に伸ばしています。売上高は5期連続で増収となっています。利益については設備投資等によって波はあるものの、着実な伸びを示しています。
2013年3月期 | 2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | |
売上高(千円) | 2,209,370 | 2,403,913 | 2,723,210 | 2,930,666 | 3,115,797 |
経常利益(千円) | 247,969 | 369,843 | 435,701 | 564,284 | 520,910 |
当期純利益(千円) | 133,284 | 61,096 | 306,006 | 361,391 | 338,134 |
純資産額 (千円) | 534,797 | 542,481 | 819,513 | 1,169,078 | 1,396,520 |
BPS(円) | 1,566.21 | 795,427.35 | 1,201,633.35 | 1,142.79 | 1,341.52 |
EPS(円) | 390.33 | 89,584.23 | 448,690.23 | 353.27 | 330.52 |
自己資本比率(%) | 30.4 | 34.1 | 43.3 | 58.9 | 64.8 |
ROE(%) | 28 | 11.3 | 44.9 | 34.3 | 26.4 |
配当性向(%) | 40.0 | 49.1 | 40.3 | 37.4 | 34.4 |
社歴が長い会社ということもあり、平成29年3月期の配当は115.37円でした。想定価格の5,190円と考えると、2.22%の配当利回りになります。上場後は25%~30%の配当性向を予定しています。
公募株数 | 総数455,400株 (内、公募260,200株、売出195,200株) |
OA分 | 68,300株 |
発行済み株数 | 1,301,200株 |
想定価格 | 5,190円(100株単位・52万円) |
仮条件 | 未定 |
初値予想 | 7,000円~9,500円 |
想定PER | 約20倍 |
想定PBR | 約2.6倍 |
配当利回り | 約2.2% |
想定時価総額 | 68億円 |
東証マザーズ上場銘柄としては中規模の上場となり、吸収金額は27億円ほどとなります。2018年の事業会社IPOとして初となるためご祝儀上場となることが想定されます。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
KISCO(株) | 98.27% | 90日間 |
川端 秀一 | 0.58% | |
田村 広 | 0.43% | |
丸山 俊一 | 0.29% | |
上杉 知彦 | 0.14% | |
本田 好広 | 0.14% | |
田中 義照 | 0.14% |
大株主のKISCO社以外は同社の社長及び役員となっています。売出分はすべてKISCO社が引き受けていますが、上場後も同社の大株主となります。公募分で調達する約12億円は業容拡大に向けた工場建設等の設備投資に充てられます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「世紀」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
証券会社名 | 割当率 | 株数 | |
主幹事 | 野村證券 | -% | -株 |
幹事 | SMBC日興証券 | -% | -株 |
みずほ証券 | -% | -株 | |
三菱UFJモルガンスタンレー証券 | -% | -株 | |
SBI証券 | -% | -株 | |
岡三証券 | -% | -株 | |
極東証券 | -% | -株 |
今回は大手証券会社の野村證券が主幹事を務めております。
また幹事証券にSBI証券や大和証券などネットでも申込みできる企業が多く名を連ねていますので、是非申し込んでみましょう。
著者のまとめ
2018年度第一号のIPOとなります。2017年の市場はバブル崩壊前の高値に向かっていく様相を見せた1年であり、2018年も日経平均株価が25,000円以上に向かっていくことが想定されます。
自動車や日用品など多くのところで使われているプラスチックや樹脂製品の製造には、同社の射出成型機器等は欠かせないものであり、上場によってより高い成長を見込めるのではないかと考えられます。
ご祝儀としての資金流入のみならず、事業内容と業容拡大に期待した資金が流入することで初値高騰が容易に想定できます。
今年のIPO相場を占う同社の上場後の動きに期待したいです。
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