2018年4月11日に東証マザーズ市場へ上場する「コンヴァノ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
コンヴァノの上場日は!?期待度は?
企業名 | コンヴァノ |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 6574 |
事業内容 | ネイルサロン「FASTNAIL」等の運営 |
所在地 | 東京都渋谷区 |
設立 | 2013年 |
従業員 | 258名 |
会社HP | http://www.convano.com/ |
監査法人 | トーマツ |
上場日 | 2018年4月11日(水) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2018年3月23日(金)~2018年3月29日(木) |
価格決定日 | 2018年3月30日(金) |
購入申込期間 | 2018年4月3日(火)~2018年4月6日(金) |
同社は関東と関西でネイルサロンを運営している企業です。
自社ブランドの「ファストネイル」を中心に店舗数を伸ばしており、手軽に短時間でネイルを行うことができるというコンセプトが徐々に浸透してきていると言えます。個人商店が多いネイルサロン業界にチェーン展開というビジネスモデルを持ち込んだ同社は業界の雄として上場してきます。
どんなことをしている会社なの?
同社は2007年に神奈川県川崎市で創業し、当初よりネイルサロン業を営んでいました。ネイリストの自社育成のため研修機関を立ち上げるなど拡大していきましたが、2013年に投資ファンドの「アント・キャピタル・パートナーズ」の支援の元現在の法人体系に移行していきました。2014年には投資ファンドのインテグラルが大株主となり現在に至ります。
事業としてはチェーン展開しているネイルサロン店「ファストネイル」を関東と関西中心に45店舗(2018年1月時点)の運営を行っています。
従来のネイルサロンは個人商店で、デザインの決定から既存のジェルの除去、施術まで約2〜3時間かかることが一般的で、かつデザインにおける値段設定も「言い値」であることが多いとも言われていました。
そこで同社はお客様にセルフでデザインを選んでもらう「セルフオーダー方式」やスマートフォンで事前にデザインと時間を予約することができるようにすることで、お客様にとって無駄な時間を省くシステムを用いています。
また店舗に自動で既存ジェルを除去する機器を設置することで、ネイリストの負担を減らすなど「短時間」で「質の高い」ネイルを提供することを可能にしています。
商業施設や駅の空きスペースにでも店舗を構えることができる柔軟性から、今後の店舗拡大が容易に可能であるビジネスモデルです。
売上や成長性は?
2016年3月期 | 2017年3月期 | |
売上高(百万円) | 1,424 | 1,788 |
経常利益(百万円) | 28 | 108 |
当期純利益(百万円) | △4 | 63 |
純資産額 (百万円) | 573 | 640 |
BPS(円) | 268 | 300 |
EPS(円) | △3 | 30 |
自己資本比率(%) | 38.5 | 41.2 |
ROE(%) | – | 10.5 |
配当性向(%) | – | – |
同社の業績推移ですが、投資ファンドに入ったこともありIFRSを採用しています。2期分となりますが、売上高と利益は伸ばしています。配当についても内部留保を優先するため無配が予想されています。
公募株数 | 総数830,000株 (内、公募75,000株、売出755,000株) |
OA分 | 124,500株 |
発行済み株数 | 2,211,810株 |
想定価格 | 890円(100株単位・9万円) |
仮条件 | 890円~930円 |
初値予想 | 950円~1,500円 |
想定PER | 約31倍 |
想定PBR | 約3倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 20億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は8.5億円と小さいため、初値の高騰が狙えそうな案件です。女性関連の銘柄として注目されるケースがあるため、多少なりとも期待できそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
インテグラル2号投資事業有限責任組合 | 77.28% | 90日間or1.5倍 |
Integral Fund II (A) L.P. | 8.54% | 90日間or1.5倍 |
インテグラル(株) | 5.48% | 90日間or1.5倍 |
濱口 直太 | 4.58% | 90日間or1.5倍 |
鈴木 明 | 1.17% | 90日間 |
壷井 成仁 | 0.67% | 90日間 |
小田 尚江 | 0.31% | 90日間 |
江頭 渉 | 0.31% | 90日間 |
横山 周平 | 0.31% | 90日間 |
金子 陽一 | 0.31% | 90日間 |
同社は投資ファンドのインテグラルが8割以上の株を有しており、今回の上場は出口案件となりますのであまり印象は良くありません。売出は筆頭上位2社の計755,000株となっています。売却後もインテグラルは大株主として存在し、90日もしくは公開価格1.5倍以上での売却リスクも備えている点は保有リスクとなります。
公募によって調達する6,141万円は全額設備投資資金に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「コンヴァノ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
証券会社名 | 割当率 | 株数 | |
主幹事 | 野村證券 | -% | -株 |
幹事 | みずほ証券 | -% | -株 |
大和証券 | -% | -株 | |
SMBC日興証券 | -% | -株 | |
いちよし証券 | -% | -株 | |
東海東京証券 | -% | -株 | |
SBI証券 | -% | -株 | |
マネックス証券 | -% | -株 |
今回は業界大手の野村證券が主幹事です。金額が低い点と株数の点からあまり投資妙味を感じません。
著者のまとめ
女性の社会進出が進み女性における日々の時間も減っている中、ネイルやヘアサロンにお金をかける方も増えています。同社のように短時間でネイルができる「時短ビジネス」は大いに評価されて行くでしょう。
業種としての成長性は感じにくい部分はありますが、店舗数の拡大とファンドのエグジットが完了した際には魅力的な上昇が狙えそうな会社であると言えます。同社のIPO投資については市場状況に応じて判断していきましょう。
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