2018年2月28 日に東証マザーズ市場へ上場する「ジェイテックコーポレーション」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ジェイテックコーポレーションの上場日は!?
企業名 |
ジェイテックコーポレーション |
上場 |
東証マザーズ市場 |
銘柄 |
3446 |
事業 |
大型放射光施設で使われるX線ナノ集光ミラーの開発・製造・販売、各種自動細胞培養装置などの開発・販売 |
所在地 |
大阪府茨木市 |
設立 |
1993年 |
従業員 |
30名 |
会社HP |
|
監査 |
トーマツ |
上場日 |
2018年2月28日(水) |
主幹事 |
SMBC日興證券 |
BB |
2018年2月13日(火)~2018年2月19日(月) |
価格 |
2018年2月20日(火) |
購入申込期間 |
2018年2月21日(水)~2018年2月26日(月) |
同社は、X線顕微鏡に使われる「X線ミラー」の開発・販売や創薬スクリーニングにおける「細胞培養」を行う装置の製造・販売を行っています。
ノーベル賞を受賞したiPS細胞の研究に欠かせない培養装置や、産学共同の研究開発を行っているなど、日本の将来性を占う高い事業レベルを有しています。
どんなことをしている会社なの?
同社は「オプティカル事業」と「ライフサイエンス・機器開発事業」の2事業を主に手掛けています。
まず「オプティカル事業」は放射光であるX線を用いて様々な産業に生かすための「X線顕微鏡」や兵庫県にある大型放射光施設「SPring-8(スプリングエイト)」で活用するされる「高精度X線ミラー」の開発・販売を行っています。
ナノの単位で作ることができるこのミラーは大阪大学との共同研究によって開発にされ、研究以外にも産業向けに提供されています。
また「ライフサイエンス・機器開発事業」はiPS細胞を始めとする多くのバイオ医薬品の開発に不可欠な培養を自動で行う培養装置の開発・販売を行っています。
同社は1993年に大阪コンピュータ工業と現社長の津村尚史氏との共同出資で創業し、産学共同で研究開発を行ってきました。様々な新技術を世に生み出しながら成長してきました。
売上や成長性は?
|
2013年6月期 |
2014年6月期 |
2015年6月期 |
2016年6月期 |
2017年6月期 |
売上高 |
334,837 |
369,245 |
366,774 |
596,906 |
801,811 |
経常利益 |
54,193 |
83,630 |
56,033 |
124,514 |
199,706 |
当期純利益 |
22,767 |
51,750 |
38,710 |
83,731 |
129,925 |
純資産額 |
138,497 |
205,028 |
252,535 |
454,858 |
584,783 |
BPS(円) |
115,414.66 |
170,856.76 |
52,611.64 |
88.84 |
114.22 |
EPS(円) |
18973.09 |
43,125.63 |
8,064.71 |
16.84 |
25.38 |
自己資本比率(%) |
38.5 |
34.9 |
30.5 |
43.1 |
52.1 |
ROE(%) |
17.8 |
30.1 |
16.9 |
23.7 |
25 |
配当性向(%) |
5.3 |
2.3 |
12.4 |
– |
– |
同社の業績推移ですが、多少波はあるものの比較的右肩上がりに成長できています。同業のバイオベンチャーでは赤字が多い中、5期連続で黒字を保っています。過去には配当を出していますが、上場後については投資優先による無配を継続する予定です。
公募株数 |
総数1,000,000株 (内、公募500,000株、売出500,000株) |
OA分 |
150,000株 |
発行済み株数 |
5,620,000株 |
想定価格 |
2,170円(100株単位・22万円) |
仮条件 |
2,100円 ~2,250円 |
初値予想 |
2,700円~4,500円 |
想定PER |
約94倍 |
想定PBR |
約8倍 |
配当利回り |
未定 |
想定時価総額 |
121億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は25億円ほどと中規模サイズですが、期待優先の買いが入ることが想定されます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
津村 尚史 |
74.42% |
180日間 |
大阪コンピュータ工業(株) |
6.89% |
180日間 |
OUVC1号投資事業有限責任組合 |
5.74% |
180日間 or 1.5倍 |
川﨑 望 |
2.11% |
180日間 |
有馬 誠 |
1.91% |
180日間 |
山内 和人 |
1.53% |
180日間 |
森 勇藏 |
0.57% |
180日間 |
上田 昭彦 |
0.50% |
180日間 |
岡田 浩巳 |
0.50% |
180日間 |
バイオ・サイト・キャピタル(株) |
0.38% |
180日間 or 1.5倍 |
同社株は創業社長である津村社長が約75%を有しており、VCが入っているもののエグジット案件とは言えない規模の公募売出となります。今回の売出分の500,000株は津村社長とVCのOUVC1号投資事業有限責任組合、他役員2名の計4者が引き受けています。
今回の新規発行によって調達する約10億円はX線ナノミラーの開発拠点となる第二開発センターの建設および機械装置設置に充てられます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ジェイテックコーポレーション」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
証券会社名 |
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
86.50% |
865,000株 |
幹事 |
野村證券 |
3.00% |
30,000株 |
SBI証券 |
2.00% |
20,000株 |
|
エース証券 |
2.00% |
20,000株 |
|
みずほ証券 |
2.00% |
20,000株 |
|
東洋証券 |
2.00% |
20,000株 |
|
岡三証券 |
1.00% |
10,000株 |
|
エイチ・エス証券 |
1.00% |
10,000株 |
|
マネックス証券 |
0.50% |
5,000株 |
今回は大手証券のSMBC日興証券が主幹事を務めております。
今回はマザーズ中型銘柄ですが値上がりがおおいに期待出来そうな銘柄です。
著者のまとめ
産学共同で研究開発を行い、世の中に大きなイノベーションを届けてくれそうな会社が上場して参ります。
一般の方々接触する機会が少ない企業ですが、官公庁や教育機関、また事業会社、医療関連とその関わる可能性が高いですのも同社の特徴です。
2018年2月は世界的に株式市場が大荒れをしている状態ですが、このような新たなイノベーション株が上場してくることによって明るい兆しを与えてくれそうです。
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