2019年12月23日に東証マザーズ市場へ上場する「global bridge HOLDINGS[グローバルブリッジホールディングス]」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
global bridge HOLDINGSの上場日は!?期待度は?
企業名 |
global bridge HOLDINGS(グローバルブリッジホールディングス) |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
6557 |
事業内容 |
東京・千葉・神奈川・大阪を中心とした保育施設・介護施設の運営、ならびに関連するICT事業 |
所在地 |
東京都墨田区 |
設立 |
2015年 |
従業員 |
857名 |
会社HP |
https://globalbridge-hd.com/ |
監査法人 |
PwCあらた |
上場日 |
2019年12月23日(月) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2019年12月6日(金)~2019年12月12日(木) |
価格決定日 |
2019年12月13日(金) |
購入申込期間 |
2019年12月16日(月)~2019年12月19日(木) |
同社は許認可保育園等、介護および保育事業を行う会社です。
2017年にTOKYO PRO Market市場に既に上場している会社ですが、今回マザーズへの上場承認が降りました。待機児童問題に悩まされている日本の保育事情に一石を投じる会社の上場です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://globalbridge-hd.com/business/)
同社は2015年に新設分割によって設立された会社で、創業は2007年となります。創業者であり、現代表取締役社長である貞松成氏は、当時の待機児童問題や少子高齢化等の人口問題に対する課題解決するために同社を設立しています。
2014年に事業拡大のために資金調達を募ったところ、AOKIホールディングスの関連会社であるアニヴェルセルホールディングスより出資を受け、その後新設分割を行ったという経緯があります。
創業来、認可保育園「あい・あい保育園」を運営しており、千葉・東京・大阪で運営を行っています。2019年10月末現在、認可保育園が47園、小規模保育施設8園、計55施設の運営を行っています。
また、保育事業以外には介護事業も行っており、障害をもった児童向けの放課後等デイサービスや、高齢者向けのサービス付き高齢者向け住宅および住宅型有料老人ホームの運営も行っています。2019年10月末現在15施設運営しています。
その他自社開発のICTソリューションサービスを保育施設等に提供し、業容を拡大しています。
同社は2017年にTOKYO PRO Market市場に上場しており、今回は本市場への上場となります。また、上場前より積極的なM&Aを行っており事業拡大をしてきました。
売上や成長性は?
|
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
売上高(百万円) |
4 |
171 |
2,596 |
3,788 |
経常利益(百万円) |
△6 |
△6 |
35 |
△330 |
当期純利益(百万円) |
△4 |
△4 |
△12 |
△383 |
純資産額 (百万円) |
1,010 |
1,006 |
1,095 |
748 |
BPS(円) |
498 |
496 |
486 |
315 |
EPS(円) |
△2 |
△2 |
△6 |
△173 |
自己資本比率(%) |
81.3 |
95.8 |
28.9 |
11.8 |
ROE(%) |
– |
– |
– |
– |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
業績は急激に伸ばしています。2017年12月期より連結決算をスタートし、売上高が急増しました。一方経常利益は直前期である2018年12月期は329百万円の赤字となっており、目先は投資の真っ只中です。尚2019年12月期3Q(2019年9月末)売上高は4,378百万円、経常利益は84百万円のマイナスと、引き続き売上高は増加していますが、利益面の改善は道半ばです。配当はこれまで無配で、引き続き黒字化するまでは無配を予定しています。
公募株数 |
総数649,900株 (内、公募50,000株、売出599,900株) |
OA分 |
97,400株 |
発行済み株数 |
2,443,300株 |
想定価格 |
2,590円(100株単位・26万円) |
仮条件 |
2,590円~2,690円 |
初値予想 |
2,690円~3,000円 |
想定PER |
約-倍 |
想定PBR |
約7倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
63億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は19億円で、時価総額が63億円と東証マザーズ上場銘柄としては小・中案件です。評価が分かれる保育・介護業界ですが、なくてはならない事業帯ですので、ある程度安定した値動きを展開しそうです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
㈱アニヴェルセルHOLDINGS |
39.30% |
180日間 |
青木 拡憲 |
22.15% |
|
貞松 成 |
21.00% |
180日間 |
social investment㈱ |
11.63% |
180日間 |
加地 義孝 |
1.19% |
継続保有 |
三村 武史 |
1.19% |
継続保有 |
樽見 伸二 |
1.17% |
継続保有 |
市村 浩子 |
1.12% |
継続保有 |
SMBCベンチャーキャピタル1号投資事業有限責任組合 |
0.76% |
|
木原 成記 |
0.22% |
|
同社の大株主は、AOKIホールディングスの創業者一族が運営する「アニヴェルセルホールディングス」で同社株の39%を保有する大株主です。2位はAOKIホールディングスの創業者である青木拡憲氏で22%の株主です。貞松社長は21%を保有する第3位の株主で、アニヴェルセルホールディングスの関連会社として位置しています。その他従業員および役員で構成されていますが、一部VCも出資しています。
今回の売出は青木拡憲氏のみで、保有株全株に当たる599,900株の売出を行います。
公募は1.1億円の資金調達で、大阪で予定している認可保育園2園の設備投資に充当する予定です。大半の大株主には180日のロックアップが掛かっており、エグジットの可能性は低いです。上場後もアニヴェルセルホールディングスの持ち分法適用会社となります。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件となります。大株主である青木氏のエグジットが主眼のIPOであり、創業者である貞松社長の売出はない点から、引き続き事業拡大を担っていきたいという意向が伝わります。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「global bridge HOLDINGS」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
91.38% |
682,900株 |
幹事 |
野村證券 |
2.60% |
19,400株 |
ちばぎん証券 |
1.73% |
12,900株 |
|
東海東京証券 |
1.73% |
12,900株 |
|
楽天証券 |
0.86% |
6,400株 |
|
マネックス証券 |
0.86% |
6,400株 |
|
丸三証券 |
0.86% |
6,400株 |
今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。また野村證券を含めた6社が幹事を務めます。
著者のまとめ
株式市場であまり人気化されにくい保育・介護系のIPO案件です。今後の事業拡大の可能性は多いに占めているものの、爆発的な業績向上が見込みにくいため様子を見ながらの投資とした方が良いでしょう。
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