2020年12月17日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「リベルタ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
リベルタの上場日は!?期待度は?
同社は美容商品や日用品の輸入販売及び商品開発を行う企画会社です。
自社企画の商品をいくつも生み出しており、コスメ商品を中心に人気商品を抱えています。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 |
リベルタ |
上場市場 |
東証ジャスダックスタンダード |
銘柄コード |
4935 |
事業内容 |
美容商品、トイレタリー商品、機能衣料商品などの企画販売および輸入腕時計日本総代理店業務 |
所在地 |
東京都渋谷区 |
設立 |
1997年 |
従業員 |
92名 |
会社HP |
https://liberta-j.co.jp/ |
監査法人 |
太陽 |
上場日 |
2020年12月17日(木) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年12月1日(火)~2020年12月7日(月) |
価格決定日 |
2020年12月8日(火) |
購入申込期間 |
2020年12月9日(水)~2020年12月14日(月) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://liberta-j.co.jp/business/brands/)
同社は1997年に夢みつけ隊の100%出資で創業した通販向け商品の企画商社です。夢みつけ隊出身の佐藤透氏によって事業運営をしていましたが、2004年に佐藤氏が夢みつけ隊より同社株を全株取得し独立しています。
同社はオリジナル企画の商品を提携先の製造メーカーにOEMとして製造委託し、自社ブランドとして商品を販売するというファブレス型ビジネスを行っています。これまで美容商品や日用品をはじめ様々なアイテムの企画販売を行っており、自社ECや取引商社を通じて国内外のドラッグストアや百貨店、量販店で商品は販売されています。
特にコスメの開発には製造許可が必要であるなど、生産・品質の管理は徹底する必要がある分野ですが、同社は医薬部外品・化粧品製造販売許可を取得しており、コスメ開発には問題のない体制が取られています。
人気商品は、フットケアコスメ「ベビーフット」や口臭予防歯磨き粉「デンティス」、カビ取り剤「カビダッシュ」等幅広い商品群を有しています。
また、自社商品の開発の他、海外での人気商品の国内販売権取得等も手掛けており、米海軍で使用されるスイスウォッチブランド「Luminox」の国内販売権を有しています。
上場後は更なる商品開発と海外人気ブランドの販売権取得に向けて事業を拡大していく方針です。
|
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
2019年12月期 |
売上高(百万円) |
2,942 |
3,076 |
4,128 |
4,450 |
4,204 |
経常利益(百万円) |
18 |
13 |
248 |
316 |
118 |
当期純利益(百万円) |
5 |
9 |
139 |
221 |
72 |
純資産額 (百万円) |
322 |
331 |
470 |
627 |
688 |
BPS(円) |
140 |
144 |
204 |
273 |
263 |
EPS(円) |
2 |
4 |
60 |
96 |
31 |
自己資本比率(%) |
19.8 |
18.90 |
21.1 |
28.4 |
28.4 |
ROE(%) |
1.5 |
2.7 |
34.7 |
41 |
11 |
配当性向(%) |
– |
– |
33.2 |
11.3 |
11 |
業績は横ばい基調にあります。2018年12月期より連結決算となっており、一概に単純比較できませんが、売上高は横ばいとなっています。また、利益についても黒字ではあるものの右肩上がりの成長性はなく、業績としては頭打ち状態です。
尚、2020年12月期3Q(2020年9月)の売上高は3,671百万円、経常利益は259百万円となっており、前期決算は上回る模様です。
配当は直近3期間配当をだしており、上場後も内部留保を確保しつつも配当を出す方針です。尚、前期の配当利回りは0.2%程度で、今期も近い水準での配当が予想されています。
公募株数 |
総数830,000株 |
OA分 |
124,500株 |
発行済み株数 |
2,908,000株 |
想定価格 |
1,120円(100株単位:11万円) |
仮条件 |
1,120円 ~ 1,200円 |
初値予想 |
1,300円 ~ 2,000円 |
想定PER |
約45倍 |
想定PBR |
約3倍 |
配当利回り |
0.2% |
想定時価総額 |
33億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は11億円で、時価総額が33億円と東証ジャスダックスタンダード上場銘柄としては中型案件です。業績の急拡大は見込みにくいため上場後の値動きには期待は持てないものの、初値の公募割れリスクはほぼない案件です。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
(株)モア |
41.37% |
90日間 |
佐藤 透 |
30.91% |
90日間 |
筒井 安規雄 |
6.39% |
90日間 |
石田 幸司 |
6.39% |
90日間 |
二田 俊作 |
6.39% |
90日間 |
リベルタ従業員持株会 |
3.01% |
180日間 |
北條 規 |
1.88% |
90日間 |
山﨑 豊和 |
0.71% |
90日間 |
佐藤 貴子 |
0.49% |
90日間 |
佐々木 聡 |
0.49% |
90日間 |
同社の株主構成ですが、代表取締役の佐藤透氏の資産管理会社で、41%を保有しています。個人所有分を含めると3分の2以上となる72%を保有するオーナーです。その他、役員・従業員が株主となっており、ファンド等は入っていない模様です。
今回の売出は佐藤社長を含めた5者で、30万株の売出です。
今回は公募にて3.1億円の資金調達を行い、調達資金の用途は業務効率アップに向けたRPA導入費用と、人材採用費用、運転資金に充てる予定です。
尚、大株主には180日および90日のロックアップがかかっており、経営陣による保有割合が多いためエグジットリスクは低いでしょう。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件ですが、VC等による売出ではないため、今後の成長に向けたIPOである印象は伺えます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「リベルタ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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割当率 |
株数 |
主幹事 |
野村證券 |
97.39% |
929,600株 |
幹事 |
みずほ証券 |
2.61% |
24,900株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他みずほ証券が幹事を務めます。
著者のまとめ
12月17日には他4社同時上場となりますが、他社に比べて高い魅力があるとは言えず、大幅高騰は見込めないでしょう。ただし、事業としては安定しているため公募割れリスクはないでしょう。