2019年3月28日に東証マザーズ市場へ上場する「日本ホスピスホールディングス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
日本ホスピスホールディングスの上場日は!?期待度は?
企業名 | 日本ホスピスホールディングス |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 7061 |
事業内容 | 在宅ホスピス事業 |
所在地 | 東京都千代田区 |
設立 | 2017年 |
従業員 | 306名 |
会社HP | https://www.jhospice.co.jp/ |
監査法人 | 太陽 |
上場日 | 2019年3月28日(木) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2019年3月11日(月)~2019年3月15日(金) |
価格決定日 | 2019年3月18日(月) |
購入申込期間 | 2019年3月19日(火)~2019年3月25日(月) |
同社はホスピス住宅および在宅ホスピスサービスを提供する企業です。
介護の中でも「看取りへ対応するケア(=ターミナルケア)」に特化している企業で、順調に業績を伸ばしている会社です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.jhospice.co.jp/ja/business.html)
同社は2017年に設立した間もない会社ですが、元々は2005年に名古屋で設立された訪問介護会社「ナースコール」が源流です。
当初は訪問介護事業を行っていましたが、ホスピス型の住宅サービスを開始し、看取りへ対応するケアである「ターミナルケア」に特化した事業を展開しています。
同法人を設立後、2018年に高齢者向け住宅の企画・設計を行う「カイロス・アンド・カンパニー」を買収し、事業拡大を行っています。
超高齢化社会においては、日常生活への復帰に向けたリハビリ等を行う通常介護のみならず、末期がんや難病指定など、「死」に直面する患者が多くなっています。
同社はこのようなターミナルケアを必要としている方に住宅型と訪問型の両面で対応できるように施設を有しています。
2018年12月期末ではホスピス住宅は12拠点、323室を運営しています。またホスピス住宅には訪問介護拠点を併設しているため、ホスピス住宅の利用者のみならず、訪問ホスピス利用者をカバーしています。
売上や成長性は?
2017年12月期 | |
売上高(百万円) | 1,895 |
経常利益(百万円) | △41 |
当期純利益(百万円) | △60 |
純資産額 (百万円) | 214 |
BPS(円) | 29 |
EPS(円) | △10 |
自己資本比率(%) | 6.6 |
ROE(%) | – |
配当性向(%) | – |
業績については、2017年に法人格を設定したため比較対象となる決算数字がありません。ただし、順調にホスピス住宅を増やしてきていることからも順調に業績を伸ばす可能性が高いです。配当については赤字でもありますので、内部留保を優先するため無配が予想されます。
公募株数 | 総数1,900,000株 (内、公募350,000株、売出1,550,000株) |
OA分 | 285,000株 |
発行済み株数 | 7,444,000株 |
想定価格 | 780円(100株単位・8万円) |
仮条件 | 840円~1,000円 |
初値予想 | 800円~1,300円 |
想定PER | なし |
想定PBR | 約13倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 59億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は17億円で、時価総額が59億円とマザーズとしては中規模案件となります。医療関連と季節柄で業績が大ブレする懸念はありませんが、事業としては目新しさがないため、初値の動きには注意が必要です。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
J-STAR二号投資事業有限責任組合 | 48.62% | 90日間 |
MIDWEST MINATO, L.P. | 18.16% | 90日間 |
Pacific Minato Ⅱ, L.P. | 16.85% | 90日間 |
高橋 正 | 6.07% | 90日間 |
加藤 晋一郎 | 3.64% | 90日間 |
稲津 隆夫 | 1.94% | 90日間 |
笹本 哲 | 1.94% | 90日間 |
宮地 宗男 | 1.46% | 90日間 |
関 洋晃 | 0.61% | 90日間 |
小笠原 利枝 | 0.49% | 90日間 |
同社の大株主は投資ファンドである「J-STAR2号ファンド」で同社株の49%を保有しています。またMIDWEST MINATOファンドが18%、みずほ系ファンドが17%とファンドが多く保有しています。
その他は従業員及び役員が株主です。
売出は上位ファンド3社で、155万株の売出です。大株主の大半には90日のロックアップが掛かっています。公募価格のロックアップはないため3月間の値動きは安定する可能性が高いです。
公募は2.5億円の資金調達で、事業展開における運転資金に充てられる予定です。引き続きホスピス住宅の建設および運営に向けたコストに充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「日本ホスピスホールディングス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 野村證券 | 91.30% | 1,995,000株 |
幹事 | SBI証券 | 1.74% | 38,000株 |
岡三証券 | 1.74% | 38,000株 | |
静銀ティーエム証券 | 0.87% | 19,000株 | |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 19,000株 | |
エース証券 | 0.87% | 19,000株 | |
いちよし証券 | 0.87% | 19,000株 | |
松井証券 | 0.87% | 19,000株 | |
マネックス証券 | 0.87% | 19,000株 |
今回の主幹事は野村證券を務めます。マザーズ銘柄としては株数が多く、同社株を獲得するのは容易であるといえます。幹事会社は比較的地方の地場証券も含まれており、獲得できる裾野は広いといえましょう。
著者のまとめ
近年「死」というものに向き合う動きができてきており、同社のようなホスピス住宅が増えてきたこともあり、同社に関しては注目が集まる可能性が高まっています。
一方で株式の銘柄としてしは魅力がそこまで高くなく、公募価格割れを起こす可能性が大いにあるといえます。
ただし将来性を考えれば成長していく業界であることは間違いありませんので、長期的視野で投資をしていくことをお勧めする銘柄です。
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