2018年6月27日に東証マザーズ市場へ上場する「エーアイ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
エーアイの上場日は!?期待度は?
企業名 |
エーアイ |
上場市場 |
東証マザーズ市場 |
銘柄コード |
4388 |
事業内容 |
音声合成エンジンおよび音声合成に関連するソリューションの提供 |
所在地 |
東京都文京区 |
設立 |
2003年 |
従業員 |
29名 |
会社HP |
https://www.ai-j.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2018年6月27日(水) |
主幹事 |
SBI証券 |
BB期間 |
2018年6月11日(月)~2018年6月15日(金) |
価格決定日 |
2018年6月18日(月) |
購入申込期間 |
2018年6月20日(水)~2018年6月25日(月) |
同社は音声合成システムの開発提供を行う企業です。
音声を認識する技術や音声から文章化する技術など、今後必要とされてくる音声技術をAI等の活用を通してサービス提供しています。
業種として大いに期待されており、注目される銘柄となることが想定されます。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.ai-j.jp/products/)
同社は2003年に当時国際電気通信基礎技術研究所にて勤務していた現社長の吉田大介氏が、音声合成技術に目を付けて創業した会社です。
同社の強みの技術が「コーパスベース音声合成技術」というもので、機械音ではなく人間の声から音声を合成していく技術です。この技術をベースに音声合成エンジン「AITalk」を開発しています。
この技術は「音声辞書を作成する技術」と「テキスト情報から音声を作成する技術」を組み合わせたもので、これによってテキストを入れることで「音声」として出力してくれるという画期な技術となります。
現在は防災無線やカーナビ、ソフトバンクが提供しているロボット「ペッパー」にも導入されている技術で、AIスピーカーが普及しつつある現代において必要不可欠な技術を有して会社です。現在法人向けに同社システムの提供と、それに伴うコンサルティングによって収益を得ています。
売上や成長性は?
|
2013年3月期 |
2014年3月期 |
2015年3月期 |
2016年3月期 |
2017年3月期 |
売上高(百万円) |
363 |
465 |
400 |
431 |
451 |
経常利益(百万円) |
154 |
195 |
85 |
89 |
116 |
当期純利益(百万円) |
193 |
120 |
64 |
65 |
77 |
純資産額 (百万円) |
217 |
337 |
401 |
466 |
535 |
BPS(円) |
52,494 |
78,855 |
99 |
115 |
138 |
EPS(円) |
46,724 |
24,755 |
16 |
16 |
20 |
自己資本比率(%) |
66 |
61.7 |
84 |
84.7 |
85.8 |
ROE(%) |
158 |
37.8 |
18 |
15 |
15.4 |
配当性向(%) |
- |
- |
- |
- |
- |
同社の業績推移ですが、売上高は横ばいとなっていますが、技術開発が進むにつれて導入企業が増えることが想定されます。また技術開発等もあり利益は大きくは出ていない状態です。配当政策は内部留保中心のため無配を予定しています。
公募株数 |
総数567,000株 (内、公募187,000株、売出380,000株) |
OA分 |
85,000株 |
発行済み株数 |
1,886,500株 |
想定価格 |
800円(100株単位・8万円) |
仮条件 |
900円~1,000円 |
初値予想 |
2,000円~3,500円 |
想定PER |
約50倍 |
想定PBR |
約6倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
39億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は5億円と小さく、時価総額39億円と小規模のため初値高騰が狙えそうです。一方公開価格が小さいため、公募株に当選したとしても大きな利益は期待できません。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
吉田 大介 |
28.4% |
90日間 |
廣飯 伸一 |
19.7% |
90日間 |
(株)ソルクシーズ |
14.1% |
90日間 |
平井 啓之 |
6.8% |
90日間 |
吉田 大志 |
5.7% |
90日間 |
(株)トラストシステム |
5.0% |
90日間 |
亀井 佳代 |
2.9% |
90日間 |
TIS(株) |
2.0% |
|
三角 修一 |
1.9% |
|
(株)エーアイ |
1.4% |
|
同社は吉田社長中心に役員等が大株主に名を連ねています。その他上場会社のソルクシーズやTISも大株主に名を連ねています。
売出は吉田社長を含めた4者で、38万株です。
公募によって調達する1.3億円は音声合成技術開発と人員採用費用に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「エーアイ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
株数 |
割当率 |
主幹事 |
SBI証券 |
476,400株 |
84.0% |
幹事 |
SMBC日興証券 |
28,400株 |
5.0% |
みずほ証券 |
28,400株 |
5.0% |
|
東海東京証券 |
8,500株 |
1.5% |
|
藍澤證券 |
5,700株 |
1.0% |
|
エース証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
むさし証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
エイチ・エス証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
水戸証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
東洋証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
岩井コスモ証券 |
2,800株 |
0.5% |
|
極東証券 |
2,800株 |
0.5% |
今回はネット証券大手のSBI証券が主幹事です。チャレンジポイントが使えるSBI証券では完全当選のため、申し込む価値はあります。ただし価格が非常に小さいため大きな利益を取る前提であれば難しいため、セカンダリーでの投資が必要となります。
著者のまとめ
6月27日は4社同時上場となっており、4社とも大いに期待されている銘柄ばかりです。同社も公開価格が低いものの、技術の面において大きく値上がりしていくことが容易に予想できます。
筆者としてはセカンダリーで買いに行って将来的な値上がりを期待したいと考えております。自動運転などの技術が発達するにつれて、文章よりも音声として出力してくれる技術がより必要となってくると思われますので、未来へ投資をするという気持ちで是非取り組んでいきたいと考えています。