2020年3月13日に東証マザーズ市場へ上場する「リグア」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
リグアの上場日は!?期待度は?
企業名 |
リグア |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
7090 |
事業内容 |
接骨院などの経営支援をおこなう接骨院ソリューション事業、保険代理店や金融商品仲介業をおこなう金融サービス事業 |
所在地 |
大阪府大阪市 |
設立 |
2004年 |
従業員 |
93名 |
会社HP |
https://ligua.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2020年3月13日(金) |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
BB期間 |
2020年2月27日(木)~2020年3月4日(水) |
価格決定日 |
2020年3月5日(木) |
購入申込期間 |
2020年3月6日(金)~2020年3月11日(水) |
同社は主に接骨院等向けにソフトウェアや医療機器の提供を行う会社です。
治療から予防への動きが起きている中で増えている接骨院ですが、個人で営む方が多く、経営管理向けのシステムの導入ができていない先も多い点に着目し、ビジネスを拡大させてきました。業容拡大に向けた上場となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://ligua.jp/)
同社は2004年に大阪で創業した会社です。創業者の川瀨紀彦氏は学生時代にアメリカンフットボールに取り組むなどスポーツに従事した方であり、卒業後ファンドでの勤務経験を経て、整骨院を立ち上げました。
2009年に現在のメイン事業である接骨院向け患者情報管理システム「LiguaCRM(現・Ligoo POS&CRM)」をリリースし、個人経営の多い接骨院業界に顧客管理システムという概念を持ち込みました。
2019年12月末現在で、導入院数は1,244院まで増加しており、患者データ数は410万人と順調に顧客基盤を拡大しています。導入時の初期費用と運用におけるサポート費用の両面で収益を稼いでいます。
また、レセプト(療養費支給申請書)の計算システムである「レセONE」も同じく接骨院向けに提供しており、2019年2月のリリース開始ですが、10か月で250院の導入となっています。
その他、過去に整骨院の経営経験から、運営におけるコンサルティングや、医療機器の販売等も行っており、接骨院の経営を後方支援する事業モデルとなっています。
また、別事業で保険代理店およびIFA(金融商品仲介業)を営んでおり、顧客に対するサービス提供を行っています。
同社で取引のある接骨院は2,234院で、全国に50,077院の接骨院がある中引き続き開拓の余地があり、上場による信用度向上によって更なるシェア拡大を目指す方針です。
売上や成長性は?
|
2015年3月期 |
2016年3月期 |
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
売上高(百万円) |
375 |
600 |
934 |
1,471 |
1,810 |
経常利益(百万円) |
△70 |
△57 |
54 |
162 |
65 |
当期純利益(百万円) |
△71 |
△58 |
36 |
74 |
36 |
純資産額 (百万円) |
△111 |
△12 |
96 |
155 |
160 |
BPS(円) |
△39,615 |
△3,776 |
28,414 |
153 |
158 |
EPS(円) |
△28,038 |
△20,826 |
10,690 |
73 |
35 |
自己資本比率(%) |
△24.6 |
△1.6 |
13.3 |
22 |
17.6 |
ROE(%) |
– |
– |
85.7 |
62.3 |
22.6 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績は着実に成長させています。2018年3月期より連結決算となっていますが、売上高は5期連続増収で、経常利益は直近で減益となっているものの黒字化となっています。尚、2020年3月期3Q(2019年12月末)売上高は1,528百万円、経常利益は126百万円と前期を上回る業績を上げています。
配当はこれまで無配で、内部留保を確保するべく引き続き無配を予定しています。
公募株数 |
総数300,000株 (内、公募275,000株、売出25,000株) |
OA分 |
45,000株 |
発行済み株数 |
1,286,900株 |
想定価格 |
1,850円(100株単位:19万円) |
仮条件 |
1,850円~1,950円 |
初値予想 |
1,750円~2,000円 |
想定PER |
約67倍 |
想定PBR |
約4倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
24億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は6億円で、時価総額が24億円とマザーズ銘柄としては小ぶりですが、業種柄期待されにくいため、公募価格を意識した初値が予想されます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
川瀨 紀彦 |
46.96% |
180日間 |
K&Pパートナーズ1号投資事業有限責任組合 |
7.73% |
90日間or1.5倍 |
藤原 俊也 |
6.64% |
180日間 |
石本 導彦 |
6.13% |
180日間 |
藤本 幸弘 |
5.47% |
90日間or1.5倍 |
K&Pパートナーズ2号投資事業有限責任組合 |
3.47% |
90日間or1.5倍 |
城守 和幸 |
3.39% |
180日間 |
みずほ成長支援投資事業有限責任組合 |
3.33% |
90日間or1.5倍 |
日本アジア投資(株) |
3.33% |
90日間or1.5倍 |
粂野 聡史 |
1.87% |
180日間 |
同社の大株主は、創業者である川瀨社長で、同社株の47%を保有しています。その他従業員および役員が株主としていますが、複数のVC等の出資を受けています。
今回の売出は川瀨社長のみで、25,000株の売出です。
公募によって4.6億円の資金調達を実施し、システム開発費用およびオフィス移転費用、広告費用等に充てる予定です。大株主の内、従業員および役員に180日のロックアップ制限、VC等には90日もしくは公募価格1.5倍のロックアップ制限がかかっているため、上場後の初値は公募価格1.5倍を意識されると思われます。
今回は公募と売出が拮抗しており、業容拡大と創業者利潤の確保の両面でのIPOとなります。創業家主体ではあるものの、上場会社としての信頼度を高め、優秀な人材の採用に努めたいという姿勢も見られる前向きな上場案件でしょう。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「リグア」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
93.91% |
324,000株 |
幹事 |
SBI証券 |
5.22% |
18,000株 |
エース証券 |
0.87% |
3,000株 |
今回の主幹事はSMBC日興証券が主幹事を務めます。その他SBI証券とエース証券が幹事を務めます。
著者のまとめ
業種柄強い成長性が見込みにくいため、株価動向には強い期待は持ちにくいですが、順調に業績を伸ばしている背景から上場後の値動きには注目したいです。同日に他2社の上場も控えているため、強い買いは入りづらいでしょう。