2019年3月18日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「共栄セキュリティ-サービス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
共栄セキュリティ-サービスの上場日は!?期待度は?
企業名 | 共栄セキュリティーサービス |
上場市場 | 東証ジャスダックスタンダード市場 |
銘柄コード | 7058 |
事業内容 | 施設警備、雑踏・交通誘導警備を中心とした警備業 |
所在地 | 東京都千代田区 |
設立 | 1985年 |
従業員 | 413名 |
会社HP | https://www.kyoei-ss.co.jp/ |
監査法人 | 太陽 |
上場日 | 2019年3月18日(月) |
主幹事 | みずほ証券 |
BB期間 | 2019年2月28日(木)~2019年3月6日(水) |
価格決定日 | 2019年3月7日(木) |
購入申込期間 | 2019年3月8日(金)~2019年3月13日(水) |
同社は首都圏を中心に警備事業を行う企業です。
2020年には東京オリンピックが控えているなど、年々国際的なイベントが増えている中、施設警備や交通整理等への需要が高まっており、同社ビジネスが注目されています。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.kyoei-ss.co.jp/service)
同社は1985年に現社長の我妻文男氏が東京・池袋にて交通誘導警備を行う会社として設立されました。
その後施設警備やレセプションコンシェルジュ、駐車場警備等事業を拡大していき、警備と言われる事業を全般的に網羅した事業を展開しています。
また格闘家など訓練を受けた人間を活用したボディーガード業や、空港消防業務を行うなど多岐に渡った事業セグメントとなっています。
上場時点で、北は北海道、南は大阪に拠点を有しており、顧客からの要請に対応できる体制ができています。
2020年に東京オリンピックが開催され、多くの外国人が来日されることが予想される一方、テロのリスクが大いに想定されるため、同社のビジネスチャンスには大きいものがあります。
ただし、現状の保安職に対する有効求人倍率は8.52倍(2018年11月時点)で、採用環境が非常に苦しいという現状があります。そこでIPOによって社会的信用度を高め、人材確保に努めていく方針です。
売上や成長性は?
2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | |
売上高(百万円) | 4,078 | 4,161 | 4,416 | 5,287 | 5,347 |
経常利益(百万円) | 170 | 199 | 166 | 387 | 389 |
当期純利益(百万円) | 100 | 91 | 105 | 240 | 260 |
純資産額 (百万円) | 1,649 | 1,732 | 1,907 | 2,123 | 2,385 |
BPS(円) | 1,649,224 | 1,731,702 | 1,830,344 | 2,038 | 2,289 |
EPS(円) | 100,376 | 90,692 | 102,021 | 231 | 250 |
自己資本比率(%) | 74.2 | 72.3 | 76.1 | 73.3 | 77.8 |
ROE(%) | 6.2 | 5.4 | 5.7 | 11.3 | 11.5 |
配当性向(%) | 14.9 | 16.5 | 14.7 | – | – |
業績については、綺麗な右肩上がりではありませんが着実に伸ばしています。配当については内部留保及び事業戦略の遂行のため当面無配が予想されます。
公募株数 | 総数430,000株 (内、公募400,000株、売出30,000株) |
OA分 | 64,500株 |
発行済み株数 | 1,442,000株 |
想定価格 | 2,070円(100株単位・21万円) |
仮条件 | 2,040円~2,100円 |
初値予想 | 2,500円~2,700円 |
想定PER | 約11倍 |
想定PBR | 約1倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 30億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は10億円で、時価総額が30億円と小ぶり案件です。事業内容には目新しさはないものの、オリンピック関連銘柄として注目を集める可能性は大いにあります。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
合同会社あっとプラニング | 59.77% | 180日間 |
マックスコーポレーション(株) | 9.20% | 180日間 |
(株)ケイ・エス・エス | 7.36% | 180日間 |
我妻 文男 | 5.70% | 180日間 |
(株)サン総合メンテナンス | 4.60% | |
我妻 紀子 | 3.95% | 180日間 |
合同会社K-mac | 3.13% | 180日間 |
阿部 克巳 | 3.03% | 180日間 |
我妻 和文 | 1.38% | 継続保有 |
芹澤 成美 | 0.37% | 継続保有 |
同社の大株主は創業一族の我妻家の資産管理会社「合同会社あっとプランニング」で60%の株式を保有しています。その他、マックスコーポレーション株式会社や株式会社ケイ・エス・エス、合同会社K-macはいずれも資産管理会社となっており、我妻社長の個人保有分を合わせても9割近い株式を我妻家が保有していることになります。
売出は我妻社長のみで、3万株の売出です。大株主の大半には180日のロックアップがかかっていますので、エグジットリスクが少ないといえます。
公募は7.5億円の資金調達で、既存エリアでの人材採用費、新規エリア拡大のための初期投資、既存自社システムの更新、事業性向上に向けたシステム導入等に充当される予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「共栄セキュリティーサービス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | みずほ証券 | 91.30% | 451,500株 |
幹事 | SBI証券 | 2.61% | 12,900株 |
岡三証券 | 1.74% | 8,600株 | |
いちよし証券 | 1.74% | 8,600株 | |
あかつき証券 | 1.74% | 8,600株 | |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 4,300株 |
今回はみずほ証券が主幹事を務めます。その他中堅証券会社が幹事として同社株の上場をサポートしていきます。株数は多くないため獲得は容易ではありません。
著者のまとめ
業種としてはあまり人気の高くないところですが、東京オリンピックや大阪万博と言った国際的イベントが増えていくことで、益々警備へのニーズは高まっていきます。
同社は独立ながら様々な事業ポートフォリオを有しており、クライアントに合った警備サービスを提供しています。
初値にはあまり期待できませんが、安定した事業を展開しているため、長期投資家を中心に関心を集めそうな案件です。
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