【7678】あさくま新規上場で気になる株価は!?

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2019年6月27日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「あさくま」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

あさくまの上場日は!?期待度は?

企業名 あさくま
上場市場 ジャスダックスタンダード市場
銘柄コード 7678
事業内容 『ステーキのあさくま』の店舗展開を主業態とするレストラン事業
所在地 愛知県名古屋市
設立 1948年
従業員 737名
会社HP http://www.asakuma.co.jp/
監査法人 大有
上場日 2019年6月27日(木)
主幹事 三菱UFJモルガン・スタンレー証券
BB期間 2019年6月11日(火)~2019年6月17日(月)
価格決定日 2019年6月18日(火)
購入申込期間 2019年6月19日(水)~2019年6月24日(月)

同社は「ステーキのあさくま」を展開する飲食企業です。

上場会社である親会社「テンポスホールディングス」の元、業容拡大を行いこの度親子上場銘柄として出てきました。

どんなことをしている会社なの?

(参照:http://www.asakuma.co.jp/

同社は1948年に料理人であった近藤誠司氏によって創業された会社で、自身が参加した海外視察において「ステーキ」をスマートに食べる欧米人をヒントに、「ドライバーズコーナーキッチンあさくま」を1962年に創業しました。

その後2006年に現在の親会社となるテンポスバスターズと資本業務提携を行い、2011年には創業者の引退と同時に子会社化となりました。

同社の業態は、メインとなる「ステーキのあさくま」が66店舗(FC店7店舗含む)を始め、子会社のあさくまサクセッションが運営するビュッフェレストラン「ファーマーズガーデン」やもつ焼き居酒屋「エビス参」など、全国で全87店舗を運営しています。

ちなみに「あさくま」という社名の由来は、体格のよかった創業者がステーキ店を始める前に仕出し旅館を運営していたことから周囲より「朝駆けの熊さん」と呼ばれていたことから由来するようです。

売上や成長性は?

2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期 2018年3月期
売上高(百万円) 4,115 4,689 6,011 9,128 9,441
経常利益(百万円) 412 676 882 913 875
当期純利益(百万円) 309 378 318 373 494
純資産額 (百万円) 1,368 1,746 2,113 2,300 2,793
BPS(円) 303 387 449 488 593
EPS(円) 68 84 70 79 105
自己資本比率(%) 73.7 67.7 69.9 64.8 67
ROE(%) 25.5 24.3 16.5 17.7 19.4
配当性向(%)

業績については成長傾向にあります。売上高については5期連続で増収となっています。店舗の開店を伸ばしており、引き続き新規出店を続けていく方針です。利益面については、新規出店等のコストがかかっているため大きくは伸ばせていませんが、一定の利益は確保しています。配当についてはこれまで無配でしたが、今後中長期的に連結配当性向20%を目指して配当していく方針です。

ちなみに今回同社は上場後より株主優待制度を導入し、年1回4,000円分の食事券を株主に提供していく方針が出ています。

公募株数 総数592,100株             (内、公募500,000株、売出92,100株)
OA分 85,000株
発行済み株数 5,210,420株
想定価格 1,150円(100株単位・12万円)
仮条件 1,150円~1,250円
初値予想 1,400円~1,800円
想定PER 約12倍
想定PBR 約2倍
配当利回り なし
想定時価総額 60億円

今回の上場にあたっての吸収金額は7.8億円で、時価総額が60億円の上場案件です。

事業内容に目新しさはないため初値高騰は見込みにくいですが、株主優待制度によって個人投資家からの物色の可能性はあります。

株主名 保有割合 ロックアップ
(株)テンポスホールディングス 56.37% 180日間
(有)あさしお 11.28% 180日間
近藤 裕貴 10.05% 180日間
近藤 典子 8.92% 180日間
西尾 すみ子 3.62% 180日間
近藤 千鶴子 1.25% 180日間
(株)りそな銀行 0.97%
(株)三井住友銀行 0.93%
麒麟麦酒(株) 0.87%
加藤 利武 0.44%

同社の大株主は親会社で上場会社の株式会社テンポスホールディングスで、同社株の56%を有しています。また、2位の有限会社あさしおはテンポスホールディングスの創業者である森下篤史氏の資産管理会社であり、11%程株式を保有しています。その他創業家の近藤家も株式を保有しています。

売出は有限会社あさしおのみで92,100株の売出です。

大株主の大半には180日ロックアップ制限がかかっているため売買による株価変動リスクは比較的小さいでしょう。

公募では5.1億円の資金調達を行い、新規出店店舗への設備投資資金等に充てられる予定です。

今回は公募株式が売出株式を上回る資金調達メインのIPOとなりますが、売出主がテンポスホールディングス社長の資産管理会社のみであり、親会社には資金的なエグジットメリットのないIPOとなります。

森下氏は過去に自身の投資の穴埋めをテンポスホールディングスからの融資で乗り切るなど、公私混同の経営をしたことで経営を一時退いたことがあるなどトラブルも起こしたことがあるため、市場での評価はあまり高くありません。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「あさくま」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

割当率 株数
主幹事 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 91.30% 618,200株
幹事 大和証券 1.74% 11,800株
SBI証券 1.74% 11,800株
東海東京証券 1.74% 11,800株
フィリップ証券 1.30% 8,800株
岡三証券 1.30% 8,800株
安藤証券 0.87% 5,900株

今回の主幹事は三菱UFJモルガン・スタンレー証券が主幹事を務めます。その他大和証券を含め6社が幹事会社として名を連ねています。株式の取得は三菱UFJモルガン・スタンレー証券に口座をお持ちであれば獲得できる可能性は高いです。

著者のまとめ

やや陰りを見せている飲食業界の上場会社が多い中、同社は上場して参ります。また親会社が上場している親子上場という形がとられるため、市場からどのような反応があるか気になるところです。

ただし、上場と同時に株主優待制度を制定するなど個人投資家目線のIPOスタンスという点からも公募割れのリスクは低いといえます。

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