2018年12月13日に札証アンビシャス市場へ上場する「FUJIジャパン」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
FUJIジャパンの上場日は!?期待度は?
企業名 | FUJIジャパン |
上場市場 | 札証アンビシャス市場 |
銘柄コード | 1449 |
事業内容 | リフォーム事業(外壁材の製造、販売、卸、施工、並びに総合リフォーム事業) |
所在地 | 北海道札幌市 |
設立 | 2005年 |
従業員 | 55名 |
会社HP | https://www.fujijapan.net/ |
監査法人 | 太陽 |
上場日 | 2018年12月13日(木) |
主幹事 | 藍澤証券 |
BB期間 | 2018年11月26日(月)~2018年11月30日(金) |
価格決定日 | 2018年12月3日(月) |
購入申込期間 | 2018年12月5日(水)~2018年12月10日(月) |
同社は北海道エリアで外壁リフォーム工事を行う建設会社です。
自社オリジナルの外壁材を使うなど独自性をだしており、その他エクステリアや水回り工事等のリフォーム工事を手掛けます。今後リフォームへの需要が増してくるといわれている中成長していくための策として上場して参ります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.fujijapan.net/wall/)
同社は2005年に札幌にて設立された会社で、創業以来外壁リフォーム工事をメインに事業展開をしてきました。
北海道を中心に外壁リフォーム工事をこれまで4000棟以上手掛けており、また建材の製造からアフターメンテナンスまでを一貫して自社で行うなど同社ならではの強みを持っています。
特に外壁材では、OEM先と共同開発で自社製品を提供しています。他社との差別化として、施工段階で断熱プレートにタイルを接着する工法が独自技術で、寒さの厳しい北海道においてもデザイン性がありつつも高い断熱性能を有しています。
またその他水回りやエクステリア関連のリフォームを行っており、業容の拡大に努めていく方針です。
上場によって、現在道外にある仙台・横浜に次ぐ拠点を作り、拡大していく方針です。
売上や成長性は?
2013年12月期 | 2014年12月期 | 2015年12月期 | 2016年12月期 | 2017年12月期 | |
売上高(百万円) | 1,065 | 1,046 | 1,079 | 1,054 | 1,236 |
経常利益(百万円) | 0 | 11 | 38 | 32 | 48 |
当期純利益(百万円) | 2 | 6 | 19 | 21 | 32 |
純資産額 (百万円) | 63 | 69 | 88 | 109 | 141 |
BPS(円) | 9,723 | 10,652 | 13,598 | 168 | 217 |
EPS(円) | 375 | 929 | 2,946 | 32 | 49 |
自己資本比率(%) | 19 | 19 | 22 | 30 | 34 |
ROE(%) | 5 | 9 | 24 | 21.3 | 25.2 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
同社の業績はまずまずです。売上高はほぼ横ばいを推移しており、利益面もわずかながら増益をたどっています。今回の上場によって道外への進出をより進めていく方針であるため、業績は伸びていくことが考えられます。配当政策については、年2回配当をしていく方針ですが、金額は未定です。
公募株数 | 総数110,000株 (内、公募60,000株、売出50,000株) |
OA分 | 0株 |
発行済み株数 | 710,000株 |
想定価格 | 730円(1株単位・7万円) |
仮条件 | 720円~740円 |
初値予想 | 1,000円~1,500円 |
想定PER | 約16倍 |
想定PBR | 約3倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 5億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は0.8億円で、時価総額は5億円と非常に小さい案件です。小ぶり案件かつ金額が3桁での上場となるため値動きが激しく動く可能性があります。直近RIZAPグループで注目を集めた札証アンビシャス市場上場であるため信用取引ができないため、現物投資家を中心に取引を集めそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
佐々木 忠幸 | 92.31% | 180日間 |
FUJIジャパン従業員持株会 | 3.23% | |
樋口 俊一 | 1.54% | |
佐賀 一郎 | 1.54% | |
大内 宏 | 0.46% | |
黒川 明則 | 0.46% | |
大高 誠 | 0.31% | |
國見 政明 | 0.15% |
大株主は、創業社長の佐々木社長で同社株の9割を有するオーナー会社です。株主は取締役及び従業員に限られているため上場後のエグジットは考えにくいです。
売出は佐々木社長のみで、5万株です。
公募によって調達する3,640万円は関東・北関東エリア進出にかかるコストに充てられる予定です。
会社の規模としては小さく、主に北海道エリアで事業を行ってきたこともあり知名度が高くありません。一方で上場することで社名への信用度が拡大することを狙ってのIPOであることがわかります。
調達資金も関東進出のために充てられるため、有効的な公募資金の利用であることがわかります。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「FUJIジャパン」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 藍澤証券 | 82.00% | 90,200株 |
幹事 | 岡三証券 | 10.00% | 11,000株 |
SBI証券 | 4.00% | 4,400株 | |
エース証券 | 2.00% | 2,200株 | |
上光証券 | 1.00% | 1,100株 | |
マネックス証券 | 1.00% | 1,100株 |
今回は中堅証券会社である藍澤証券が主幹事を務めています。株数が少なく、また藍澤証券で取引のある方でないと大半株を取得できないため、上場時にプレミアがつく可能性はあります。
著者のまとめ
非常に小ぶりな案件の上場となります。寒さの厳しい北海道エリアで外壁リフォーム工事を手掛けてきた同社は、培ったノウハウを広げていきたいという思いから全国進出への足掛かりとしてIPOしてきます。
調達資金も少なく、時価総額も公募価格も低い案件のため実入りが少ない可能性はありますが、ニッチ分野として注目を受ける可能性は高いです。
札証アンビシャス市場というRIZAPグループが属する新興銘柄がそろう市場で存在感を出していけるか注目していきたいものです。