2018年12月21日に東証マザーズ市場へ上場する「EduLab[エデュラボ]」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
EduLabの上場日は!?期待度は?
企業名 | EduLab[エデュラボ] |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4427 |
事業内容 | 教育測定技術とAIを活用した次世代教育向けe-Testing/e-Learning事業 |
所在地 | 東京都港区 |
設立 | 2015年 |
従業員 | 499名 |
会社HP | https://www.edulab-inc.com/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2018年12月21日(金) |
主幹事 | SMBC日興証券 |
BB期間 | 2018年12月6日(木)~2018年12月12日(水) |
価格決定日 | 2018年12月13日(木) |
購入申込期間 | 2018年12月14日(金)~2018年12月19日(水) |
同社はネットを利用したeラーニングの開発を行う企業です。
英検等の検定資格協会と提携を行い、教育IT分野において最新技術をふんだんに用いたeラーニングシステムに定評があり、今後の教育のIT化に向けて伸びる分野となりそうです。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.edulab-inc.com/business/testing/)
同社は2015年に設立した教育系IT企業です。
創業者であり現社長である髙村淳一氏がと現副社長の松田浩史氏の2名が、教育系出版社「旺文社」時代に設立した会社が同社の始まりです。
同社は学力・学習状況を調査し、テスト問題の作成やテスト運営を受託する業務からスタートし、現在は英検協会と提携し、英検向けeラーニングシステムの開発を行っています。
教育のIT化が進む中、日本の教師が教えきれない「英語」を、eラーニングで補うことができる同社のシステムは幅広く導入が進んでいます。
今後はより最先端の教育ITシステムの開発や戦略的パートナーとなる検定協会の増数、海外における教育システムの知見収集に努めていき、世界でも対抗できる教育ITシステムの基盤化につなげていく方針です。
また同時にAI技術の開発研究も行っており、記述式答案をAIによって自動採点ができるシステム等の開発に努めています。
非常に成長著しい分野である教育事業では存在感を持っているといえます。
売上や成長性は?
2015年9月期 | 2016年9月期 | 2017年9月期 | |
売上高(百万円) | 50 | 5,154 | 3,450 |
経常利益(百万円) | 4 | 262 | 532 |
当期純利益(百万円) | 3 | 73 | 336 |
純資産額 (百万円) | 872 | 702 | 1,492 |
BPS(円) | 25,994 | 105 | 209 |
EPS(円) | 80 | 11 | 49 |
自己資本比率(%) | 82.4 | 16.5 | 25 |
ROE(%) | 0.3 | 10.7 | 30.6 |
配当性向(%) | ₋ | ₋ | ₋ |
同社の業績は何ともいえない状況です。というのも売上高が減少しています。これはテスト受託等の仕事からeラーニング事業へ転換しており一時的に減収となっています。一方利益は増益ペースで動いています。配当政策は内部留保優先のため当面無配です。
公募株数 | 総数1,440,100株 (内、公募932,000株、売出508,100株) |
OA分 | 216,000株 |
発行済み株数 | 8,474,600株 |
想定価格 | 2,800円(100株単位・28万円) |
仮条件 | 2,800円~3,200円 |
初値予想 | 4,000円~4,500円 |
想定PER | 約71倍 |
想定PBR | 約6倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 237億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は46億円で、時価総額は237億円とマザーズ上場にしては大きい案件です。ただし利益は出ており、これからの教育IT分野であるため、ある程度の売買を集めそうです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
髙村 淳一 | 37.24% | 180日間 |
松田 浩史 | 17.63% | 180日間 |
林 規生 | 9.34% | 180日間 |
曽我 晋 | 7.00% | 180日間 |
(株)NTTドコモ | 5.01% | |
関 伸彦 | 4.90% | 180日間 |
(株)旺文社 | 4.70% | |
(株)旺文社キャピタル | 3.13% | 180日間 |
和田 周久 | 2.12% | 180日間 |
北條 大介 | 1.88% | 180日間 |
大株主は、創業社長の髙村社長で37%を有します。第2位副社長の松田様で18%を持っています。この2名で50%を超えてきます。
その他従業員や役員が大株主として名を連ねていますが、創業のきっかけとなる旺文社や直近提携したNTTドコモが安定株主に名を連ねています。
大株主の大半には180日のロックアップ制限がかかっているため、ある程度こなして上昇する可能性はあります。
今回の売出は髙村社長と松田副社長を含めた4者で50.8万株です。売出を行いますが、引き続き株主構成は大きく変わらないため安心して初値買いができそうです。
公募によって調達する23.7億円はeラーニングのシステム開発とテスト運営にかかるコストに充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「EduLab」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | SMBC日興証券 | 92.17% | 1,526,500株 |
幹事 | みずほ証券 | 3.48% | 57,600株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 3.48% | 57,600株 | |
マネックス証券 | 0.87% | 14,400株 |
今回はSMBC日興証券が主幹事です。幹事が3社と少ないため獲得には苦労する案件です。マネックス証券は抽選となっているため申し込む価値はあるでしょう。
著者のまとめ
教育IT企業が今回上場してきます。過去に数社上場していますが、ある程度堅調な動きを見せています。
同社の場合はAIを活用したeラーニングの開発に努めており、今後のビジネス次第では海外と渡り合えるモデルを作ることが可能です。
NTTドコモとも提携し、英検関連のサービスを開発しており、大手企業からの信頼も厚い会社です。株価として割安感がないものの、大きく成長しそうな銘柄であることは間違いないでしょう。初値の動向に要注目です。