2019年3月19日に東証マザーズ市場へ上場する「ミンカブ・ジ・インフォノイド」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ミンカブ・ジ・インフォノイドの上場日は!?期待度は?
企業名 | ミンカブ・ジ・インフォノイド |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4436 |
事業内容 | AI、クラウドインプットによる情報生成技術を活用した金融情報メディア(『みんなの株式』等)の運営ならびに金融機関向け情報系フィンテックソリューションの提供 |
所在地 | 東京都千代田区 |
設立 | 2006年 |
従業員 | 83名 |
会社HP | https://minkabu.co.jp/ |
監査法人 | EY新日本 |
上場日 | 2019年3月19日(火) |
主幹事 | SBI証券 |
BB期間 | 2019年3月1日(金)~2019年3月7日(木) |
価格決定日 | 2019年3月8日(金) |
購入申込期間 | 2019年3月12日(火)~2019年3月15日(金) |
同社はITを活用した金融情報ソリューションを提供する企業です。
個人投資家には知名度の高い「みんなの株式」を始め複数の金融情報メディアを運営しており、今回のIPOは注目を集めることでしょう。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://minkabu.co.jp/business/service)
同社は2006年に創業した会社で、2007年にサービス開始した投資家向けソーシャルメディア型メディア「みんなの株式」で有名な会社です。
主にメディアでは「みんなの株式」や「みんかぶFX」、「株探」と個人投資家向けのサイトを運営しており、広告収入とプレミアム会員向けの課金収入によってビジネスをしています。
同社のメディアの特徴は、投資家のコメントを独自のAIロジックによって売買シグナルを表示するなど、中立的な立場で市場を評価でできるようなサービスを提供しています。同社の運営サイトは月平均500万人の訪問者数を超えています。
BtoCのメディア運営のみならず、メディア事業者向けに情報を提供するBtoB向けソリューション事業を強化しており、特に個人投資家に人気なテーマを証券会社にコンテンツ情報として提供する「MINKABUテーマ別銘柄ソリューション」の運営を行っています。
これまで多くのIPO銘柄を評価してきた同社ですが、今回は自社がIPOすることになりました。
売上や成長性は?
2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | |
売上高(百万円) | 615 | 713 | 979 | 1,545 | 1,681 |
経常利益(百万円) | 55 | 79 | 84 | △85 | 71 |
当期純利益(百万円) | △455 | 65 | 67 | △1,408 | △200 |
純資産額 (百万円) | 385 | 951 | 1,079 | 839 | – |
BPS(円) | 4,815 | 10,547 | 11,735 | △20 | – |
EPS(円) | △6,827 | 778 | 731 | △153 | △18 |
自己資本比率(%) | 45.9 | 60.6 | 54.5 | 29.9 | – |
ROE(%) | – | 9.8 | 6.6 | – | – |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
業績については、着実に成長させています。ただし、2018年3月期においては純資産がマイナスとなる「債務超過」状態となっています。ただし、これは海外市場での上場を目指していたものの、中止としたことによる損失を計上したことが影響しています。配当については純資産がマイナスであるため配当ができません。内部留保を強化するため無配です。
公募株数 | 総数2,740,200株 (内、公募1,000,000株、売出1,740,200株) |
OA分 | 411,000株 |
発行済み株数 | 12,536,900株 |
想定価格 | 960円(100株単位・10万円) |
仮条件 | 950円~1,050円 |
初値予想 | 1,200円~1,800円 |
想定PER | なし |
想定PBR | 約7倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 120億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は30億円で、時価総額が120億円とマザーズとしては大きい案件です。ただし個人投資家中心に人気を集める可能性がありますので楽しみです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
瓜生 憲 | 10.59% | 90日間 |
FinTechビジネスイノベーション投資事業有限責任組合 | 8.01% | 90日間or1.5倍 |
ソニーネットワークコミュニケーションズ(株) | 7.69% | 90日間or1.5倍 |
(株)朝日新聞社 | 6.67% | 90日間or1.5倍 |
起業投資事業有限責任組合2号 | 6.48% | 90日間or1.5倍 |
起業投資事業有限責任組合1号 | 5.65% | 90日間or1.5倍 |
MICイノベーション3号投資事業有限責任組合 | 3.94% | 90日間or1.5倍 |
MSIVC2008V投資事業有限責任組合 | 3.92% | 90日間or1.5倍 |
あすかDBJ投資事業有限責任組合 | 3.02% | |
BRAVE GO LIMITED | 2.55% | 90日間or1.5倍 |
同社の大株主は創業者の瓜生憲社長で11%の株式を保有します。その他VCが多く名を連ねています。
売出は瓜生社長とVC等を含めた16者で、約174万株の売出です。大株主の大半には90日および公募価格1.5倍のロックアップがかかっていますので、1,500円程度までの株価であれば大株主のエグジットリスクはないといえます。
公募は8.7億円の資金調達で、自社サービスのシステム開発と運転資金に充当される予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ミンカブ・ジ・インフォノイド」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | SBI証券 | 86.96% | 2,740,400株 |
幹事 | SMBC日興証券 | 2.61% | 82,200株 |
みずほ証券 | 2.61% | 82,200株 | |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 1.04% | 32,900株 | |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 27,400株 | |
東海東京証券 | 0.87% | 27,400株 | |
松井証券 | 0.87% | 27,400株 | |
マネックス証券 | 0.87% | 27,400株 | |
楽天証券 | 0.87% | 27,400株 | |
岡三証券 | 0.52% | 16,400株 | |
藍澤證券 | 0.26% | 8,200株 | |
エイチ・エス証券 | 0.26% | 8,200株 | |
エース証券 | 0.26% | 8,200株 | |
極東証券 | 0.26% | 8,200株 | |
東洋証券 | 0.26% | 8,200株 | |
水戸証券 | 0.26% | 8,200株 | |
むさし証券 | 0.26% | 8,200株 | |
内藤証券 | 0.09% | 2,700株 |
今回はネット証券大手のSBI証券が主幹事を務めます。その他多くの幹事会社が名を連ねています。株数は多くはありませんので獲得は容易ではありません。
著者のまとめ
個人投資家に評価の高い「みんなの株式」を運営する同社の上場には多くの投資家から注目を集めています。
業績はしっかりと伸ばしており、引き続き成長することが予想されます。
公募価格はそこまで高くないため個人投資家を中心に集まってくることが想定されるため、初値割れのリスクは少ないでしょう。
ミンカブ・ジ・インフォノイド株価、PTS株価、ADR株価はこちら