2019年3月20日に東証マザーズ市場へ上場する「gooddaysホールディングス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
gooddaysホールディングスの上場日は!?期待度は?
企業名 | gooddaysホールディングス |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4437 |
事業内容 | 賃貸物件のリノベーション事業および仲介事業、メディア事業、その他ITシステム開発等行う事業子会社を統括する持株会社 |
所在地 | 東京都千代田区 |
設立 | 2016年 |
従業員 | 282名 |
会社HP | https://gooddays.jp/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2019年3月25日(月) |
主幹事 | SMBC日興証券 |
BB期間 | 2019年3月7日(木)~2019年3月13日(水) |
価格決定日 | 2019年3月14日(木) |
購入申込期間 | 2019年3月15日(金)~2019年3月20日(水) |
同社は純粋持株会社で不動産事業とIT事業を担っている子会社を有している会社です。
IT事業と不動産事業といった相性の良い事業を両面で行うことで拡大してきた勢いのある会社の上場です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.goodrooms.jp/)
同社は1987年に現代表取締役社長である小倉博氏によって設立された、IT教育会社「教学社(現子会社・オープンリソース)」が起源です。
その後ITエンジニア派遣のSES事業やシステム受託開発等を行ってきました。また副社長の小倉弘之氏が、空き家問題を解決すべく2009年に賃貸住宅のリノベーション事業を開始し、ITと不動産の両面での事業展開をしていくこととなりました。
2016年に持株会社制に移行し、東急不動産や三菱地所、小田急電鉄といった大手デベロッパーと資本業務提携を行い、事業拡大を図ってきました。
現在不動産事業では「goodroom」という自社サイトを活用し、自社リノベーションブランド「TOMOS」を展開しています。
売上や成長性は?
2017年3月期 | 2018年3月期 | |
売上高(百万円) | 2,988 | 3,823 |
経常利益(百万円) | △27 | 147 |
当期純利益(百万円) | △28 | 100 |
純資産額 (百万円) | 503 | 600 |
BPS(円) | 405 | 485 |
EPS(円) | △23 | 81 |
自己資本比率(%) | 39.5 | 37.4 |
ROE(%) | △5.8 | 18.1 |
配当性向(%) | – | – |
業績については、順調に成長しています。2016年に持株会社制に移行したため決算期間は短いですが、堅実に売上高を伸ばしています。利益については初期投資等が先行するため赤字ではあったものの、直前期では黒字に転換しています。配当については内部留保を優先するため無配が予想されます。
公募株数 | 総数273,400株 (内、公募189,400株、売出84,000株) |
OA分 | 32,800株 |
発行済み株数 | 1,620,000株 |
想定価格 | 2,280円(100株単位・23万円) |
仮条件 | 2,000円~2,280円 |
初値予想 | 2,500円~3,500円 |
想定PER | 約37倍 |
想定PBR | 約4倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 37億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は7億円で、時価総額が37億円とマザーズとしては小さい案件となります。近年ではリアルエステートテックという言葉ができるなど、「不動産×IT」は非常に親和性が高く、上場においては非常に評価される可能性があります。また同社は不動産投資ではなく、賃貸を手掛けているため、評価としては悪くありません。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
CASABLANCA(株) | 46.43% | 180日間 |
小倉 弘之 | 21.08% | 180日間 |
小倉 博 | 17.14% | 180日間 |
佐藤 孝幸 | 6.01% | |
東急不動産ホールディングス(株) | 1.72% | 90日間 |
三菱地所(株) | 1.63% | 継続保有 |
GDHグループ社員持株会 | 1.59% | 継続保有 |
小田急電鉄(株) | 1.29% | 90日間 |
池田泉州キャピタルニュービジネスファンド5号 投資事業有限責任組合 | 0.69% | 継続保有 |
髙尾 秀四郎 | 0.43% | 180日間 |
同社の大株主は創業者の小倉社長の資産管理会社「CASABLANCA株式会社」で同社株の46%の株式を保有します。また株主2位は社長のご子息である小倉副社長で21%、3位は小倉社長で17%と全体の8割を保有するオーナー会社です。
その他大手デベロッパーの東急不動産ホールディングスや三菱地所、小田急電鉄が大株主に名を連ねています。
売出は小倉社長のみで、8.4万株の売出です。大株主の大半には180日もしくは90日のロックアップが掛かっています。池田泉州キャピタル系ファンドについてはは継続保有となっており、エグジットのリスクが少ない案件です。
公募は3.9億円の資金調達で、子会社各社への投融資に充当される予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「gooddaysホールディングス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | SMBC日興証券 | 89.39% | 273,700株 |
幹事 | 野村證券 | 3.56% | 10,900株 |
みずほ証券 | 1.76% | 5,400株 | |
SBI証券 | 1.76% | 5,400株 | |
東海東京証券 | 0.88% | 2,700株 | |
エイチ・エス証券 | 0.88% | 2,700株 | |
丸三証券 | 0.88% | 2,700株 | |
岡三証券 | 0.88% | 2,700株 |
今回はSMBC日興証券務めます。その他大手および中堅の証券会社が幹事を務めていますが、株数が少ないため獲得は容易ではありません。
著者のまとめ
不動産関連銘柄は、一時TATERUの件もあり特に「投資物件」に関する目が厳しくなりました。
ただ今回の同社は賃貸を中心としており、かつリノベーションという空き家問題が社会問題となっている現実からも、同社のビジネスには注目が集まります。
また時価総額ベースでは大きくないため引き続きの成長が見込めると想定すると、大きな初値を付けてくる可能性もあります。ITエンジニアが不足している現代においてエンジニアを派遣するSES事業に関しても高い成長性が見込めそうですので上場後の動きに期待です。
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