2019年12月18日に東証マザーズ市場へ上場する「BuySell Technologies」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
BuySell Technologiesの上場日は!?期待度は?
企業名 |
BuySell Technologies |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
7685 |
事業内容 |
出張買取を中心とした多様なリユース商材の買取及び販売 |
所在地 |
東京都新宿区 |
設立 |
2001年 |
従業員 |
550名 |
会社HP |
https://buysell-technologies.com/ |
監査法人 |
三優 |
上場日 |
2019年12月18日(水) |
主幹事 |
SBI証券 |
BB期間 |
2019年12月2日(月)~2019年12月6日(金) |
価格決定日 |
2019年12月9日(月) |
購入申込期間 |
2019年12月11日(水)~2019年12月16日(月) |
同社は無店舗型のネット型リユース事業を行っている会社です。
着物や貴金属、ラグジュアリー品に絞り、出張訪問査定を行い、商品を他販路で提供するなどして成長してきた会社で、同業他社も上場している中注目の案件となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://buysell-technologies.com/service/reuse/)
同社は2001年に創業した会社です。同社は元々、現在M&A仲介会社「FUNDBOOK」の代表取締役である畑野幸治氏によって設立された会社で、FUNDBOOK 社を畑野氏自身が引き受けた上で、2017年に保有株式をミダスキャピタル等にエグジットした経緯があります。
2011年頃までは人材紹介事業を行ってきましたが、2011年に畑野氏が個人で始めたネット型リユース事業「スピード買取.jp」を2015年に同社が事業譲受する形で移動し、現在の事業がスタートしました。
同社の主要サービスは「バイセル」です。無店舗型の出張訪問買取を自社内製化で運営しており、約100名のコールセンターや全国出張訪問できる出張査定訪問員を250名抱えており、付加価値の高い訪問査定買取ができるような体制となっています。
同社サービス利用のメインターゲットは50代以上のシニア層で、遺品整理や生前整理、自宅整理などにお困りなシニア層から、着物や貴金属、ブランド品等の買取を行っています。
買い取った商品は自社倉庫にて管理し、全体の90%は古物市場や業者向けオークションなどの法人販売を中心に売りさばく形を取っているため、個人向けでの販売よりも在庫リスクが少ないと言えます。
自社サイトによる販売や、マーケティングに力を入れており、引き続き成長の可能性が高いです。また車買取サービス「CAPPY」など新しいサービスを開始し、多角化に進めていく模様です。
売上や成長性は?
|
2014年12月期 |
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
売上高(百万円) |
71 |
4,426 |
7,560 |
8,918 |
10,119 |
経常利益(百万円) |
21 |
106 |
226 |
319 |
473 |
当期純利益(百万円) |
14 |
55 |
146 |
226 |
330 |
純資産額 (百万円) |
74 |
130 |
229 |
453 |
728 |
BPS(円) |
185,904 |
323,938 |
37 |
75 |
120 |
EPS(円) |
36,183 |
138,034 |
24 |
38 |
55 |
自己資本比率(%) |
88.3 |
13.7 |
10 |
18.9 |
22.9 |
ROE(%) |
19.5 |
42.6 |
65.9 |
67.6 |
56.5 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
19.9 |
20 |
業績は右肩上がりに成長しています。直近5期は増収増益で引き続き成長する見通しです。なお 2019年12月期3Q(2019年9月末)売上高は9,419百万円、経常利益は788百万円で、今期も最高業績を記録する模様です。配当は2期前より出しており、上場後も引き続き配当を出す予定です。
公募株数 |
総数670,000株 (内、公募445,000株、売出225,000株) |
OA分 |
100,500株 |
発行済み株数 |
6,445,000株 |
想定価格 |
1,840円(100株単位・18万円) |
仮条件 |
1,790円~1,930円 |
初値予想 |
2,100円~2,500円 |
想定PER |
約36倍 |
想定PBR |
約8倍 |
配当利回り |
0.6% |
想定時価総額 |
118億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は14億円で、時価総額が118億円と東証マザーズ上場銘柄としては中規模案件です。ファンド保有の銘柄ではありますが、業績の成長性を踏まえると初値高騰は十分に見込めます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
ミダス第1号投資事業有限責任組合 |
52.94% |
180日間 |
ミダス第2号投資事業有限責任組合 |
20.12% |
180日間 |
大石 崇徳 |
9.15% |
180日間or1.5倍 |
岩田 匡平 |
5.67% |
180日間 |
丸山 聖司 |
1.83% |
|
Soltec Investments Pte. Ltd. |
0.91% |
180日間or1.5倍 |
(株)イングリウッド |
0.91% |
180日間or1.5倍 |
R & T Partners, LP |
0.91% |
180日間 |
畑野 洋平 |
0.73% |
|
(株)ベクトル |
0.46% |
180日間 |
同社の大株主は、投資ファンドであるミダスファンドが同社株の73%を保有する大株主です。元々2017年に創業者の畑野幸治氏がミダスファンドに売却し、大株主が変わりましたが、ミダスファンドの実態は、東証1部上場のエボラブルアジアの吉村英毅社長が運営するファンドです。ちなみに吉村氏は同社の取締役会長を兼務しており、業績拡大をけん引してきました。
その他、取引先や従業員および役員が株式を保有しています。
今回の売出はミダス第1号ファンドのみが実施し、22.5万株の売出を行います。
公募は7.4億円の資金調達で、バイセルのブランドPRのためのテレビCM等に掛かる広告宣伝費や人材採用費等に充当する予定です。大半の大株主には180日もしくは、180日および公開価格1.5倍のロックアップ条項がついており、大株主ファンドを中心に株価高騰時のエグジットリスクはあります。
今回は公募が売出を上回る資金調達案件となり、事業拡大に向けたIPOであるとの印象です。リユース市場はシニア層を中心に旺盛で、シニア層に刺さるテレビCMによる企業イ知名度向上を狙った資金調達をIPOによって賄う方針です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「BuySell Technologies」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SBI証券 |
86.94% |
669,900株 |
幹事 |
大和証券 |
4.35% |
33,500株 |
みずほ証券 |
4.35% |
33,500株 |
|
SMBC日興証券 |
1.74% |
13,400株 |
|
岡三証券 |
0.44% |
3,400株 |
|
東海東京証券 |
0.44% |
3,400株 |
|
丸三証券 |
0.44% |
3,400株 |
|
水戸証券 |
0.44% |
3,400株 |
|
岩井コスモ証券 |
0.26% |
2,000株 |
|
エース証券 |
0.17% |
1,300株 |
|
藍澤證券 |
0.17% |
1,300株 |
|
エイチ・エス証券 |
0.17% |
1,300株 |
|
むさし証券 |
0.09% |
700株 |
今回の主幹事はSBI証券が主幹事を務めます。また大和証券を含めた12社が幹事を務めます。
著者のまとめ
シニア層による遺品や自宅整理などで、高級品等の引き取り先に困っている方が多い中、訪問査定買取を行うことで、そのお悩みに答えることができています。業績も好調で上場後も堅調な推移を見せてくれる可能性が高いです。
積極的に投資をしていってもいい案件です。
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