2020年2月20日に東証インフラファンド市場へ上場する「ジャパン・インフラファンド投資法人」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ジャパン・インフラファンド投資法人の上場日は!?期待度は?
企業名 |
ジャパン・インフラファンド投資法人 |
上場市場 |
東証インフラファンド市場 |
銘柄コード |
9287 |
事業内容 |
再生可能エネルギー発電設備など |
所在地 |
東京都中央区 |
設立 |
2019年 |
従業員 |
なし |
会社HP |
|
監査法人 |
太陽 |
上場日 |
2020年2月20日(木) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年2月4日(火)~2020年2月10日(月) |
価格決定日 |
2020年2月12日(水) |
購入申込期間 |
2020年2月13日(木)~2020年2月18日(火) |
同法人は2019年に大手総合商社・丸紅によって設立されたインフラファンドです。
再生可能エネルギーや交通関連にまつわるパイプラインに投資を行うインフラファンドですが、同法人は主に太陽光発電所を中心に投資を行っていく方針で、比較的安定した売電収入を配当によって還元することを目的としています。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://jia-jif.com/infrafund)
同法人は2019年にメインスポンサーの丸紅が100%出資をして設立されたインフラファンドです。
世界的に持続可能性に関する関心が高まる中、再生可能エネルギーへの注目が集まっています。同法人は再生可能エネルギー発電に関して特化して投資を行い、生み出された収益を獲得する目的で創設されました。
世界を舞台に長年の実績を有する丸紅グループは、国内外で早くより太陽光発電事業を含めた再生可能エネルギー発電に取り組んできました。
今回は丸紅グループのノウハウを集約し、同法人を運営してきましたが、メガバンクのみずほフィナンシャルグループから10%の出資を受け、ファイナンス面や物件取得におけるノウハウを共有することで、より優良なインフラ物件への投資を行っていく体制を構築しています。
上場当初は15物件、取得予定価格101億円の投資を行う予定で、パネル出力は30,497kWの予定です。当初はエリアを中部・北陸エリアに絞り、できる限りコスト管理を図りながら運営していく方針ですが、今後は全国ベースに投資を行います。
また、日本においては固定価格買取制度が実施されていたなど、今後終了を迎える太陽光発電所や、固定価格が設定されていない太陽光発電所が出てくる場合であっても対応できる体制を構築する方針です。
売上や成長性は?
売上等の情報はありません。また配当政策はインフラファンドのため基本配当を出す予定です。配当額は未定です。決算は5月と11月末です。
公募株数 |
総数70,500株 (内、公募70,500株、売出0株) |
OA分 |
2,400株 |
発行済み株数 |
71,700株 |
想定価格 |
100,000円(1株単位・10万円) |
仮条件 |
93,000円~95,000円 |
初値予想 |
93,000円~95,000円 |
想定PER |
未定 |
想定PBR |
未定 |
配当利回り |
未定 |
想定時価総額 |
72億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は73億円と中規模で、初値高騰は難しいでしょう。2020年初のインフラファンドの上場ですが、公募割れのリスクは高いです。
区分 |
物件名 |
所在地 |
パネル出力(kW) |
取得額(百万円) |
比率(%) |
設備利用率(%) |
買取価格(円/kWh) |
太陽光発電所 |
埼玉久喜太陽光発電所 |
埼玉県久喜市 |
640.32 |
202 |
2.0 |
13.9 |
40(東京電力エナジーパートナー) |
広島生口島太陽光発電所 |
広島県尾道市 |
1,036.20 |
414 |
4.1 |
13.8 |
36 |
|
石川花見月太陽光発電所 |
石川県鹿島郡 |
1,924.56 |
648 |
6.4 |
12.1 |
36 |
|
石川矢蔵谷太陽光発電所 |
石川県羽昨郡 |
2,601.72 |
811 |
8.0 |
12.6 |
32 |
|
石川輪島門前太陽光発電所 |
石川県輪島市 |
1,746.36 |
612 |
6.1 |
12.4 |
24 |
|
和歌山太地太陽光発電所 |
和歌山県東牟婁郡 |
660.80 |
178 |
1.8 |
14.1 |
24 |
|
三重紀宝太陽光発電所 |
三重県南牟田妻郡 |
693.84 |
182 |
1.8 |
13.2 |
24 |
|
茨城大子1号・2号太陽光発電所 |
茨城県久慈郡 |
2,403.45 |
900 |
8.9 |
13.8 |
40 |
|
石川内灘太陽光発電所 |
石川県河北郡 |
2,605.45 |
656 |
6.5 |
12.6 |
40 |
|
富山高岡1号・2号太陽光発電所 |
富山県高岡市 |
3,136.92 |
1,037 |
10.3 |
11.8 |
36 |
|
富山高岡3号太陽光発電所 |
富山県高岡市 |
1,365.00 |
425 |
4.2 |
12.0 |
36 |
|
富山上市太陽光発電所 |
富山県中新川郡 |
1,394.00 |
380 |
3.8 |
11.2 |
36 |
|
石川能登明野太陽光発電所 |
石川県鳳珠郡 |
1,881.00 |
619 |
6.1 |
12.4 |
36 |
|
石川能登合鹿太陽光発電所 |
石川県鳳珠郡 |
2,899.20 |
1,034 |
10.3 |
12.2 |
36 |
|
石川金沢東長江1号・2号太陽光発電所 |
石川県金沢市 |
5,508.00 |
1,992 |
19.7 |
12.1 |
36 |
|
合計・平均 |
30,497.07 |
10,093 |
100.00 |
12.4 |
|
取得する予定の7物件の平均鑑定NOI利回りは8.5%を見込んでいます。天気の変動に左右される太陽光発電ですが、メンテナンスを考えても類似ファンド程度の配当利回りは期待できそうです。
投資主 |
口数 |
丸紅株式会社 |
1,200口 |
設立当初はメインスポンサーの丸紅が100%株主でした。上場後はみずほ銀行とみずほ信託銀行がそれぞれ5%程度を出資することになっており、ファイナンス面でもサポートを受けることができます。
今回は売出がありません。
公募によって調達する約705億円は、物件取得に充てられます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ジャパン・インフラファンド投資法人」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
82.59% |
60,210口 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
17.41% |
12,690口 |
今回の主幹事はスポンサーでもあるみずほグループのみずほ証券が務めます。幹事にはSMBC日興証券が名を連ねています。獲得は比較的容易な可能性が高いです。
著者のまとめ
2020年初のインフラファンドのIPOですが、仮条件が10万円を下回って設定されるため、公募割れのリスクが高まっています。ただし、長期的に見てみると安定した配当収入を受けることができるため、上場後を含めて投資妙味はある先です。
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