2019年5月30日に東証マザーズ市場へ上場する「バルテス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
バルテスの上場日は!?期待度は?
企業名 | バルテス |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 4442 |
事業内容 | ソフトウェアテストを中心としたソフトウェアの品質に関する総合的サービス |
所在地 | 大阪府大阪市 |
設立 | 2004年 |
従業員 | 288名 |
会社HP | https://www.valtes.co.jp/ |
監査法人 | トーマツ |
上場日 | 2019年5月30日(木) |
主幹事 | SBI証券 |
BB期間 | 2019年5月14日(火)~2019年5月20日(月) |
価格決定日 | 2019年5月21日(火) |
購入申込期間 | 2019年5月23日(木)~2019年5月28日(火) |
同社はソフトウェアテストやコンサルティングを行う会社です。
Webアプリやモバイルアプリ向けのソフトウェアテストを行っており、株式市場でも同業の「SHIFT」が良好な値動きを見せるなど人気な業種の上場案件です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.valtes.co.jp/field/field_electronics.html)
同社は2004年に大阪で創業したソフトウェアテストサービスを行う会社です。ソフトウェアウェアテストやテスト技術者の派遣事業を中心に業容拡大を行ってきました。
主に製造業やソフトウェアベンダーに対して、ソフトウェアの不具合のチェックから、不具合が顕在化するリスクを事前に防ぐために、開発工程から品質計画を立案するなどコンサルティング事業も行っています。
Webやアプリ、組み込み系と幅広くソフトウェアテストを行うことができるため、様々な業種や企業へのフォローが可能です。
またフィリピンにオフショア拠点を有しており、ソフトウェアの開発委託やテスト受託を行うことができる体制を整えています。
更なる業容拡大のために上場する運びとなりました。
売上や成長性は?
2014年3月期 | 2015年3月期 | 2016年3月期 | 2017年3月期 | 2018年3月期 | |
売上高(百万円) | 1,593 | 1,763 | 1,879 | 2,294 | 2,457 |
経常利益(百万円) | 71 | 108 | 118 | 103 | 34 |
当期純利益(百万円) | 48 | △24 | 44 | 38 | △3 |
純資産額 (百万円) | 243 | 214 | 258 | 268 | 268 |
BPS(円) | 4,126 | 3,624 | 4,366 | 46 | 45 |
EPS(円) | 806 | △404 | 748 | 7 | △0 |
自己資本比率(%) | 37.8 | 26.7 | 29.3 | 29.7 | 30.1 |
ROE(%) | 21.6 | – | 18.7 | 15.5 | – |
配当性向(%) | 12.4 | – | – | – | – |
業績については微増ながら拡大しています。売上高では5期連続増収です。利益面では直近期は減益となっていますが、設備投資や人材強化を行っていることが影響しています。上場後は利益面では強化されていく可能性が高いです。
公募株数 | 総数1,046,500株 (内、公募843,000株、売出203,500株) |
OA分 | 156,900株 |
発行済み株数 | 7,150,000株 |
想定価格 | 540円(100株単位・5万円) |
仮条件 | 600円~660円 |
初値予想 | 800円~1,200円 |
想定PER | なし |
想定PBR | 約6倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 39億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は6.5億円で、時価総額が39億円とマザーズでは小型寄りの上場案件です。売出株よりも公募株の方が多いため、資金調達を中心としてIPOとなります。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
田中 真史 | 67.89% | 180日間 |
バルテス社員持株会 | 11.56% | 180日間 |
HC8号投資事業有限責任組合 | 4.19% | 90日間or1.5倍 |
野村證券(株) | 2.51% | 90日間or1.5倍 |
西村 祐一 | 2.01% | 180日間 |
大薗 雅嗣 | 2.01% | 180日間 |
SBIベンチャー企業成長支援3号投資事業有限責任組合 | 1.93% | 90日間or1.5倍 |
SBIベンチャー企業成長支援4号投資事業有限責任組合 | 1.40% | 90日間or1.5倍 |
SBIベンチャー企業成長支援2号投資事業有限責任組合 | 1.00% | 90日間or1.5倍 |
(株)三菱UFJ銀行 | 0.84% | 90日間or1.5倍 |
同社の大株主は創業者の田中社長で同社株の68%を保有しています。第2位には従業員持株会が12%の比率で保有しています。
その他では、広島銀行系のVCであるHC8号投資事業有限責任事業組合が4%、SBI系VCが約4%、野村證券や三菱UFJ銀行が株主に名を連ね、従業員および役員も株主となっています。
売出は田中社長と大薗取締役の2名で20.4万株の売出です。
公募は4.1億円の資金調達で、テストエンジニアの採用や基幹システムへの投資、テストセンター増設および借入金の返済に充てられる予定です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「バルテス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | SBI証券 | 86.92% | 1,046,000株 |
幹事 | 野村證券 | 3.48% | 41,900株 |
藍澤證券 | 0.87% | 10,500株 | |
岩井コスモ証券 | 0.87% | 10,500株 | |
エイチ・エス証券 | 0.87% | 10,500株 | |
SMBC日興証券 | 0.87% | 10,500株 | |
エース証券 | 0.87% | 10,500株 | |
極東証券 | 0.87% | 10,500株 | |
東洋証券 | 0.87% | 10,500株 | |
ひろぎん証券 | 0.87% | 10,500株 | |
丸三証券 | 0.87% | 10,500株 | |
むさし証券 | 0.87% | 10,500株 | |
楽天証券 | 0.87% | 10,500株 |
今回の主幹事はネット証券大手のSBI証券が主幹事を務めます。その他大株主に名を連ねている野村證券やSMBC日興証券を含めた12社が幹事を務めます。SBI証券ではチャレンジポイントなど個人投資家でも獲得は可能ですので、門戸は広いでしょう。
著者のまとめ
2019年5月唯一のIPOとなる同社ですが、これまで同業のSHIFTが良好な初値を付けたこともあるため、良好な初値が予想されます。
公募価格が3桁台であるという点も個人投資家の買いを集めそうです。米中貿易摩擦により日本の大型株に多く占められる外需銘柄の値動きが厳しい中、IPOなどの新興銘柄には資金が入ってくることが見込まれるため、是非投資していきたいものです。