2020年6月24日に東証マザーズ市場へ上場する「ロコガイド」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ロコガイドの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ロコガイド |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
4497 |
事業内容 |
チラシ・買い物情報サービス『トクバイ』の運営 |
所在地 |
東京都港区 |
設立 |
2016年 |
従業員 |
80名 |
会社HP |
https://locoguide.co.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2020年6月24日(水) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年6月8日(月)~2020年6月12日(金) |
価格決定日 |
2020年6月15日(月) |
購入申込期間 |
2020年6月16日(火)~2020年6月19日(金) |
同社は買い物チラシ・チラシ情報サービス「トクバイ」を運営する会社です。
元クックパッド社長の穐田誉輝氏が代表を務め、上場案件として注目を集めている会社です。コロナ禍を経て最初のIPOとなる案件です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://locoguide.co.jp/service/)
同社は2016年に上場会社であるクックパッドの一事業であったチラシ・買い物情報サービス「トクバイ」を新設分割によって独立しました。当時クックパッドの社長をしていた穐田誉輝氏を中心にMBOを行い独立での経営がスタートしました。
同社のメインサービスである「トクバイ」は、スーパーなどの折込チラシをPC・スマホで見られるようにすることで、顧客と小売店をつなぐことができるマッチングサービスです。
ビジネスモデルとしては、利用者は無料で、加盟店から収益を得る形で事業を伸ばしてきました。2019年12月時点で5.2万店舗の利用があり、その内2.5万店舗は有料会員となっており、安定した収益を得られています。
その他、地域自治体向けの地域寄り道サービス「ロコナビ」を運営しており、観光客増を狙いたい自治体と連携し、トクバイで培ったビジネスモデルを活用した新たな収益ビジネスの拡大を狙っています。
上場後は知名度向上によって、ユーザー数の増加と有料会員の加盟店増加を狙っていく方針です。
売上や成長性は?
|
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
売上高(百万円) |
268 |
501 |
1,009 |
経常利益(百万円) |
△19 |
△200 |
146 |
当期純利益(百万円) |
△19 |
△201 |
157 |
純資産額 (百万円) |
165 |
△31 |
338 |
BPS(円) |
12,131 |
△7 |
46 |
EPS(円) |
△1,659 |
△37 |
24 |
自己資本比率(%) |
31.5 |
△9.2 |
46.2 |
ROE(%) |
– |
– |
109.7 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
業績は右肩上がりに増加しています。売上高は直近3期連続増収で、経常利益については2019年3月期に3期目で黒字転換するなど業績は好調です。尚、2020年3月期3Q(2019年12月末)の売上高は1,037百万円、経常利益は265百万円と、既に前年を上回る業績をあげています。上場後も引き続き成長を見込んでいます。
配当はこれまで無配でしたが、上場後も引き続き無配の方針です。
公募株数 |
総数2,346,700株 (内、公募2,346,700株、売出0株) |
OA分 |
244,000株 |
発行済み株数 |
9,386,700株 |
想定価格 |
1,800円(100株単位:18万円) |
仮条件 |
1,800円~2,000円 |
初値予想 |
3,500円~5,000円 |
想定PER |
約108倍 |
想定PBR |
約4倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
168億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は47億円で、時価総額が168億円とマザーズ上場銘柄としては中規模案件です。やや大きいマザーズ案件ですが、期待度が高いため初値には期待できそうです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
穐田 誉輝 |
90.30% |
90日間or1.5倍 |
沖本 裕一郎 |
4.04% |
90日間or1.5倍 |
前田 卓俊 |
1.33% |
継続保有 |
片桐 優 |
0.90% |
継続保有 |
池田 拓司 |
0.66% |
継続保有 |
林 展宏 |
0.27% |
継続保有 |
小野寺 康崇 |
0.19% |
継続保有 |
青山 哲也 |
0.19% |
継続保有 |
根岸 義輝 |
0.19% |
継続保有 |
菅間 淳 |
0.16% |
継続保有 |
同社の株主構成ですが、元々はクックパッドの一事業であったものの、新設分割ののちに経営陣によるMBOでクックパッドから完全に独立しています。
筆頭株主はクックパッド元社長の穐田社長で、同社株の約90%を保有しています。その他は取締役及び従業員のみとなっており、ファンドや外部企業は株主に一切入っておりません。
今回の売出は吉村社長のみで、30万株の売出です。
公募によって38.8億円の資金調達を実施し、トクバイの販売促進費や運営に係る人件費、ロコナビへの投資等に充てる予定です。大株主には90日及び公募価格1.5倍のロックアップ制限や継続保有の制限がかかっています。ファンド等がいないためエグジットリスクは大いに少ないです。
今回は公募のみの資金調達案件で、現株主の売出が一切ない良案件です。事業拡大目的のIPOであるため投資家からの印象も良好であることがうかがえます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ロコガイド」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
72.84% |
1,887,100株 |
幹事 |
クレディ・スイス証券 |
18.11% |
469,300株 |
SBI証券 |
3.62% |
93,800株 |
|
野村證券 |
1.81% |
46,900株 |
|
大和証券 |
0.90% |
23,400株 |
|
マネックス証券 |
0.90% |
23,400株 |
|
楽天証券 |
0.90% |
23,400株 |
|
三田証券 |
0.90% |
23,400株 |
今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他クレディ・スイス証券を含めた7社が幹事を務めます。
著者のまとめ
優れた経営者として注目されている穐田社長が運営する同社が上場して参ります。ビジネスモデルはシンプルではあるものの、ユーザーのニーズに寄り添ったサービスを提供していると言えます。初値はもちろんですが、上場後も期待したいところです。