2019年6月20日に東証マザーズ市場へ上場する「ピアズ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ピアズの上場日は!?期待度は?
企業名 | ピアズ |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 7066 |
事業内容 | 携帯キャリアショップを中心とした販売チャネルに対する研修コンサルティング、セールスプロモーション等 |
所在地 | 東京都港区 |
設立 | 2002年 |
従業員 | 78名 |
会社HP | https://peers.jp/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2019年6月20日(木) |
主幹事 | SMBC日興証券 |
BB期間 | 2019年6月5日(火)~2019年6月11日(火) |
価格決定日 | 2019年6月12日(水) |
購入申込期間 | 2019年6月13日(木)~2019年6月18日(火) |
同社は携帯販売代理店向けの研修コンサルティングを中心とした企業です。
販売代理店向けに特化した事業展開で拡大してきました。人材派遣サービスを含め人気な業種です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://peers.jp/business/consulting/index.html)
同社は2005年に桑野隆司氏によって創業されました。
「かかりつけのお医者さん」を事業コンセプトとし、主に携帯電話販売代理店向けの人材派遣やセールスプロモーション、研修等を行っています。
日本において1人1台以上保有していると言われている携帯電話業界においては、引き続き携帯販売店での契約が見込まれ、各店舗激しい競争の中、従業員のスキルやクオリティ向上が見込まれます。
同社のビジネスは携帯販売代理店向けのビジネスであるため、引き続き好調を維持することが想定されます。
売上や成長性は?
2015年3月期 | 2015年9月期 | 2016年9月期 | 2017年9月期 | 2018年9月期 | |
売上高(百万円) | 663 | 384 | 1,453 | 1,874 | 1,995 |
経常利益(百万円) | 78 | 52 | 184 | 303 | 414 |
当期純利益(百万円) | 49 | 29 | 129 | 203 | 266 |
純資産額 (百万円) | 139 | 173 | 350 | 554 | 861 |
BPS(円) | 3,164 | 3,788 | 5,679 | 300 | 437 |
EPS(円) | 1,140 | 649 | 2,590 | 110 | 141 |
自己資本比率(%) | 29.9 | 37.5 | 40.9 | 53.5 | 65.3 |
ROE(%) | 44.7 | 18.3 | 49.4 | 44.9 | 37.6 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
業績については順調に拡大しています。2015年9月期より決算期の変更があったため売上が減収と見えますが、実質増収基調であることには変わり有りません。利益についても5期連続増益となっており、純資産も順調に伸ばしています。配当はこれまで出しておらず、今後の業績によっては配当を出していく方針です。
公募株数 | 総数386,500株 (内、公募207,000株、売出179,500株) |
OA分 | 57,900株 |
発行済み株数 | 2,175,000株 |
想定価格 | 3,820円(100株単位・38万円) |
仮条件 | 3,220円~3,620円 |
初値予想 | 3,800円~4,500円 |
想定PER | 約31倍 |
想定PBR | 約5倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 84億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は17億円で、時価総額が84億円とマザーズとしては中規模上場となります。
人材系の上場企業案件は人気が高いため、公募割れの心配は少ないと思われますが、携帯電話販売代理店向けに特化している点がやや気になります。株価としては割安感はないため、大幅上昇は見込みにくいです。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
(株)3-SHINE | 54.71% | 180日間 |
桑野 隆司 | 13.88% | 180日間 |
吉井 雅己 | 2.74% | 180日間 |
井之坂 亮之 | 2.74% | 180日間 |
二階堂 京介 | 2.74% | 180日間 |
堂前 晋平 | 2.05% | 180日間 |
立石 公彦 | 1.78% | 180日間 |
植村 亮仁 | 1.44% | 180日間 |
細木 祐孝 | 1.44% | |
(株)コスモヒューマンズ | 1.37% | 180日間 |
同社の大株主は桑野社長の資産管理会社で、同社株の55%を有し、桑野社長の個人持分の14%を合わせオーナー会社となっています。その他役員や従業員、その他取引先が株主として名を連ねており、ファンドは入っていません。
売出は桑野社長等含めた7者で179,500株の売出です。
大株主の大半には180日のロックアップがかかっており、上場後もエグジットが起きるリスクが少ないです。そのため需給がタイトとなり大幅上昇する可能性も秘めています。
公募では7.2億円の資金調達を行い、コンサルティング事業の強化を目的としたシステム開発への投資や、業務効率化を図るための基幹システム開発への投資、オフィス移転費用や人材採用費用等に充てられる予定です。
今回は公募株が売出株より多く、資金調達をメインとしたIPOとなります。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ピアズ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | SMBC日興証券 | 91.40% | 406,200株 |
幹事 | 大和証券 | 2.59% | 11,500株 |
みずほ証券 | 2.16% | 9,600株 | |
東海東京証券 | 1.28% | 5,700株 | |
SBI証券 | 0.86% | 3,800株 | |
岩井コスモ証券 | 0.86% | 3,800株 | |
楽天証券 | 0.43% | 1,900株 | |
極東証券 | 0.43% | 1,900株 |
今回の主幹事はSMBC日興証券が主幹事を務めます。その他大手および中堅証券会社が名を連ねています。株数は少ないため獲得は難しいでしょう。
著者のまとめ
通信業界に特化した事業展開を行っており、上場会社で同様に特化した同業がいないため、特異な事業モデルを持ったIPOとなります。
人材ビジネスは引き続き市場では人気業種であるため、同社の初値動向は良好なものとなることが想定されます。
負債が重くなく、業績も伸ばしているため上場後の株価動向はポジティブな印象を持っているため、投資していく会社としてもいいと考えています。
ただし、事業が携帯電話販売代理店に特化しているため、業界変化が起きた際の業績への変動リスクは事前に理解しておくべきです。