2020年9月24日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「グラフィコ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
グラフィコの上場日は!?期待度は?
企業名 |
グラフィコ |
上場市場 |
東証JQスタンダード |
銘柄コード |
4930 |
事業内容 |
健康食品・化粧品・日用雑貨・医薬品等の企画製造販売 |
所在地 |
東京都品川区 |
設立 |
1996年 |
従業員 |
52名 |
会社HP |
https://www.graphico.co.jp/ |
監査法人 |
EY新日本 |
上場日 |
2020年9月24日(木) |
主幹事 |
SBI証券 |
BB期間 |
2020年9月4日(金)~ 2020年9月10日(木) |
価格決定日 |
2020年9月11日(金) |
購入申込期間 |
2020年9月15日(火)~ 2020年9月18日(金) |
同社は日用雑貨や健康食品、化粧品等の企画・販売を手掛ける会社です。
有名な商品として酸素系漂白剤「オキシクリーン」など、ヒット作を有しており、身近な商品を中心により良いものを提供している会社です。社長が女性ということもあり、女性目線の画期的な商品開発を行っており、注目度が高い会社の上場です。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.oxicleanjapan.jp/)
同社は1994年に現代表取締役社長CEOの長谷川純代氏の個人事業としてスタートし、1996年に法人化しました。長谷川社長は元々モデル業をしながらグラフィックデザイン業を行った経験があり、大手化粧品会社等のデザインや商品の企画を行った実績を有しています。
その経験を活かし、自社において商品企画販売を行うメーカーに転身し、女性社長である長谷川社長の着眼点を生かした。身の回りにあるようでなかった便利な商品の開発を手掛けてきました。
同社が手掛けた商品を挙げてみると、アメリカ発の酸素系漂白剤「オキシクリーン」や、「なかったコトに!」を始めとしたヘルシーバランスサプリメント、足用石けん「フットメジ」、女性特有の悩みをサポートする温活商品ブランド「優月美人」など、一度は聞いたことがある商品の開発を手掛けています。
メーカーではあるものの商品製造は外注しており、ファブレスメーカーとして企画販売に特化しています。
売上の内、「オキシクリーン」、「なかったコトに!」、「フットメジ」で全体売上の9割を稼ぐなど、長期ヒット商品が多いのが同社の特徴です。
上場後は引き続き新商品開発に着手し、事業拡大を図っていく模様です。
|
2015年6月期 |
2016年6月期 |
2017年6月期 |
2018年6月期 |
2019年6月期 |
売上高(百万円) |
1,790 |
1,939 |
2,030 |
2,807 |
3,378 |
経常利益(百万円) |
171 |
177 |
130 |
151 |
206 |
当期純利益(百万円) |
154 |
115 |
94 |
23 |
144 |
純資産額 (百万円) |
766 |
880 |
974 |
997 |
1,141 |
BPS(円) |
19,141 |
1,101 |
1,217 |
1,246 |
1,427 |
EPS(円) |
3,848 |
144 |
117 |
29 |
180 |
自己資本比率(%) |
73.1 |
81.5 |
78.60 |
64.2 |
72.2 |
ROE(%) |
22.3 |
14 |
10.1 |
2.3 |
13.5 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績は着実に成長させています。利益に関しては商品開発等の投資もあるため波はあるものの、売上は5期連続増収です。安定的に人気商品が売れている一方、新商品の販売も堅調に推移していることが背景です。尚、2020年6月期3Q(2020年3月末)の売上高は2,506百万円、経常利益は264百万円と最高益が見えている状況です。
配当はこれまで無配で、上場後は内部留保を確保しつつ配当を出していく方針です。尚、上場時点では配当開始時期等は決まっていません。
公募株数 |
総数280,000株 (内、公募80,000株、売出200,000株) |
OA分 |
42,000株 |
発行済み株数 |
880,000株 |
想定価格 |
3,850円(100株単位:39万円) |
仮条件 |
3,850円~4,090円 |
初値予想 |
4,500円~8,500円 |
想定PER |
約24倍 |
想定PBR |
約2倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
34億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は12.3億円で、時価総額が33.8億円とジャスダック上場銘柄としては小規模案件です。時価総額に対する吸収額が大きいのが気になるところです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
長谷川純代 |
62.67% |
180日間 |
嶋津貴和 |
25.03% |
180日間 |
村松太郎 |
2.27% |
180日間 |
水谷直人 |
1.57% |
180日間 |
甲正彦 |
1.11% |
180日間 |
遠藤幸子 |
0.97% |
180日間 |
秦俊二 |
0.75% |
180日間 |
若松里子 |
0.75% |
継続保有 |
高鳥忠明 |
0.56% |
継続保有 |
グラフィコ従業員持株会 |
0.41% |
|
同社の株主構成ですが、創業者である長谷川社長が筆頭株主で、過半数越えである63%の株式を有しています。2位は元取締役の嶋津氏で25%を有しています。その他役員や従業員を中心に株主が構成されています。
今回の売出は長谷川社長と嶋津氏の2名で、20万株の売出を予定しています。
公募によって2.8億円の資金調達を実施し、広告宣伝費や新商品開発費用、人材採用費や運転資金に充てる予定です。
大株主には180日のロックアップがかかっています。自社の社員を中心とした株主構成であるため、上場後のエグジットリスクは高くありません。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件で、長谷川社長の保有比率を引き下げる効果はあるものの、引き続き同社のオーナーとして経営していくため、事業拡大の方向性には間違いはない模様です。。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「グラフィコ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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割当率 |
株数 |
主幹事 |
SBI証券 |
86.96% |
280,000株 |
幹事 |
大和証券 |
5.22% |
16,800株 |
SMBC日興証券 |
2.61% |
8,400株 |
|
いちよし証券 |
1.74% |
5,600株 |
|
岩井コスモ証券 |
1.74% |
5,600株 |
|
藍澤證券 |
0.87% |
2,800株 |
|
東洋証券 |
0.87% |
2,800株 |
今回の主幹事はSBI証券が主幹事を務めます。その他大和証券を含む6社が幹事を務めます。
著者のまとめ
日用品を中心に、一度は目にしたことのある商品を手掛ける同社については、過去にも上場観測はあったものの、満を持しての上場となります。人気商品の開発と既存商品の売上維持が求められますが、独自の着眼点をもった商品開発の実績を鑑みると、業容拡大と株価高騰が多いに見込めると言えます。