2019年10月2日に東証2部市場へ上場する「レオクラン」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
レオクランの上場日は!?期待度は?
企業名 |
レオクラン |
上場市場 |
東証2部市場 |
銘柄コード |
7681 |
事業内容 |
医療機関向けに医療機器及び医療設備を販売するメディカルトータルソリューション事業、医療用画像の遠隔診断をおこなう遠隔画像診断サービス事業、介護福祉施設向けに給食サービスを提供する給食事業」 |
所在地 |
大阪府摂津市 |
設立 |
2001年 |
従業員 |
156名 |
会社HP |
http://www.leoclan.co.jp/ |
監査法人 |
トーマツ |
上場日 |
2019年10月2日(水) |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
BB期間 |
2019年9月13日(金)~2019年9月20日(金) |
価格決定日 |
2019年9月24日(火) |
購入申込期間 |
2019年9月25日(水)~2019年9月30日(月) |
同社は医療機関向けにコンサルティングを行う子会社を有した会社です。
医療機関の建て替えや、医療機器の設置など専門的な判断が求められる点に特化したコンサルティングを実施し、業容の拡大を図っています。
どんなことをしている会社なの?
(参照:http://www.leoclan.co.jp/service/)
同社は、2001年に大阪府吹田市で創業しました。創業者は現社長の杉田昭吾氏です。杉田氏は元々医療機器販売業の西本産業(現キヤノンライフケアソリューションズ㈱)の出身で、医療機器に関するプロフェッショナルでした。
同社は「メディカルトータルソリューション事業」単一のセグメントで、連結子会社3社で運営されています。
「トータルパックシステム」を提供する会社として、主に病院や医療機関の開院や新築・移転等の建築コンサルティングから、設置する医療機器のアドバイス、その他保守運用を一貫して行っています。
全国の一般病院の平均病床は178床の中、同社は平均396床と比較的大病院向けにコンサルティングを展開しています。
その他、給食事業を子会社にて行っており、ブランド名「クックレオ」として、自社のセントラルキッチンにてチルド状態にし、病院および介護施設への提供を行っています。
売上や成長性は?
|
2014年9月期 |
2015年9月期 |
2016年9月期 |
2017年9月期 |
2018年9月期 |
売上高(百万円) |
18,941 |
25,705 |
20,521 |
19,061 |
25,716 |
経常利益(百万円) |
504 |
868 |
600 |
28 |
652 |
当期純利益(百万円) |
8 |
515 |
391 |
243 |
358 |
純資産額 (百万円) |
1,453 |
2,068 |
2,451 |
2,905 |
3,682 |
BPS(円) |
658,099 |
418,935 |
496,916 |
2,870 |
2,016 |
EPS(円) |
3,747 |
116,413 |
79,713 |
247 |
324 |
自己資本比率(%) |
15.3 |
32.3 |
33 |
23.4 |
27.9 |
ROE(%) |
0.6 |
29.4 |
17.4 |
9 |
11.2 |
配当性向(%) |
66.7 |
1.7 |
5 |
25.3 |
9.3 |
業績は一定水準を保っています。2016年9月期と2017年9月期は減収減益となっていましたが、2018年9月期で回復しています。2019年9月期の3Q(2019年6月)時点で、売上高は28,248百万円、経常利益は1,180百万円と前期を上回る業績となっています。配当は上場以前より出しており、上場後も引き続き配当を出していく方針です。尚、前期では1株40円の配当を出しています。
公募株数 |
総数423,000株 (内、公募163,000株、売出260,000株) |
OA分 |
63,400株 |
発行済み株数 |
1,945,000株 |
想定価格 |
3,070円(100株単位・31万円) |
仮条件 |
2,480円~2,700円 |
初値予想 |
2,500円~3,000円 |
想定PER |
約16.7倍 |
想定PBR |
約1.4倍 |
配当利回り |
約1.5% |
想定時価総額 |
60億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は14.9億円で、時価総額が59.7億円です。東証2部上場と人気がやや薄い案件となります。また、公募価格が事前想定よりも低く設定されたため、注意が必要です。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
杉田 昭吾 |
44.01% |
180日間 |
㈱A&M |
13.42% |
180日間 |
レオクラン従業員持株会 |
4.38% |
180日間 |
大阪中小企業投資育成㈱ |
3.63% |
180日間 |
八上 重明 |
1.54% |
180日間 |
吉川 謹司 |
1.38% |
180日間 |
医療法人藤井会 |
1.32% |
180日間 |
ファスキアホールディングス㈱ |
1.32% |
180日間 |
㈱東洋美装 |
1.32% |
180日間 |
㈱ユニティ建築企画 |
1.32% |
180日間 |
同社の大株主は杉田社長で同社株の44%を有しています。その他杉田社長の資産管理会社「㈱A&M」が13.4%を有しています。そのため、過半数を有していることになります。
その他、同社取締役や従業員が株式を保有している他、取引先や大阪中小企業投資育成などが株主に存在します。
今回は売出は杉田社長のみで、26万株の売出です。
公募は4.5億円の資金調達で、システム投資資金や人材採用費、借入金の返済等に充当する予定です。
今回は公募株よりも売出株が上回っています。しかし売出が杉田社長のみとなるため、大きく変動する恐れは薄いかと思います。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「レオクラン」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
SMBC日興証券 |
82.63% |
401,900株 |
幹事 |
みずほ証券 |
3.47% |
16,900株 |
大和証券 |
3.47% |
16,900株 |
|
野村證券 |
3.47% |
16,900株 |
|
エース証券 |
3.47% |
16,900株 |
|
SBI証券 |
3.47% |
16,900株 |
今回の主幹事はSMBC日興証券が主幹事を務めます。その他みずほ証券を含めた5社が幹事を務めます。
著者のまとめ
医療機関向けのコンサルティング会社の上場となります。業界内でも実績があり、上場後の値動きも期待されていましたが、仮条件の価格を引き下げています。そのため初値の水準が読めず公募割れリスクが出てきています。
しかしながら、医療機関のコンサルティングが不可欠になりつつあり、上場後の業績次第では堅調に推移する可能性もあります。株価動向には注目したいところです。