2019年12月10日に東証マザーズ市場へ上場する「ALiNK[アリンク]インターネット」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ALiNK[アリンク]インターネットの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ALiNK[アリンク]インターネット |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
7077 |
事業内容 |
天気予報専門サイト『tenki.jp』の運営 |
所在地 |
東京都新宿区 |
設立 |
2013年 |
従業員 |
9名 |
会社HP |
https://www.alink.ne.jp/ |
監査法人 |
EY新日本 |
上場日 |
2019年12月10日(火) |
主幹事 |
野村證券 |
BB期間 |
2019年11月22日(金)~2019年11月28日(木) |
価格決定日 |
2019年11月29日(金) |
購入申込期間 |
2019年12月2日(月)~2019年12月5日(木) |
同社は天気予報専門メディア「tenki.jp」を運営する会社です。
天気を中心とした自社メディアの運営によって広告収入を獲得しているビジネスモデルの同社の上場となります。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.alink.ne.jp/service/)
同社は2013年に設立された会社ですが、元々2006年から池田洋人現CEOが日本気象協会よりtenki.jpの業務委託を受けたことがスタートです。
同社は、日本気象協会がスタートさせた天気メディア「tenki.jp」を共同で運営している会社です。
様々なメディアがある中、季節の話題や観測データ、地震等の防災情報の提供に重きを置いたメディア運営で、年間PV数は40億PVを超えます。
登山やゴルフなど、天気に影響を受ける趣味に対応する天気情報など、独自のサービスを提供し利用者数を伸ばしています。
同社の収益は、ページに掲載される広告収入によるもので、アドテクノロジーを駆使した運用型広告収入が全体の90%を占めます。利用者には無料で提供する代わりに、閲覧に応じた広告収入を稼ぐというモデルで拡大してきました。
創業者の池田社長は気象予報士でもあり、日本気象協会との関係性構築に努め、一定のビジネスモデルを確立しています。
同社は従業員9名ながらも約7億円の売上を生み出しています。
売上や成長性は?
2015年2月期 |
2016年2月期 |
2017年2月期 |
2018年2月期 |
2019年2月期 |
|
売上高(百万円) |
273 |
245 |
374 |
445 |
694 |
経常利益(百万円) |
147 |
106 |
248 |
199 |
345 |
当期純利益(百万円) |
97 |
68 |
161 |
132 |
232 |
純資産額 (百万円) |
165 |
232 |
394 |
564 |
826 |
BPS(円) |
549,031 |
774,226 |
1,312,423 |
292 |
423 |
EPS(円) |
323,325 |
225,194 |
538,197 |
72 |
120 |
自己資本比率(%) |
62.8 |
78.1 |
74.5 |
86.6 |
84.7 |
ROE(%) |
83.5 |
34 |
51.6 |
27.5 |
33.4 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績は成長に向けて動いています。売上高は直前期で694百万円とのばしており、経常利益は過去最高の344百万円でした。なお、2020年2月期の2Q(2019年8月)時点で、売上高は377百万円、経常利益は184百万円と過去最高業績も視野に入っています。配当はこれまで無配で、当面も内部留保を確保するため無配を予定しています。
公募株数 |
総数505,200株 (内、公募150,000株、売出355,200株) |
OA分 |
75,700株 |
発行済み株数 |
2,102,400株 |
想定価格 |
1,470円(100株単位・15万円) |
仮条件 |
1,560円~1,700円 |
初値予想 |
2,500円~3,500円 |
想定PER |
約13倍 |
想定PBR |
約3倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
31億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は8.5億円で、時価総額が31億円です。マザーズIPO銘柄としては小ぶり案件です。従業員数が9名と驚きの少なさでの上場となった同社ですが、市場から期待の声も上がっているため初値には期待したいところです。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
池田 洋人 |
51.10% |
90日間 |
松本 修士 |
42.93% |
90日間 |
富田 知尚 |
3.21% |
90日間 |
池田 直紀 |
1.46% |
90日間 |
一般財団法人日本気象協会 |
0.99% |
継続保有 |
藤倉 昭幸 |
0.12% |
|
塚本 真由子 |
0.09% |
|
高安 伸 |
0.09% |
|
松田 茜 |
0.01% |
同社の大株主は、池田社長で、同社株の51%を保有しています。2位は創業メンバーでもある松本取締役CTOで43%を保有します。その他従業員が保有している他、事業を共同で行っている一般財団法人日本気象協会は約1%の株式を保有する株主です。ファンドは入っていない会社です。
今回の売出は池田社長と松本社長のみで355,200株の売出です。
公募は2億円の資金調達で、エンジニアを中心とした採用活動費と人件費、広告宣伝費等に充当する予定です。池田社長と松本社長を中心に90日のロックアップ条項がついている他、日本気象協会は継続保有の条件がついているため、上場後のエグジットによる株価変動リスクは低いです。
今回は売出が公募よりも大きい上場となり、エグジット案件となりますが、株主構成は大きく変わりません。あくまでも事業拡大の上での人材採用のための企業価値向上や資金調達を行ったという見方が正しいでしょう。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ALiNKインターネット」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
割当率 |
株数 |
|
主幹事 |
野村證券 |
-% |
-株 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
-% |
-株 |
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
-% |
-株 |
|
SBI証券 |
-% |
-株 |
|
岡三証券 |
-% |
-株 |
|
エース証券 |
-% |
-株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他SMBC日興証券を含めた5社が幹事を務めます。
著者のまとめ
天気メディアを運営する同社の上場には賛否あります。様々な天気メディアがある中で、事業の成長性へ疑問を持つ声がある一方、積極的にアドテクノロジーを駆使した広告運用を行うことで収益性の高いビジネスモデルを作り出していることから今後に期待ができるともいえます。
今回の上場は人材採用における企業信用の向上によるものが大きいと感じられるため、引き続きの業績成長が見込めそうです。
小ぶり案件ということも初値高騰が期待できる要素であるため、積極的に投資をしていきたいものです。
ALiNK[アリンク]インターネット株価、PTS株価、ADR株価はこちら