2020年3月17日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「ミアヘルサ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ミアヘルサの上場日は!?期待度は?
企業名 |
ミアヘルサ |
上場市場 |
東証JQスタンダード |
銘柄コード |
7688 |
事業内容 |
調剤薬局、保育園、介護事業所の運営 |
所在地 |
東京都新宿区 |
設立 |
1984年 |
従業員 |
936名 |
会社HP |
https://www.merhalsa.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2020年3月17日(火) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年2月28日(金)~2020年3月5日(木) |
価格決定日 |
2020年3月6日(金) |
購入申込期間 |
2020年3月9日(月)~2020年3月12日(木) |
同社は調剤薬局、介護施設、保育事業を多角的に運営している会社です。
少子高齢社会における必要な社会インフラとなる事業を運営し、地域に貢献している会社で、今回は事業拡大を目的に上場してきます。
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.merhalsa.jp/business/medicine/)
同社は1984年に東京都豊島区で「㈱日本生科学研究所」の名で創業しました。創業当初から調剤薬局を行っていましたが、その後事業拡大に伴い介護および福祉事業を展開し現在に至ります。
創業者は学校給食の普及を目的に1968年に「㈱給食普及会」を創業した青木勇現代表取締役社長で、2006年に子会社化した上で吸収合併を行い、現在は同社の食品事業部として運営されています。
同社は「少子高齢化社会の課題に挑戦し、地域社会を明るく元気にします」というミッションの元、医薬・介護・保育の3事業のサービスを展開しています。
医薬は創業来の事業であり、「日生薬局」の名で関東中心に41店舗を運営しています。近年厚生労働省が進めている「かかりつけ薬局」とされるため、情報の一元管理を行うことでリピーターを増やしています。
2つ目に介護事業ですが、関東で57拠点を構えており、通所介護等を中心に介護事業を展開しています。
3つ目の保育事業ですが、こちらも関東中心に23園の運営をしており、認可保育園を21園、認証保育所を1園、院内保育所の運営受託を1園となっています。
これらの事業は、政府が公表している「地域包括ケアシステム」の内容であり、同社施設は地域包括ケアシステムを参考にした取り組みを積極的に行っています。上場後も引き続き事業拡大に努めていく方針です。
売上や成長性は?
|
2015年3月期 |
2016年3月期 |
2017年3月期 |
2018年3月期 |
2019年3月期 |
売上高(百万円) |
13,464 |
15,324 |
15,629 |
16,407 |
16,135 |
経常利益(百万円) |
△382 |
△25 |
44 |
374 |
222 |
当期純利益(百万円) |
△92 |
51 |
40 |
308 |
340 |
純資産額 (百万円) |
632 |
683 |
723 |
1,031 |
1,371 |
BPS(円) |
325,727 |
3,516 |
3,721 |
531 |
706 |
EPS(円) |
△47,553 |
265 |
205 |
159 |
175 |
自己資本比率(%) |
7.5 |
7.6 |
9.4 |
12.6 |
16.6 |
ROE(%) |
△13.5 |
7.8 |
5.7 |
35.2 |
28.3 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績はまちまちな動向です。売上高は緩やかな増収できていましたが、前期は減収となっています。経常利益は黒字を維持しているものの高い収益性とはいえません。尚、2020年3月期3Q(2019年12月末)売上高は12,516百万円、経常利益は352百万円で、利益面は向上していますが、明らかに良いとは言えません。
配当はこれまで無配で、引き続き内部留保の拡充を優先するため無配を予定しています。
公募株数 |
総数600,000株 (内、公募300,000株、売出300,000株) |
OA分 |
90,000株 |
発行済み株数 |
2,240,000株 |
想定価格 |
2,330円(100株単位:23万円) |
仮条件 |
2,030円~2,330円 |
初値予想 |
2,200円~3,000円 |
想定PER |
約15倍 |
想定PBR |
約3倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
52億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は17億円で、時価総額が52億円とジャスダック上場銘柄としては小ぶりですが、期待性が乏しく初値高騰は難しいと思われます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
青木 勇 |
43.21% |
180日間 |
(有)スリーユ |
36.23% |
180日間 |
アルフレッサ㈱ |
4.53% |
180日間 |
グリーンホスピタルサプライ㈱ |
4.53% |
180日間 |
青木 文恵 |
3.17% |
180日間 |
門倉 優里 |
2.26% |
180日間 |
青木 友紀 |
2.26% |
180日間 |
従業員持株会 |
0.27% |
|
足立 正弘 |
0.23% |
|
齊藤 彰一 |
0.18% |
|
同社の大株主は、創業者の青木社長で、同社株の43%を保有しています。2位は青木社長の資産管理会社「(有)スリーユ」で36%となっており、実質青木社長が同社株の約8割を有するオーナーです。残りは従業員および役員が保有する他、取引先であるアルフレッサ等が株主となっています。
今回の売出は青木社長を含めた4者で、30万株の売出です。
公募によって6.3億円の資金調達を実施し、保育園の開園や調剤薬局の開店費用、借入金の返済に充てる予定です。大株主には180日のロックアップ制限がかかっているため、エグジットリスクは低いでしょう。
今回は売出と公募が50%ずつの案件で、青木社長のエグジットと資金調達を兼ね備えた格好です。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ミアヘルサ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
93.91% |
648,000株 |
幹事 |
SMBC日興証券 |
2.61% |
18,000株 |
大和証券 |
1.74% |
12,000株 |
|
SBI証券 |
0.87% |
6,000株 |
|
マネックス証券 |
0.87% |
6,000株 |
今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他SMBC日興証券を含めた4社が幹事を務めます。
著者のまとめ
首都圏を中心に医薬・介護・保育といった社会インフラ事業を運営する会社ですが、事業帯として注目度は引くく、初値高騰は難しいほか、初値割れリスクもはらんでいます。hしかしながら割安銘柄ではあるため、状況によっては割安水準での投資もありでしょう。