【7686】カクヤス新規上場で気になる株価は!?

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20191223日に東証2部市場へ上場する「カクヤス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。

カクヤスの上場日は!?期待度は?

企業名

カクヤス

上場市場

東証2部

銘柄コード

7686

事業内容

酒類・食品等の料飲店および一般個人向け販売

所在地

東京都北区

設立

1982年

従業員

1,523名

会社HP

https://corp.kakuyasu.co.jp/

監査法人

トーマツ

上場日

2019年12月23日(月)

主幹事

野村證券

BB期間

2019年12月5日(木)~2019年12月11日(水)

価格決定日

2019年12月12日(木)

購入申込期間

2019年12月13日(金)~2019年12月18日(水)

同社は酒類の卸売を行う会社です。

飲食店向けに強いニーズを確保している同社の上場となります。創業100年近くを誇る歴史のある会社が今回上場となります。

どんなことをしている会社なの?

(参照:https://corp.kakuyasu.co.jp/business/index.html

同社は1982年に設立としていますが、創業は1921年で間もなく創業100年を迎える歴史のある会社です。元々東京都北区で小さな酒屋としてスタートしましたが、現社長で3代目の佐藤順一社長になってから、酒類の宅配を開始し事業拡大を図ってきました。

同社のビジネスは、酒類の卸売および小売を行っていますが、特徴として「東京23区および横浜、大阪」、「1時間以内」に「1本から配送」をモデルに酒類の配送を行っています。業務用向けの配送がメインですが、個人向けにも配送を行っています。

ピンクの看板で「なんでも酒やカクヤス」という看板を見たことがある方もいらっしゃると思います。201910月時点で店舗および小型倉庫等173か所を構えており、急な注文であっても即座に配達ができるような体制を整えています。

近年では郊外向けに大型酒類専門店「KYリカー」や個人向けのフラワーショップ「CORK」等事業の多角化を図っており、酒類に限らず投資意欲が旺盛です。

売上や成長性は?

 

2015年3月期

2016年3月期

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

売上高(百万円)

105,789

109,503

110,963

110,044

108,715

経常利益(百万円)

1,078

1,238

748

1,071

1,806

当期純利益(百万円)

495

389

497

434

745

純資産額 (百万円)

3,020

3,167

3,614

4,315

4,682

BPS(円)

8,345

8,750

9,985

596

647

EPS(円)

1,368

1,076

1,375

60

103

自己資本比率(%)

12.4

13.2

13.9

15.1

16.2

ROE(%)

17.5

12.6

14.7

10.3

16.6

配当性向(%)

28.2

38.9

30.1

56.2

51.5

業績は横ばいが続いている状況です。売上高は1,000億円近辺を横ばい状態で、右肩上がりに印象はありません。一方利益は横ばいを続けていたものの、前期20193月期は急伸しています。尚20203月期2Q20199月末)売上高は55,198百万円、経常利益は805百万円とまずまずの動きですが、前年を上回るかは不明慮です。配当はこれまでも出してきており、今後も継続的かつ安定的に出していく方針です。上場後は配当性向30%を目標に動いていく模様です。

公募株数

総数2,042,000株             (内、公募285,000株、売出1,757,000株)

OA分

306,300株

発行済み株数

7,525,000株

想定価格

1,520円(100株単位・15万円)

仮条件

1,520円~1,600円

初値予想

1,500円~1,650円

想定PER

約15倍

想定PBR

約2倍

配当利回り

約3%

想定時価総額

114億円

今回の上場にあたっての吸収金額は36億円で、時価総額が114億円と東証2部上場銘柄としては小ぶり案件です。酒離れが進む中、明るい事業展開が見いだせにくい業界であるため、初値高騰は難しいでしょう。

株主名

保有割合

ロックアップ

(株)SKYグループホールディングス

87.16%

90日間

カクヤス従業員持株会

2.70%

 

佐藤 順一

0.25%

90日間

田島 安希彦

0.20%

90日間

並木 吉彦

0.12%

90日間

赤坂 敏明

0.12%

90日間

関口 信彦

0.12%

90日間

森山 雅司

0.07%

 

新里

0.07%

 

川口 雅博

0.07%

 

同社の大株主は、創業一族が運営する親会社「SKYグループホールディングス」で同社株の87%を保有する大株主です。2位は従業員持株会で、佐藤社長は個人では0.25%を保有する第3位の株主です。VCとかは入っておらず、従業員および役員で構成されています。

今回の売出は親会社のSKYグループホールディングスのみで、1,757,000株の売出を行います。

公募は4億円の資金調達で、自社ECサイト開発費用と店舗POSレジ更新や流通センターの効率化や店舗改装費用、借入金の返済に充当する予定です。大半の大株主には90日のロックアップが掛かっていますが、個人株主は従業員が多数のため上場後の需給は比較的タイトとなりそうです。

今回は売出が公募を上回るエグジット案件となります。大株主であるSKYグループホールディングスのエグジットによってパブリックな会社とする方針ですが、今回は資金調達を考慮したIPOよりも企業の知名度と社会的信用度向上を狙ったものである思われます。

どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?

今回の「カクヤス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。

 

 

割当率

株数

主幹事

野村證券

91.31%

2,144,300

幹事

みずほ証券

3.47%

81,600

三菱UFJモルガン・スタンレー証券

1.74%

40,800

SMBC日興証券

0.87%

20,400

マネックス証券

0.87%

20,400

SBI証券

0.87%

20,400

岩井コスモ証券

0.87%

20,400

今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。またみずほ証券を含めた6社が幹事を務めます。

著者のまとめ

飲食業界では知らない人がいない「カクヤス」の上場となります。酒離れが起きる今日市場の成長性には疑問があるため、初値高騰は難しいでしょう。しかしながら、強い資金需要がある訳ではないため、上場後には他業種のM&Aを含め多角化に動いていく可能性が大いにあります。

上場後の値動きに注目です。

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