2020年10月16日に東証ジャスダックスタンダード市場へ上場する「アースインフィニティ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
アースインフィニティの上場日は!?期待度は?
同社は電気・ガス小売や電子機器の製造販売を手がける会社です。
地味な事業を手掛けていますが、電力・ガスの小売自由化によって事業者が増えており、同社もその中でも着々と事業拡大している会社の一つです。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 |
アースインフィニティ |
上場市場 |
東証JQスタンダード |
銘柄コード |
7692 |
事業内容 |
小売電気事業、ガス小売事業、電子機器の製造・販売・卸業 |
所在地 |
大阪府大阪市 |
設立 |
2002年 |
従業員 |
46名 |
会社HP |
https://www.earth-infinity.co.jp/ |
監査法人 |
仰星 |
上場日 |
2020年10月16日(金) |
主幹事 |
みずほ証券 |
BB期間 |
2020年9月30日(水)~ 2020年10月6日(水) |
価格決定日 |
2020年10月7日(木) |
購入申込期間 |
2020年10月8日(金)~ 2020年10月13日(火) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.earth-infinity.co.jp/)
同社は2002年に現代表取締役社長の濱田幸一氏によって設立された会社です。エネルギーに関連した事業を行うべく、当初はインバーターやブレーカーの販売を手掛けていましたが、2004年に電子ブレーカーの特許を取得後、製造販売を手掛けてきました。
電子ブレーカーによって電力需要者の電気料金削減に寄与してきたことから、2016年より電力小売事業をスタートしました。一般家庭向けの低圧から中小企業の工場向けの高圧までを手掛けており、自社の営業社員によって顧客開拓を行っています。
また、ガス小売の自由化が始まったことから、ガス小売事業をスタートしており、電気と合わせてストック型ビジネスを展開しています。
現状の事業としては「エネルギー事業」と「電子機器事業」の2事業で運営されており、エネルギー事業は、電力・ガスの小売であり、電力会社運営の発電所によって作られた電気を、電力会社の配電網を使って販売する形をとっており、ガスも同様に提供されています。したがって同社として設備等を有することなく事業を行うことができます。
また、電子機器事業では創業来手掛けているブレーカーを中心に、機器販売によって事業を構成しています。
元来のフロービジネスから、電気・ガス小売というストックビジネスも加えており、事業を伸ばす素地はできていると言えます。
|
2015年7月期 |
2016年7月期 |
2017年7月期 |
2018年7月期 |
2019年7月期 |
売上高(百万円) |
585 |
653 |
1,363 |
2,482 |
3,465 |
経常利益(百万円) |
25 |
5 |
61 |
101 |
230 |
当期純利益(百万円) |
24 |
15 |
38 |
65 |
167 |
純資産額 (百万円) |
26 |
41 |
81 |
146 |
312 |
BPS(円) |
13,332 |
20,845 |
81 |
49 |
105 |
EPS(円) |
12,201 |
7,513 |
39 |
22 |
56 |
自己資本比率(%) |
13.4 |
16.60 |
14.8 |
17.4 |
27.1 |
ROE(%) |
168.7 |
44 |
62.6 |
57 |
72.8 |
配当性向(%) |
– |
– |
– |
– |
– |
業績は成長過程にあります。売上高は5期間連続増収となっており、利益も増益基調にあります。引き続き業績を伸ばしていく模様です。
尚、2020年7月期3Q(2020年4月末)の売上高は2,817百万円、経常利益は434百万円と前期を上回るペースで推移しています。
配当はこれまでも無配で、上場後も内部留保の確保を優先するため無配とする方針です。
公募株数 |
総数306,000株 (内、公募55,000株、売出251,000株) |
OA分 |
45,900株 |
発行済み株数 |
3,013,300株 |
想定価格 |
1,970円(100株単位:20万円) |
仮条件 |
1,820円 ~ 1,970円 |
初値予想 |
3,000円 ~7,500円 |
想定PER |
約36倍 |
想定PBR |
約15倍 |
配当利回り |
なし |
想定時価総額 |
59億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は7億円で、時価総額が59億円と東証ジャスダックスタンダード上場銘柄としては小規模案件です。規模やサイズ感から初値高騰が想定されます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
濵田 幸一 |
73.76% |
180日間 |
坂本 守孝 |
4.06% |
180日間 |
上田 朝雄 |
3.04% |
|
浅原 香織 |
2.54% |
180日間 |
津田 真奈美 |
2.03% |
|
一氏 亮佑 |
1.72% |
180日間 |
亀田 純 |
1.72% |
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西村 雄治 |
1.62% |
|
松田 ありさ |
1.12% |
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菰田 寛 |
1.01% |
|
同社の株主構成ですが、創業者の濱田社長が筆頭株主で、74%を保有するオーナーです。その他は、役員・従業員を中心とした株主構成となっており、VCや事業会社の名前は一切ありません。
今回の売出は濱田社長を含めた6者で、251,000株の売出です。
今回の公募によって調達する資金は約1億円で、調達資金は電気やガスの仕入れ費用や人材採用火等に充てられる予定です。
大株主には180日のロックアップがかかっており、上場後のエグジットリスクは非常に少ない案件と言えます。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件となりますが、資金調達の金額の少なさと引き続き株主構成が変わらないことを鑑みると、企業の知名度と人材採用に向けた企業の信用度向上を目指したIPOである可能性が高いです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「アースインフィニティ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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割当率 |
株数 |
主幹事 |
みずほ証券 |
93.95% |
330,600株 |
幹事 |
SBI証券 |
1.73% |
6,100株 |
丸三証券 |
1.73% |
6,100株 |
|
岡三証券 |
1.73% |
6,100株 |
|
マネックス証券 |
0.85% |
3,000株 |
今回の主幹事はみずほ証券が主幹事を務めます。その他SBI証券を含む4社が幹事を務めます。
著者のまとめ
ジャスダック上場銘柄の中でも小ぶりな案件となるため、マザーズ銘柄同様初値に買いが集まりそうです。また、事業としてもエネルギー関連ということもあり、今後の成長を期待できる点からもある程度長い投資資金が集まる可能性が高いです。VC等もいないため、エグジットリスクも気にする必要はないでしょう。