2020年12月15日に東証2部市場へ上場する「ビーイングホールディングス」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
ビーイングホールディングスの上場日は!?期待度は?
同社は3PL事業を中心に物流事業を手がける会社です。
北陸・石川を拠点に事業展開しており、地方IPO銘柄として注目を集めています。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 |
ビーイングホールディングス |
上場市場 |
東証2部 |
銘柄コード |
9145 |
事業内容 |
生活物資に特化した物流事業(主に自社および顧客の物流センターの輸送・保管・包装・荷役・流通加工・情報システムの構築を一貫して手掛ける3PL事業、物流コンサルティング)、その他(旅客事業など) |
所在地 |
石川県金沢市 |
設立 |
1986年 |
従業員 |
882名 |
会社HP |
https://being-group.jp/ |
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2020年12月15日(火) |
主幹事 |
野村證券 |
BB期間 |
2020年11月27日(金)~2020年12月3日(木) |
価格決定日 |
2020年12月4日(金) |
購入申込期間 |
2020年12月7日(月)~ 2020年12月10日(木) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://being-group.jp/business/)
同社は1986年に石川県金沢市で鶏肉の卸売配送を目的に設立した河内物流有限会社がスタートで、子会社設立やM&Aによって連結子会社11社を有する持株会社として今日に至ります。
同社は主に、顧客企業より物流に関する業務を請け負う3PL事業を主軸とした物流企業です。また、3PL事業で培ったノウハウを同業の物流会社に対してコンサルティングを行う4PL事業に力を入れており、引き続き物流事業を伸ばしていく模様です。
その他、子会社ではタクシーや不動産、システム開発等複数の事業を行っており、物流を通したトータルロジスティックグループとして事業拡大を図っていくことが予想されています。
北陸・石川を軸に事業を手掛けており、地方銘柄としても今後注目される可能性が高いです。
|
2015年12月期 |
2016年12月期 |
2017年12月期 |
2018年12月期 |
2019年12月期 |
売上高(百万円) |
767 |
1,118 |
1,170 |
13,769 |
16,219 |
経常利益(百万円) |
148 |
339 |
325 |
331 |
552 |
当期純利益(百万円) |
△142 |
△125 |
271 |
115 |
409 |
純資産額 (百万円) |
162 |
67 |
341 |
1,568 |
1,967 |
BPS(円) |
101,765 |
39,549 |
199,902 |
336 |
413 |
EPS(円) |
△88,863 |
△78,510 |
159,167 |
27 |
92 |
自己資本比率(%) |
3.6 |
1.50 |
5.4 |
13.4 |
16.3 |
ROE(%) |
– |
– |
132.9 |
8.1 |
24.5 |
配当性向(%) |
– |
– |
15.7 |
33.3 |
18.5 |
業績は伸びている状況です。2018年12月期より連結決算となっているので、数字面で単純比較にしくいところですが、売上高は着実に伸ばしてきています。また、利益面でも右肩上がりに伸びているところで、コロナ禍によってさらに物流事業者への注目が集まっている点はポジティブな要因でしょう。
尚、2020年12月期3Q(2020年9月)の売上高は13,479百万円、経常利益は465百万円となっており、前期を上回る業績を達成しそうです。
配当はこれまで配当を出してきていましたが、上場後も内部留保の確保を優先しつつも配当性向30%を目標に出していく方針です。尚、前期の配当利回り0.9%程度で、同程度以上の配当は期待できます。
公募株数 |
総数1,506,000株 |
OA分 |
225,900株 |
発行済み株数 |
5,675,000株 |
想定価格 |
910円(100株単位:9万円) |
仮条件 |
910円 ~1,000円 |
初値予想 |
1,000円 ~1,700円 |
想定PER |
約13倍 |
想定PBR |
約2倍 |
配当利回り |
0.9% |
想定時価総額 |
52億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は16億円で、時価総額が52億円と東証2部上場銘柄としてはやや小規模案件です。地方銘柄としての注目と、やや割安水準で出てくるため今後の株価に期待できます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
(株)喜多商店 |
58.27% |
90日間 |
喜多 甚一 |
23.54% |
90日間 |
喜多 和行 |
3.08% |
90日間 |
喜多 良枝 |
2.57% |
90日間 |
高桑 和浩 |
2.26% |
90日間 |
松木 正康 |
1.59% |
90日間 |
桐原 義浩 |
1.08% |
90日間 |
越峯 均 |
1.08% |
90日間 |
山本 元也 |
1.08% |
90日間 |
森本 浩行 |
0.72% |
90日間 |
同社の株主構成ですが、創業者であり代表取締役社長である喜多甚一氏を中心とした資産管理会社「株式会社喜多商店」が筆頭株主で、過半数越えの58%を保有しています。喜多社長個人も24%を有しており、その他は役員及び従業員が株式を保有しています。しかしながら全体の約9割は喜多家が保有している状況です。
今回の売出は喜多社長を含めた18人で、346,000株の売出です。喜多社長を中心に既存株主の株式保有割合を減少させることが目的です。
今回の公募は9.6億円の資金調達を実施し、調達資金は車両等購入の設備投資や運転資金、子会社への投融資、借入金の返済に充てる予定です。
尚、大株主には90日のロックアップがかかっていますが、株主の大半が喜多家であるため、エグジットリスクは非常に少ないです。
今回は公募が売出を上回る資金調達案件で、車両購入等設備投資が必要な運送業としては前向きなIPOと言えます。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「ビーイングホールディングス」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
|
|
割当率 |
株数 |
主幹事 |
野村證券 |
95.67% |
1,656,900株 |
幹事 |
今村証券 |
0.87% |
15,000株 |
みずほ証券 |
0.87% |
15,000株 |
|
三菱UFJモルガン・スタンレー証券 |
0.87% |
15,000株 |
|
SMBC日興証券 |
0.87% |
15,000株 |
|
SBI証券 |
0.87% |
15,000株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他今村証券を含む5社が幹事を務めます。
著者のまとめ
東証2部上場ですが、地方銘柄として注目を集めているため、株価はある程度期待できる推移が予想されます。今後は更なる事業拡大が図ることが予想されるため、株価動向には注目していきたいところです。
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