2021年7月8日に東証マザーズ市場へ上場する「コラントッテ」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
コラントッテの上場日は!?期待度は?
同社は医療機器の製造・販売を行う会社です。
同社名でもあるコラントッテブランドでスポーツ向けネックレス等知名度の高い商品を生み出してきた会社の上場となります。
今回は同社の概要を通して事業の成長性等分析していきたいと思います。
企業名 | コラントッテ |
上場市場 | 東証マザーズ市場 |
銘柄コード | 7792 |
事業内容 | 医療機器及びヘルスケア商品の製造、販売等 |
所在地 | 大阪府大阪市 |
設立 | 1997年 |
従業員 | 88名 |
会社HP | https://colantotte.co.jp/ |
監査法人 | あずさ |
上場日 | 2021年7月8日(木) |
主幹事 | 野村證券 |
BB期間 | 2021年6月22日(火)~ 2021年6月28日(月) |
価格決定日 | 2021年6月29日(火) |
購入申込期間 | 2021年6月30日(水)~ 2021年7月5日(月) |
どんなことをしている会社なの?
(参照:https://www.colantotte.jp/)
同社は1997年に大阪にて設立された会社です。創業者の小松克巳氏が自身の父親の病気のために開発した磁石付きサポーターをきっかけに、同社は医療機器メーカーとして成長していきます。
同社の技術は「N極S極交互配列」という磁石配列技術で、N極とS極を交互配列にすることで、磁力が広範囲に広がるというもので、広範囲に血行改善を促すことでこりを緩和できることを発見したことから、様々な医療機器に生かすことができています。
同社は「コラントッテ」ブランドで、様々な家庭用磁気治療器を販売しています。「見せる&魅せる」ことを軸に、デザイン性に富んだネックレスやブレスレットを提供しています。
効力はもちろんのこと、有名プロアスリートを契約アスリートとして抱えることで、知名度向上に努めています。
現在の契約アスリートは、フィギュアスケートの宇野昌磨選手や、卓球の伊藤美誠選手といったオリンピック選手を始め、プロゴルファーやプロ野球選手と多くのスポーツで使用選手を有しています。
ネックレス等のみならず、ウェアやボディークリームサプリメントなど、運動・休養・栄養とスポーツに欠かせない商品群を開発しており、スポーツに取り組む方々をサポートできるラインナップを揃えています。
また、コラントッテ事業とは別に、CSS(コラントッテ・セーフティ・システム)事業を行なっており、高齢者の緊急事態に家族と繋ぐための「緊急時連絡サービス」を運営しています。
上場を機に、更なる知名度の向上を図り、事業拡大を目指す模様です。
2016年9月期 | 2017年9月期 | 2018年9月期 | 2019年9月期 | 2020年9月期 | |
売上高(百万円) | 1,534 | 1,798 | 2,398 | 2,942 | 2,886 |
経常利益(百万円) | 14 | △129 | 208 | 431 | 491 |
当期純利益(百万円) | 2 | △144 | 175 | 271 | 325 |
純資産額 (百万円) | 259 | 115 | 290 | 561 | 886 |
BPS(円) | 1,296,307 | 576,702 | 7,247 | 70 | 111 |
EPS(円) | 11,235 | △719,604 | 4,364 | 34 | 41 |
自己資本比率(%) | 14 | 6 | 14 | 25.3 | 38.1 |
ROE(%) | 0.9 | – | 86.1 | 63.8 | 44.9 |
配当性向(%) | – | – | – | – | – |
業績は一定水準で安定している状況です。売上高は4期連続増収したものの、前期で減収に転じました。一方経常利益は4期連続増益となっており伸びている状況です。
尚、2021年3月期3Q(2020年12月)の売上高は1724百万円、経常利益は269百万円となっており、売上高が前期を上回るかが悩ましい状況です。
配当はこれまで無配で、上場後も内部留保の確保を優先するため当面無配予想です。
公募株数 | 総数2,150,000株 (内、公募600,000株、売出1,550,000株) |
OA分 | 322,500株 |
発行済み株数 | 8,600,000株 |
想定価格 | 1,000円(100株単位:10万円) |
仮条件 | 1,000円 ~1,100円 |
初値予想 | 1,100円 ~2,000円 |
想定PER | 約26倍 |
想定PBR | 約6倍 |
配当利回り | なし |
想定時価総額 | 86億円 |
今回の上場にあたっての吸収金額は25億円で、時価総額が86億円と東証マザーズ上場銘柄としては中型案件です。知名度のある会社の上場のため、公募割れリスクは低いでしょう。
株主名 | 保有割合 | ロックアップ |
小松 克已 | 38.89% | 90日間 |
(株)アーク・クエスト | 38.89% | 90日間 |
小松 由美子 | 9.72% | 90日間 |
和田 百子 | 9.72% | 90日間 |
森田 仁 | 0.49% | |
武市 強 | 0.24% | |
上田 宗則 | 0.24% | |
巴山 信晴 | 0.19% | |
六藤 広平 | 0.19% | |
和田 敏弘 | 0.19% |
同社の株主構成ですが、創業者である小松社長が筆頭株主で、同社株の39%を有しています。資産管理会社の保有分と3位の配偶者である小松取締役の保有分を合わせると、同社株の88%を有するオーナー会社です。その他は役員・従業員が保有しており、VC等はいません。
今回の売出は小松社長と小松由美子氏で、計1,550,000株の売出です。
今回は公募で5.4億円の資金調達を行い、調達資金はプロモーション費用やEC市場拡大のための費用及び採用活動費に充てる予定です。
今回は売出が公募を上回るエグジット案件で、オーナー家の保有比率を下げるための売出となります。プロモーション費用としての公募も予定しているため、特段ネガティブリスクはないでしょう。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「コラントッテ」の取り扱い証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
割当率 | 株数 | ||
主幹事 | 野村證券 | 82.61% | 2,042,500株 |
幹事 | SBI証券 | 4.35% | 107,500株 |
みずほ証券 | 4.35% | 107,500株 | |
SMBC日興証券 | 2.61% | 64,500株 | |
楽天証券 | 2.61% | 64,500株 | |
岩井コスモ証券 | 1.74% | 43,000株 | |
丸三証券 | 0.87% | 21,500株 | |
松井証券 | 0.87% | 21,500株 |
今回の主幹事は野村證券が主幹事を務めます。その他をSBI証券含めた7社が幹事を務めます。
著者のまとめ
有名アスリートが使用しているとのことで知名度を向上させてきた同社の上場となります。商品性としても有効性を示されているなど一定の評価ができるものの、業績面での伸び悩みが感じられるため、上場後の業績推移には注意が必要でしょう。