2017年10月25日に東証マザーズ市場へ上場予定の「テンポイノベーション」について概要と期待度を見ていきたいと思います。
テンポイノベーションの上場日は!?期待度は?どんな会社なの?
企業名 |
テンポイノベーション |
上場市場 |
東証マザーズ |
銘柄コード |
3484 |
事業内容 |
飲食店向け店舗物件に特化した店舗賃貸管理業 |
所在地 |
東京都新宿区 |
設立 |
2007年 |
従業員 |
53人 |
会社HP |
|
監査法人 |
あずさ |
上場日 |
2017年10月25日(水) |
主幹事 |
東海東京証券 |
BB期間 |
2017年10月10日(火)~2017年10月16日(月) |
価格決定日 |
2017年10月17日(火) |
購入申込期間 |
2017年10月18日(水)~2017年10月23日(月) |
東京を中心に「飲食店向け物件」に特化した賃貸管理業を営んでいるのが同社の特徴です。飲食店が多く入り乱れている東京では、飲食店の開店・閉店が短いスパンで起きることが日常茶飯事となっており、そのような部分に同社は目をつけました。
飲食店が入る不動産オーナーからすれば短い期間での入退居は安定した不動産収入を得られないため、非常に悩ましい問題でした。一方で飲食店オーナー側も出店場所を探すために不動産会社で物件を探しても、希望に沿った物件を見つけることができないということが起きていました。
そこで同社が間に立ち、不動産オーナーの安定した不動産収入のため、また飲食店オーナーの店舗入退居から物件管理の支援のために尽力しています。
どんなことをしている会社なの?
飲食店向け物件の仲介がメインのテンポイノベーションは大きく分けて「不動産オーナー」、「不動産業者」、「店舗出店者」、「店舗撤退者」の4方向よりビジネスを展開しています。
まずは同社のメインHPの一つである「店舗買取り.com」によって「飲食店向け物件」情報の集約に努めています。メインターゲットは「飲食店を辞めようとしている自己保有の飲食店オーナー」や「飲食店向け物件を保有し売却を考えている不動産オーナー」、「飲食店物件を抱えている不動産業者」であり、集まった情報よりニーズの高い物件に対して同社が賃貸借契約を結びにいきます。
実際に2017年3月期決算時点で1,029物件の賃貸借契約を結んでおり、年々増加傾向にあります。
そして賃貸借契約を結んだ物件や不動産業者等との引き受けを受けた飲食店向け物件の紹介サイトである「居抜き店舗.com」を運営し、飲食店経営を希望するオーナーを引き合わせています。
2017年3月末において42,569名の会員数を抱えており、業界でもダントツの飲食店向け物件を紹介する企業となっています。
元々同社は2001年に「牛角」や「温野菜」等の飲食店ブランドで有名な「レインズインターナショナル」の飲食経営子会社として出発しましたが、2007年に業態を現在の「店舗物件賃貸業」に変更しました。
その後2009年に愛知県に本社を構える携帯ショップ運営企業であり名証上場の「クロップス社(現在東証1部上場・9428)」が同社をM&Aによって買収し、現在でも筆頭株主であります。
売上や成長性は?
業績面においては非常に高い成長率を叩き出しています。
マザーズ上場銘柄に多い赤字企業ではなく、しっかりとしたビジネス展開を有し利益を出している点は評価できるでしょう。
上場企業の子会社になったことで安定した財務戦略の元、ビジネス展開を図ってきたため未上場ながら配当を出してきておりました。
前期の決算では1株につき246円の配当を出しており、配当性向は24.6%となっています。配当政策については積極的に行う方針のため、非常に株主目線な経営が期待されます。
公募株数 |
総数374,400株 (内、公募50,000株、売出324,400株) |
OA分 |
56,100株 |
発行済み株数 |
2,050,000株 |
想定価格 |
3000円(100株単位・30万円) |
仮条件 |
未決定 |
初値予想 |
3,500円~5,000円 |
想定PER |
約31倍 |
想定PBR |
約5倍 |
配当利回り |
0.8% |
想定時価総額 |
61.5億円 |
今回のIPOによって市場より吸収される金額が13億円ほどであり、流動性の観点から値上がりが期待できる需給であると考えられます。
株主名 |
保有割合 |
ロックアップ |
(株)クロップス |
81.71% |
○ |
原康雄 |
6.43% |
○ |
志村洋平 |
4.68% |
○ |
Net Capital Partners Limited |
4.66% |
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テンポイノベーション 従業員持株会 |
1.91% |
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丸山淳一 |
0.19% |
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東城学将 |
0.19% |
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北澤学 |
0.16% |
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間宮健太郎 |
0.02% |
|
近藤裕二 |
0.02% |
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今回売出を行うのが筆頭株主である「クロップス」のみですが、売却後も筆頭株主のままであります。資金調達の用途は「賃貸借用物件の建設費」や「事務所増床のための保証金」、「人材確保」等に利用する予定であるため、益々の業容拡大が見込めそうです。
どうやって&どこで新規上場銘柄を買えるの?
今回の「テンポリノベーション」ですが、取り扱いのある証券会社を以下にまとめましたので参考にしてください。
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証券会社名 |
主幹事 |
東海東京証券 |
幹事 |
大和証券 |
SBI証券 |
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岩井コスモ証券 |
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エース証券 |
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エイチ・エス証券 |
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水戸証券 |
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マネックス証券 |
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松井証券 |
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丸三証券 |
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岡三証券 |
今回の主幹事証券が中堅証券会社の「東海東京証券」であり、ネット証券より申し込むことができます。またマネックス証券とSBI証券、松井証券といったネット証券から大手証券会社の大和証券も引き受けがありますので、購入の可能性は従来より高いでしょう。
今後の情報はマネーボックスで確認することができます。
新規上場銘柄の情報はここからチェックすることができ、 テンポイノベーションの上場後10月25日以降はここ(3484 テンポイノベーション)から日々の値動きを確認することができます。
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著者のまとめ
年末にかけて上場が相次ぐ傾向がありますが、今回も10月から11月にかけていくつかの上場が控えています。
その中で「テンポイノベーション」は業界でも抜きん出た実績を上げており、売上利益ともに伸ばしています。
不動産業の上場企業が多い中、「飲食店特化」という独自の経営方針を有していますが、5年スパンで入れ替わると言われている飲食店業界という「高回転業界」という側面からも、益々の高成長が望めるでしょう。
初値割れということはないでしょうが、不動産業株ということもあり人気が集中するとは考えにくいです。
ただし上場後は成長性を買われて値上がりが期待できそうなので是非とも今後の活躍に期待したいです。